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透明人間のいる教室②【連載台本・世にもになるまで書いてみた・66作目】

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〇 2―A教室

 主人公のアップ。
 学生服だけが空中に浮いている。

主 (語り)
  別にいじめられている訳でもなければ、
  透明人間になれる薬を飲んだ訳でもない。
  事の発端は1週間前の学校祭。
  そう。あの集合写真が原因なのだ。

 集合写真のアップ。

〇 グラウンド(回想)

 1週間前の夕方。
 一番最初のシーンを主人公目線で。
 遠くの方でクラスメートが集合写真を撮っている。
 主人公 余りの衝撃に思わず立ち止まり、その光景を眺めている。

主 (語り)
  あの光景を目にしたのは、お手洗いから帰ってくる最中だった。
  ・・・みんなが俺抜きで集合写真を撮っていたのだ。
  何が悔しいって、俺が一人いなくてもクラスが成り立っていたこと。
  そして、誰も俺がいないのに気づかずに待とうともしなかったこと。
  ・・・・・・この瞬間、俺は2年A組の透明人間となった。

 主人公 走って校舎に戻る。
 彼の姿はすでに透明人間になっている。

〇 教室

 回想明け。
 主人公目線の映像。
 教室内が盛り上がる一方で、主人公は目立たないようにスマホをポチポチ。
 彼の一人語りは止まらない。

主 (語り)
  要するに俺はこのクラス内で「存在感」がない。
  というか透明人間なのだから、いなくなっても支障がない。
  そんな人間なのだ。
  ・・・待てよ。さすがに誰も気づかなかったってことは無いか。
  きっとそうだ。一軍女子の圧に押されて言えなかったんだ!
  となると、見えてたっぽいのは・・・

 主人公 座ったまま教室内をキョロキョロ見渡す。

主 (語り)
  こいつら(一軍グループ)は絶対に見えてないだろ。
  あいつら(野球部男子)も見えてなさそうだな・・・
  ・・・あ! 〇〇さんならワンチャンあるかも。いや、見えててほしい!

 女子生徒にズームアップしていく。
 女子生徒 仲のいい友達と話している。時折笑顔を見せる。

主 (語り)
  彼女の名前は【フルネーム】。
  部活は吹奏楽部で担当はフルート。成績も常に学年5位以内。
  ちなみに得意教科は現代文。
  まさにこのクラスきっての才色兼備。いや女神だ。
  何といっても一番好きな・・・じゃなくて一番の魅力は性格。
  あんな奴らなんかと違い、誰に対しても優しくて、
  皆平等に接してくれる。
  こんな俺のことも【主人公の名字】くんって・・・
  ・・・・・・待てよ?名字呼び?
  おかしいぞ! 
  サッカー部のアイツは名前にくんを付けて呼んでなかったか!?
  ということは名字呼びの俺って・・・・・・ 眼中にない・・・?
  (動揺しながら)そ、そんなことないよな・・・?  
  一回くらい【主人公の名前】くんって・・・

 主人公 女子生徒から名前呼びされた(ありもしない)記憶を思い返す。


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