例え道場②【連載台本・世にもになるまで書いてみた・63作目】
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○ 例え道場・場内
場内は柔道場のような内装。
壁には「例えツッコミの名手」の肖像画が飾られている。
主人公を始めとした受講生 床に正座し、師範の話を聞いている。
師範 淡々と道場の説明をしている。
師 ・・・といったところだ。何か質問はあるか?
芸 はーいはーい! 質問でーす!
壁に飾られてる先輩方もこの道場いたんすか??
師 もちろん。特に3期生の○○くんは真面目な生徒でねぇ。
センスに驚いたのは25期生の○○くんかなぁ。
芸 へぇ!すげぇ!!
あの・・・! 俺もなれますかね!?
師 ああ。努力さえすれば君も「例え名人」になれるさ。
芸 (頭を下げ)がんばります!!
師 では早速「修行」を始めるとするか。じゃあ準備して!
師範のかけ声で弟子達が「修行」の準備を始める。
主人公 横に居るサラリーマンに話しかける。
主 (以下、小声で)あの・・・ ここって養成所ではないですよね・・・?
サ 恐らく・・・ 私は芸人志望でないので・・・
主 あ。良かった。僕もそうなので安心しました。
ちなみになぜこちらに・・・?
サ 営業のトークが苦手で・・・
主 なるほど・・・
(心の声)例えの修行って何するんだろう・・・
数分後。
全員の手元にはホワイトボードとペン。
師範 モニターの横で竹刀を持ち、皆の解答を持つ。
モニターには泥だらけの白い子犬。
ヲタ系男性が挙手。
師 はい【ヲタの名前】。
ヲ (自信ありげで)
平和戦隊ジャスティスレンジャー第18話のジャスティスレッドみたいな・・・
師 はい。ダメ。マニアックすぎる。
いいか?「例え」というのは万人がイメージできなければ全て無意味!
マニアックな「例え」を使って良いのは「例え名人」だけだ。
素人が容易く使ってはいけない!
ヲ ・・・ごめんなさい。
ヲタ系男性 落ち込みながら考え直す。
続けて50代の男性が挙手。
50 これならどうでしょう?
お笑いウルトラクイズのたけし軍団みたいな・・・
師 それもダメだ! 若者に伝わるわけが無いだろう!
「例え」には鮮度も必要!
老若男女誰しもがピンとくる「例え」を考えろ!
じゃあ・・・ お前はどうだ。何か思いついたか?
主 え・・・ えと・・・ 泥だらけの犬ですね・・・
師 そのまんまだろうが!!
師範 手に持っていた竹刀を叩き付ける。
主 ひぃ!! す、すみません・・・
主人公 慌ててホワイトボードの文字を消す。
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