リンドバーグ・余計なものをそぎ落として挑む【手のひらの偉人伝14】
チャールズ・リンドバーグ(1902~1974、アメリカ)は、1927年に、ニューヨークからパリまでを飛行機ではじめて無着陸で横断することに成功しました。
このとき彼は25歳。郵便機などの民間のパイロットで、まったくの無名でしたが、奔走してスポンサーをみつけ、冒険に挑んだのです。
ニューヨーク~パリ間の無着陸飛行については、1919年にある事業家が成功者に巨額の賞金を出すと宣言していました。そして、何人かの飛行家が挑戦しましたが、テスト時や本番飛行中での事故があいついで失敗しています。
それらはたいてい、何基ものエンジン(プロペラ)を積んだ大型機に、複数のパイロットが乗り組んだものでした。
リンドバーグは、ちがう方法を選びました。「エンジンがひとつの小さな飛行機で、1人だけでいこう」というのです。周囲の人の多くは反対でした。
しかし、彼は「エンジンが多いと、そのぶん故障のリスクが増えてしまう」と考えたのです。当時の飛行機では、複数のエンジンがあっても、そのうち1つでも故障すれば(不時着はできるが)冒険はそこで終わりでした。
リンドバーグは、小型の単発機スピリット・オブ・セントルイス号でニューヨークの飛行場を飛び立ちました。そして、33時間余りを1人で操縦し、みごと成功したのでした。
このように「余計なものをそぎ落として必要な道具だけで行い、最後は1人でやり抜く」という姿勢は、冒険に挑むとき大事なことではないでしょうか。
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*古今東西の偉人を数百文字で切り取って紹介した記事を、その都度思いつきでアップしています。
(参考文献)
リンドバーグ著・佐藤亮一訳「翼よ,あれがパリの灯だ」『世界ノンフィクション全集3』筑摩書房、1960年
「手のひらの偉人伝」のつぎの記事。マガジンにもまとめています。
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