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Google社員番号30番のジェフ・ディーン氏、退社を発表 ― DeepMind幹部らと新会社「Discovery Loop」設立

Googleの歴史において最も長く在籍し、最も影響力のある幹部の一人とされるジェフ・ディーン氏が、同社を去り自らのAIスタートアップを立ち上げることを明らかにした。8月5日付のTechCrunchの報道によれば、DeepMindやGoogle Brainの中核を担ってきた複数の著名研究者も共同創業者としてこの動きに加わっている。


1. 誰が抜けるのか ― Google最古参幹部を含む4人の共同創業者


ディーン氏に加わる形で共同創業者に名を連ねるのは、Googleのトップエンジニアでシニアフェローのサンジェイ・ゲマワット氏、Google Brainの創設メンバーであり主要なAI研究者であるクォック・レ氏、そして、Google DeepMindのシニア・リサーチ・サイエンティストであるオリオール・ヴィニャルス氏の3人だ。New York Timesの報道によれば、ディーン氏はCEOとして新会社を率いる予定だという。

ディーン氏は、1999年からGoogleに在籍しており、同社の社員番号30番だったことでも知られる。長年にわたり、Google検索のクロールやインデックス、クエリ処理といった中核インフラの構築に貢献してきたほか、Gemini のマルチモーダルモデルにも大きな影響を与え、同社の初期のAI研究においても主導的な役割を果たしてきた人物だ。

2. 新会社「Discovery Loop」が目指すもの ― 科学的発見の自動化


4人が新たに立ち上げるのは、パブリック・ベネフィット・コーポレーション(公益法人)としての「Discovery Loop」だ。同社は、AIを活用して科学研究のプロセスを大幅に加速させることを目指している。

Discovery Loopは、高性能なアルゴリズムを用いて数千件の実験を同時に開始・反復させることで、研究プロセスの一部を自動化し、実験を行える規模そのものを拡大することを計画しているという。同社は声明で「科学と工学はこの数世紀にわたり社会を大きく進歩させてきたが、その進歩は伝統的に、遅く逐次的な人間による反復に依存しており、これが大きなボトルネックとなってきた」と述べ、「Discovery Loopは、大規模な計算資源を活用して完全な実験ループを自動化することで、イノベーションの速度と効率を根本的に変革する先進的なAIシステムを開発している」としている。

さらに、同社は、AIを用いてより強力なAIを生み出すこと、いわゆる「再帰的自己改善」にも関心を示している。これは人間による反復のプロセスを完全にループから排除する可能性がある取り組みだ。AIを活用して科学的発見を加速するというテーマ自体は、科学・技術コミュニティにおいて長年関心を集めてきた領域だが、これまでは商業応用が限られた、大部分が実験的な分野にとどまっていた。

3. 資金調達 ― Alphabetも出資、Radical VenturesとKhosla Venturesが主導


Discovery Loopは、GoogleO親会社であるAlphabetを含む複数の出資元から財政的な支援を受けているという。同社が8月5日に発表したところによれば、初回の資金調達ラウンドは、Radical VenturesとKhosla Venturesが共同で主導し、Kleiner Perkins、Lightspeed、Doerr Capitalも参加した。

創業チームは、共同声明で「AIにとっての次なる大きなフロンティアは、質問に答えることを超えて、発見そのものを行うようになることだ」と述べ、「工学と科学的発見の進め方を根本的に加速させることで、変革的な技術がもたらす恩恵を、これまでよりもはるかに早く世界に届けることができる」との考えを示している。

4. ディーン氏自身の言葉 ― 「実験の量と質、両方が高まる」


ディーン氏は、New York Timesの取材に対し、「これまで非常に人手に依存してきた実験ループを、AIによってより完全に自動化できる機会があると考えている」と述べた。その上で「実験の量と質の両方が高まることになり、それが科学的なブレイクスルーや進歩につながっていくだろう」との見通しを語っている。

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