ぶどうが「お酒」に変わる魔法。知っているようで知らないワインの正体
こんにちは!
ワインが大好きな20代、すいと申します。
前回はお酒に弱い私がワイン沼にハマったきっかけをお話ししました。
ーはじめて読んでくださる方へー
私がワインにハマったきっかけは、こちらの記事に書いていますので、ぜひこちらからご覧ください。
今回はそもそも ”ワインって何者?” というお話をしようと思います。
結論から言うと、ワインは、
「ぶどうの果汁が発酵して生まれる、自然がくれた魔法のようなお酒」なんです。
ーーぶどうジュースとワインの境界線
「ぶどうを絞ったらジュースでしょ? なんでお酒になるの?」
昔の私は本気でそう思っていました(笑)。
実は、ワインができる仕組みは驚くほどシンプルで、
まさに自然が生んだ魔法なんです。
魔法の正体は「酵母(こうぼ)」
ワインができるために必要なのは、たったの2つ。
「ぶどうの糖分」と「酵母」です。
ぶどうのまわりには、目に見えない小さな「酵母」が住んでいます。
この酵母がぶどうの甘い糖分をパクパクと食べて、
それを「アルコール」と「炭酸ガス」に変えてくれるんです。
……と、これだけ聞くと少し難しく聞こえますが、
要は人間がご飯を食べたら、エネルギーにして、
おしっこやおならを出すのと全く同じ(笑)。
酵母が糖分を食べて、出したものがアルコールとガス、というわけです。
この現象を ”発酵” と呼びます。
実はお米が原料の日本酒や、麦が原料のビールは、
同じ ”醸造酒(じょうぞうしゅ)”の中でも、
ワインよりもずっと工程が複雑なんです。
(あ、ちなみに世の中のお酒は、
このワインやビールのような「醸造酒」と、
それを熱してエキスを濃縮したウイスキーなどの
「蒸留酒(じょうりゅうしゅ)」の大きく2つに分かれます。
この分類の話も、語りだすと止まらないのでいつか番外編で!笑)
話を戻すと、ビールや日本酒との違いは……
ビールや日本酒: そのままでは「糖分」がないので、
まずデンプンを糖に変える ”糖化(とうか)” というステップが必要です。(この職人技についても、いつか番外編で書くかも。笑)
ワイン: ぶどう自体にたっぷりと「糖分」がある。
だから、「ぶどうを潰して置いておくだけ」で
魔法のように自然とお酒になっていくんです。
だからこそ、ワインは「お酒の中で最も自然に近い飲み物」
なんて言われたりもします。
ーー赤ワインと白ワイン、実は「作り方」が違う
ここで、誰もが一度は抱くであろう素朴な疑問。
もちろん、過去の私も「当たり前でしょ?」とドヤ顔で思っていたこと。
「赤いぶどうから赤ワイン、白いぶどうから白ワインができるんだよね?」
これ、実は半分正解で、
半分は「えっ、そうなの?」という秘密が隠されています。
実は色の違いを決めるのは、 ”どうやって作ったか” なんです。
赤ワイン: 黒ぶどうを「皮も種も丸ごと」一緒に発酵させます。
黒ブドウの皮には赤い色の正体「アントシアニン」が、
種には渋みの成分「タンニン」がたっぷり含まれています 。
これらを一緒に煮込むように発酵させるから、
あの深い色と、飲みごたえのある「渋み(ポリフェノール)」が生まれるんです 。
白ワイン: ぶどうをギュッと絞って、「果汁だけ」を発酵させます。
皮や種を取り除いてから発酵を始めるので、雑味がなく、
ぶどう本来のピュアな酸味やフルーティーさが引き立ちます 。
だから、たとえ黒ぶどうを使っても、
皮をすぐ取り除けば白い(透明な)ワインになります。
例えば、ドイツの有名な造り手、ゲオルグ・アルブレヒト・シュナイダーが手掛ける『シュペートブルグンダー・ブラン・ド・ノワール』がその代表例です。
本来は赤ワインに使われる高級品種
『ピノ・ノワール(ドイツ名:シュペートブルグンダー)』を100%使い、
皮の色が移る前に素早く果汁を搾ることで、輝くような白ワインに仕上げています。
赤ブドウ由来の豊かなコクと、白ワインの爽やかさをあわせ持つ贅沢な味わいが特徴です。
ご興味があれば調べてみてください。
話を戻し、いわば、
赤ワインは「素材をまるごと煮込んだ濃厚なあら汁」、
白ワインは「澄み切った一番出汁」
のようなイメージかもしれません。
ーー知識があると、もっと美味しくなる
「酵母が頑張って糖分を食べてくれたんだな」
「この渋みや色は、ブドウの皮がくれたプレゼントなんだな」
そんなふうに少しだけ「正体」を知ると、
不思議と目の前のグラスが愛おしく見えてきませんか?
ワインは、ぶどうという果実の力を、発酵によって引き出したお酒。
お酒に弱くてたくさん飲めない私だからこそ、
こうした「背景にある物語」という ”最高の調味料” を添えることで、
目の前の1杯を何倍も、何十倍も楽しめるようになると信じています。
そして最近は、この「発酵によって原料の価値が変わる」という面白さは、
ワインだけではなく、日本酒や味噌、醤油、漬物にも通じる話。
…なのかもしれないと感じるようになりました。
ワインを知ることは、食文化を知る入口にもなるのかもしれません。
次回は、グラスの中で泡がキラキラと踊る、
「スパークリングワイン」についてお話しします。
普通のワイン(スティルワイン)にはない、
あの心地よい「泡」は一体どこから来るのか?
実は、今回お話しした「酵母ちゃん」を ”どうするか” に仕組みがあります。
知っているようで意外と知らない、シュワシュワの魔法。
これを知ると、次にお祝いの席で乾杯する時、
グラスを見る目が変わってしまうかもしれません。
次の「魔法」のお話で、またお会いしましょう。
それでは、また。
あなたに合う1本が見つかる日まで。
すい🍷
