🌹**【願い】**第三章(3) 最強な奴が現れた
これは、暗闇のどん底から
色々な人に助けてもらいながら
自分自身で這い上がってきた
”エナ”
という一人の女性の物語です。
自分を否定し、暴力を経て、
誰にも相談できない子育てのしんどさ、病気…
それでも人は
__心から幸せだと感じられるようになる__
エナの ”生きて” きた道
『願い』 全五章
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続き↓
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私たちは自然とずっと一緒にいるようになり、はる君は一人暮らしの私の部屋に、ほぼ毎日泊まりに来るようになりました。
ある夜、はる君がベロベロに酔っ払って終電で帰ってきた時、私が何気なく
「お腹すいた~」と言うと
「えなぢゃんおながすいだん?なんか買てくるぶぁ」
と呂律も回ってない状態で、閉店間際のスーパーへ行ってしまったんです。
そして帰ってきて袋を渡されました。
その中には…
白ごはん・食パン・もやし・片栗粉
……
これをどうしろと。
買った本人は気持ちよさそうに夢の中。
おやすみなさい。
____
またある夜。
その日は友達の結婚式。二次会の出し物で女装をするとは聞いていたんです。
「ただいまー」と玄関を開けたはる君の顔を見て衝撃を受けました。
なんと、顔が、おてもやん。
スーツ姿で短髪。シルエットはいつも通りのシュッとした姿。
でも、顔は、分厚いアイシャドウに真っ赤なほっぺた。
そう、おてもやん。
なんならうけてなんぼやから誇張された、おてもやん。
「え!!どしたんその顔?」
はる君は、靴を脱ぎながらしばらく考えて
「あーわかる?」と…
「いやいやいや、わかる?て!すごい顔やで!それで電車乗って帰ってきたん?」
「え、うん。顔洗うのめんどくさいからそのまま帰ってきた。」
「やばーーー!周りの人やばいやつ電車乗ってきたと思ったで!」
「いや誰も見てないやろ」
いやいやいやいや、その顔を見てない訳がない。
二度見せんわけがない。
その姿で電車で1時間かけて帰ってきたと思ったら、もう笑いが止まりませんでした。
最強すぎるはる君。
____
そしてまたまた
あるかんかん照りの暑い日。
その日はゴミの日だったのですが、はる君がマンション下まで出しに行ってくれました。
少し時間が経ち「遅いなぁ」と思っていると、雪崩のように汗をかき、はぁはぁと言いながら帰ってきました。
「どしたん?!」そう聞くと、
「ゴミのトラックが行ってしまってて、追いかけてんけどな」
「うんうん」
「スリッパで走りにくかったから、スリッパ脱いで裸足でトラック追いかけてん。トラックの人びっくりしてたわ」
かんかん照りの中、片手にスリッパ持って、片手にゴミ持って汗だくで裸足で必死に追いかけてくる男。
そらびびる。
……
あぁ、私はこの人とこれからも一緒にいるんやろうなぁ。
そう感じるようになっていました。
え、どこでそう思った。
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