優秀なマネージャーほど、“自分がいないと回らない組織”を作ってしまう。~目覚めよマネージャー第3話~ <管理職・マネジメント・リーダー・リーダーシップ・育成>
マネジメントって、
誰かを動かす技術も去ることながら、
「自分自身とズレずに、人と向き合うこと」
が重要な要素なんじゃないかと、
私は思っています。
はじめまして、JINYOKUです。
このシリーズでは、スキル論や正論よりも、
“マネージャー(リーダー)という役割の中で、人としてどう生きるか”
を、できるだけ正直に言葉にしていきます。
たぶん管理職って、
「ちゃんとしなきゃ」を抱えやすい仕事です。
でも本当は、
もっと不器用でもいいし、
もっと人間っぽくていい。
読んだあと、少し肩の力が抜けて、
「もう少し、自分らしくやってみようかな」と
そう思ってもらえたら、本望です。
前回の記事はこちら
それでは、今回のテーマに入らせて頂きます。
昔の私は、
“育成が苦手なマネージャー”
でした。
正直、かなり悩みました。
なぜなら、
自分では「ちゃんと育成している」と思っていたからです。
・丁寧に教えている
・具体的にフィードバックしている
・困っていたら助ける
なんなら、
「かなり向き合っている方だ」
とさえ思っていました。
でも、なぜか育たない。
むしろ突き詰めると、
“自分がいないと回らないチーム”
になっていました。
当時の私は、
仕事がかなり見えてしまうタイプでした。
「あ、そこ違う」
「その順番だとハマる」
「先にこれやった方が早い」
たぶん、マネージャーやリーダー、
管理職をやっている方なら、一度は経験あると思います。
見えるから、つい口を出してしまう。
しかも、自分でやった方が早い。
だから自然と、
先回りするようになっていました。
そして当時の私は、
もっと根本的な勘違いをしていました。
それは、
“自分の当たり前は、相手の当たり前でもある”
と思っていたことです。
もっと言うと、
“できるようになりたいなら、それくらいやるべき”
とさえ思っていました。
私は昔から、
かなり試行錯誤しながら走るタイプでした。
・どうすれば良くなるのか
・どうすれば再現できるのか
・なぜ失敗したのか
そういうことを、気づけばずっと考えていた。
だから、
「考える」
「工夫する」
「改善する」
を、無意識に“普通”だと思っていたんです。
でも当然、人によって、
・得意なことも違う。
・怖いポイントも違う。
・エネルギーの使い方も違う。
なのに当時の私は、
そこをちゃんと見れていませんでした。
$${\Large“相手を見る”}$$
より、
$${\Large“自分の感覚”を基準にしていた。}$$
だから私は、「教えているつもり」になっていて、
実際は、
“自分の感覚を押し付けていた”
部分があったんだと思います。
それでも当時の私は周囲から見ると、
“うまくいっているマネージャー”
だったと思います。
仕事は回る。
数字も出る。
判断も早い。
頼られる。
組織も伸びる。
だから当然、評価もされる。
すると本人も、
「自分はちゃんとやれている」
と思いやすいんです。
実際、私もそうでした。
その状態って、
最初は“強い組織”に見えるんですよね。
ただ時間が経つと、少しずつ歪みが出始めます。
・自分しか判断できない。
・自分しか回せない。
・休めない。
・任せられない。
気づけば、メンバーも受け身になっていく。
そして最終的に、
“自分がいないと回らない組織”
が出来上がる。
今振り返ると、私はその状態を、
「責任感」と勘違いしていた部分もありました。
ある時、当時の上司から、
かなりド直球なフィードバックをもらいました。
「あなたの組織は、成果は出る。」
「でも、人が育たない」
正直、
最初はあまり腹落ちしませんでした。
「この人なに言ってんだ?なんも見てないじゃん」
と。
なぜなら、
自分ではかなり向き合っているつもり
だったからです。
丁寧に教えていたし、困っていたら助けていた。
フィードバックもしていた。
だから当時の私は、
「いや、ちゃんと育成してますけど、、、」
と思っていました。
さらに当時は、
“成果を出すスピード”をかなり重視していました。
組織の期待も大きかったですし、自分自身も、
「もっと良くしたい」
「もっと前に進めたい」
という気持ちが強かった。
だから、つい口を出してしまう。
先回りしてしまう。
「そこ、自分がやった方が早い」になってしまう。
実際、本当に早いんですよね。(短期的には。)
だから余計に、そのやり方をやめられなかった。
でも時間が経つにつれて、
少しずつ分かってきたんです。
私は、
“相手が育つ前に、自分が答えを出してしまっていた”
んだと。
そしてその結果、チームは少しずつ、
“自分で考えなくなる”。
私は、
“自分がいないと回らない状態”を、
自分で作っていました。
そんな時、
あるメンバーに言われたんです。
「〇〇さんがいると安心なんですけど、自分で考えなくなります」
かなり刺さりました。
そして同時に、ハッとしました。
私は、
$${\Large“育成”ではなく、}$$
$${\Large“管理”をしていたんだと。}$$
当時の私は、
「正しいやり方を教えること」
が育成だと思っていました。
でも今は少し違います。
人って、
“答え”を渡されても、そんなに変わらない。
でも、
“自分で掴んだ感覚”は、かなり残る。
だから今は、
すぐ答えを言わないようにしています。
その代わり、まず聞きます。
「あなたはどう思う?」
最初は時間がかかります。
正直、かなりもどかしい。
「いや、そのままだと失敗するぞ…!?」
と思うことも普通にあります。笑
でも、その時間と経験を通して、
少しずつ“自分で考える力”が育っていく。
そしてある時から、
部下が“自分の言葉”で話し始めます。
あの瞬間、
なんとも言えず嬉しいんですよね。
育成って、“教えること”じゃない。
“その人が、自分の力を信じられる状態を作ること”
なんだと思います。
マネージャーやリーダーって、
優秀な人ほど、先回りできてしまう。
でもそれは時に、
“相手が育つ余白”
を奪ってしまうこともある。
だからもし今、部下育成に悩んでいるなら、
1つだけ試してみてください。
アドバイスする前に、
5秒だけ待つ。
そして、
「君はどう思う?」
と聞いてみる。
たぶんその5秒で、相手の“思考”が動き始めます。
時としてマネージャー、そしてリーダーの役割って
“正しい答えを持つこと”じゃない。
“相手の可能性を信じ続けること”
なのかもしれません。
焦らなくて大丈夫です。
育成や組織醸成は、すぐ結果が出ません。
でも、ちゃんと向き合った時間は、
意外とあとから効いてきます。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
もしこの記事を読んで感じたことがあれば、
ぜひメッセージで教えてください。
最近考えていることや、モヤモヤしていることでも大丈夫です。
人の話を聞くの、結構好きなので。
今後も、マネージャーの、
“言葉にならない違和感”を言語化していきます。
JINYOKU
