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北海道の廃線跡探訪 第117回 深名線(5/7)朱鞠内~白樺間


1.ごあいさつ

ご訪問ありがとうございます。

北海道の廃線跡探訪 第117回深名しんめいその5 朱鞠内しゅまりない白樺しらかばです。

いよいよ超難関区間です。
湖畔~蕗ノ台ふきのだい間は、そもそも並行道路がないうえ、道道蕗の台朱鞠内停車場線が長期通行止め(事実上廃道)になので、湖畔から10㎞ほど先の蕗ノ台へ行くには、朱鞠内湖対岸を北母子里経由で大廻り(2倍以上)しなくてはなりません
蕗ノ台~北母子里間の道道名寄遠別なよろえんべつ線も冬季閉鎖、しかも深名線とは高低差があり、探索はたいへんでした。

なお、これからの投稿予定路線などは、初回記事にありますので、そちらをご覧ください。

2.朱鞠内~湖畔

1/5万地形図「添牛内」昭和59年修正に加筆

道道528号蕗の台朱鞠内停車場線からは旧朱鞠内駅構内が俯瞰でき、きれいに整備されたパークゴルフ場の芝の緑が目に入る。
一方、湖畔方を見ると、路盤が一直線に朱鞠内湖に向かっている。

①道道から朱鞠内駅跡を望む 画面中央に2本の路盤が見える 2009年5月撮影

未成線に終わった名羽線の路盤も並行していたが、雨竜川の手前で離れていく。第6雨竜川橋梁は名羽線の第2名羽雨竜川橋梁の橋脚とともに撤去されている

①同地点から湖畔方を望む 中央の築堤が深名線跡 手前は雨竜川 2009年5月撮影

少し下りた反対側(山側)には、道道を潜っていた名羽線のスノーシェッドが見えるが、知らない人が見たら何だかわからないだろう。

②名羽線のスノーシェッド 2009年5月撮影

朱鞠内湖畔に向かう道路との分岐点にあった湖畔は、「湖畔」とはいいながら、朱鞠内湖とは1㎞以上離れたところだったが、廃止間近にはずいぶん乗降客がいて驚いた覚えがある。
湖畔も、1956(昭和31)年5月設置の仮乗降場出身のJR発足時昇格組であり、簡単なホームと待合室だけという実態は変わらなかったから、今では跡形もなく、手前の朱鞠内川橋梁にも痕跡はない

③踏切跡から湖畔駅跡を望む 2009年5月撮影
③同地点 2013年9月撮影
③湖畔駅に到着した5731D 1995年8月撮影

3.湖畔~蕗ノ台

1/5万地形図「添牛内」昭和59年修正に加筆

湖畔を出るとすぐのウツナイ川橋梁にもなにもなく、路盤は続いているが、この先で道道528号蕗の台朱鞠内停車場線のゲートは通年閉鎖されており、事実上廃道状態になっている。
道道とは名ばかりの林道クラスだったうえ、朱鞠内湖西岸は無人地帯だから、しかたないとはいえ、やはり不便。
もっとも、深名線とは並行していないから、蕗ノ台に行くのに単に迂回が面倒なだけだけれど。

④湖畔から続く築堤 2009年5月撮影

宇津内うつないトンネルには、林道(ここにもすぐゲートがあり、徒歩)から行ってみたがダメだった。さりとて路盤はヤブが濃くて歩けず、いまだに行けずじまい。

北母子里方からは、道道688号名寄遠別線が蕗の台まで開通しているが、朱鞠内湖畔を走る深名線とまったく並行しているわけではなく、路盤へ行くのは難しいところが多い

1/5万地形図「蕗之台」昭和45年編集に加筆
⑦地点は地図では築堤になっているが、実際は切り通し

道道528号の北母子里側ゲートは、ピッシリ山への蕗の台登山口への道が分かれるところにある。

航空写真で見る限り第2ウツナイ川橋梁は撤去されているが、一応確認のため、ゲートから道道を歩いていった。

ウツナイ川の手前で路盤へ向かいヤブに突入、ここも猛烈なササヤブだったが、ササの高さがそれほどでもなかったので、なんとか路盤に接近、蕗ノ台方の橋台を見ることができた

⑤第2ウツナイ川橋梁の蕗ノ台方橋台 2021年5月撮影

橋台はかなりの高さがあり、それに続く築堤の石積み擁壁も見え、対岸には石積みの橋台下部らしいものが遠望された。

⑤同 湖畔方橋台 蕗ノ台方橋台と高さがかなりちがうので、下部だけか 2021年5月撮影

蕗ノ台から湖畔方の路盤は、それほどヒドいヤブではなさそうだったので、滝の沢橋梁まで歩いてみた

⑥蕗ノ台駅跡から湖畔方を望む 2021年5月撮影
⑥同地点 6月末のようす ルピナスが花盛り 2016年6月撮影
⑦浅い切り通しとなった路盤 左に錆びた勾配標がある 蕗ノ台方を望む 2021年5月撮影
⑧築堤区間はヤブがそれほど濃くない 蕗ノ台方を望む 2021年5月撮影

10分ほどで滝の沢橋梁に着く。蕗ノ台方にはコンクリート製の橋台があったが、湖畔方は築堤の断面が崩れているように見え、よくわからなかった

⑨滝の沢橋梁の蕗ノ台方橋台 2021年5月撮影

4.蕗ノ台~白樺

1/5万地形図「蕗之台」昭和45年編集に加筆

1941年10月設置、1990(平成2)年3月廃止された蕗ノ台へは、ピッシリ山登山口まで道道528号が開通しているときは、容易に行くことができる。
駅構内は広い空き地となり、枕木が埋まっていたのが、唯一の痕跡だった

⑩蕗ノ台駅跡に埋まっていた枕木 2016年6月撮影
⑩蕗ノ台駅跡から湖畔方を望む 2021年5月撮影

白樺方の路盤は数mほどヒドいヤブだったが、すぐ薄くなり第3ウツナイ川橋梁に出た
足元には橋台基礎なのかコンクリート塊があり、対岸の白樺方には橋台が残っているのが見えた

⑪第3ウツナイ川橋梁の蕗ノ台方橋台跡? 2021年5月撮影
⑪第3ウツナイ川橋梁の白樺方橋台 2021年5月撮影

その先の第2雨竜トンネルにも接近を試みたが、これまた敗退

蕗ノ台と同時に設置・廃止された白樺には、元の取付道路を入っていくと駅跡に出られる

⑫道道から白樺への取付道路 2016年6月撮影

駅跡の附近の樹木にはなにかの実験なのか、鉄パイプで囲いがしてある。
駅舎から一段低くなっていた構内へ降りる階段があるはずなのでよく見ると、人が歩いたのか草が倒れており、そこをたどっていくと、崩れかけた階段があった。
北母子里方には斜めの立派なコンクリート製の階段があり、おそらくこちらが乗客用だったのだろう。さきほどの階段は業務用(駅員用)だろうか。

⑬ホームへ降りていく階段 2016年6月撮影(タイトル写真は2021年5月撮影)

2021(令和3)年5月には、一面ササだらけでまったくわからず、やむなくヤブこぎして構内へ降りてみると、コンクリート製の階段はまだ残り、さらに錆色になった転轍機テコも立っていた。

⑬白樺駅跡に残る転轍機テコ 2021年5月撮影

まだ初春なのでイタドリなどはなく、構内や路盤には樹木とササだけだったので、泥川橋梁は航空写真では撤去されているのがわかるが、橋台でもありはしないかと行ってみた。

⑬白樺駅跡から蕗ノ台方を望む 2021年5月撮影

まだ丸石のバラストが残る路盤は歩きやすく、切り通しや築堤が連続する。ササも生えているが、路盤上ではそれほど生長していない。

⑭切り通し区間 蕗ノ台方を望む 2021年5月撮影
⑮築堤区間 白樺方を望む 2021年5月撮影

20分ほどで泥川に着いたが、名前に反してきれいな川だった。
やはり橋は跡形もなく撤去され、両岸に築堤の断面が見えるだけだった。橋台がなかったのは残念だったが、路盤からは朱鞠内湖の美しい景色を見ることができた。

⑯泥川橋梁跡 蕗ノ台方を望む 2021年5月撮影
路盤から見た朱鞠内湖 2021年5月撮影

今回はここまでです。

おしまいまで読んでくださりありがとうございました。

次回は白樺からへ天塩弥生てしおやよい向かいます。


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