イーロン・マスク氏はSF大好き、おまけに薬物ジャンキーの(?)ヴィジョナリーなのか?
まずヴィジョンが必要なんだ。
それを具現化するのがテクノロジーだ。
では、どうやってヴィジョンを得ればいい?
SFを読め!
(おれは岡田斗司夫さんか???)
そしてSFだけで足りなければ・・・???
あきらかにかれは奇人であり、かつまた天才だ。
かれはつねにチャレンジングなリスク・テイカーだ。
じっさいこの人によって人類の可能性は拡張している。
ただし、かれが提示する未来が天国か地獄かは誰にもわからない。
いま、トランプ氏とイーロン・マスク(Elon Musk b.1971-)氏の大喧嘩は収拾がつかなくなっているようですね。いまやトランプ氏はかつて氏の上級政治顧問であり、「Department of Government Efficiency」(通称DOGE、政府効率化省)の事実上のトップだったマスク氏は、130日間の任期中に何万人単位の大量解雇の指揮をとった。しかし、その後トランプ氏は、マスク氏を任期満了として解雇し、いまだにマスク氏に激おこである。なお、マスク氏はトランプ大統領による法人および労働者に対する減税、国境警備増強、歳出削減の複合法案「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル(この大きく美しい法案)」に対して、Whatever? どこが大きく美しい法案だ!?? 歳出削減にかこつけてグリーン・エネルギー補助金まで削減してるじゃねーか。天文学的財政赤字と連邦債務をこしらえかねないとんでもないしろものじゃねーか、せっかくおれが政府効率化に貢献をしたのに、どこまでアホなのか(大意)、と非難し、廃案にすることを勧めておられます。マスク氏の他の投稿には、自身の助けがなければトランプ氏が選挙に勝てなかったという主張が含まれ、トランプ氏を「恩知らず」と非難した。別の投稿で、マスクはトランプを弾劾し、バンス副大統領に交代させるべきだと提案した。
他方、すでにマスク氏のテスラの株は大暴落、テスラの支持者は意識高い系、したがってトランプ支持であるわけがない。おまけにXユーザーを辞めた人も多く、お陰でBlueskyは2700万ユーザー突破した。ビット・コイン株もまた大暴落。だが、ここではそんな話はどうでもいい。マスク氏の発言に対して、トランプ大統領も怒り心頭、おまえんとこのテスラや宇宙開発への援助を辞めるぞ、いま宇宙ステーションに行ってるスペースXのドラゴン・スペースクラフトも帰還させるぞ、と挑発。いやはや、もはや収拾がつかない泥仕合が止まらない。考えてみればそもそもトランプ氏のMAGAと、マスク氏のヴィジョンが和解的であるはずがない。130日間とはいえ共労できたことが奇跡である。
しかし、もしも深読みをするならばこんな可能性もありえる。あるいはトランプ大統領は自身のMAGA、すなわちラストベルト(錆びついてしまった工業地帯、デトロイト、ピッツバーグ、クリーブランド・・・)を復興するにあたって、イーロン・マスク氏の宇宙開発計画と結びつける計画を持っているのかもしれない。つまりラスト・ベルトを宇宙開発事業で復興させるのだ。ぼく自身はこの仮説に賭ける。ただし、いまのところ真相はわからない。
本題に戻りましょう。とうぜんのことながら、政府効率化省による大量解雇には非難の声も大きい。政策は失敗だったのではないかという評価もある。この流れのなかでニューヨーク・タイムズから、イーロン・マスク氏が鬱病の治療薬であり麻酔薬でもあるケタミン(人によっては幻覚がでる)などの薬を持ち歩き、かれが(鬱病治療がきっかけであるにせよ、おそらくはレクリエーション・ドラッグとして)ケタミンを乱用した結果、膀胱に損傷を起こしています。かれは頻尿や小便のときの尿道の痛みに悩まされていることでしょう。あるいはかれは被害妄想や幻覚に苦しめられている可能性さえある。おまけにかれはマリファナ大好きで、MDMAもアデールもたしなみ、ときにはマジック・マッシュルームを愉しみ、総じてとんでもないクズなんだ、という説が飛び出した。(記事は、Kirsten Grind 氏と Megan Twohey 氏による。 2025年5月30日付。英語タイトルは、"On the Campaign Trail, Elon Musk Juggled Drugs and Family Drama")もっとも、イーロン・マスク氏は反論した、「かつてケタミンを服用したことは自分で認めている、こんなもんはニュースでもなんでもない。」なお、薬物と創造性の関係は興味深いもの、しかし迂闊に手を出すとなにが起こるかわからない。それはミューズの顔をした悪魔かもしれないのだ。
なお、イーロン・マスク氏はトランプに愛想を尽かし、今後民主党支持に鞍替えし、巨額の資金を提供する可能性がある。トランプ氏はこれを警戒し、そんなことをしたら深刻な結果をもたらすだろう、と挑発している。他方、イーロン・マスク氏は爆弾発言をした、「トランプは謎の人物エプスタイン氏の組織から少女たちからいかがわしい性接待を受けているんだ、(エプスタイン氏には人身売買疑惑がある。なお、氏はすでに独房内で突然死した。)」。もはやふたりの関係の修復は不可能ではないか、と言われています。
さて、イーロン・マスク氏が薬物ジャンキーであるという説は、なるほどそれはありえることだろうなぁ、とおもわせるものではある。かれはアパルトヘイト政策が破綻に向かい、やがて暴動を引き起こしてゆく激動の南アフリカで、SFを愛するコンピューターおたくの少年だった。かれの愛読書は、ダグラス・アダムスのSF『銀河ヒッチハイク・ガイド』、アイザック・アシモフのSF「ファウンデーション」シリーズ、そしてかれはアーサー・C・クラーク原作映画『2001年宇宙の旅』に夢中になり、その後は『ブレードランナー』に魅了され、サイバーパンク・ビデオゲーム「Deus Ex-デウスエクス」をこよなく愛している。カナダの大学へ入学。その後はペンシルヴァニア大学で経済学と物理学の学士を取得。スタンフォードの大学院で高エネルギー物理学を学ぶ。素粒子の構造や宇宙の物理法則を解明する学問である。この時期かれは未来を、インターネット、クリーンエネルギー、宇宙と見定める。かれは週120時間働いていたと誇らしげに語る。寝袋を持ち込んで工場で寝泊まりさえしていたそうな。「寝てる時間は無駄」と考え、睡眠を4~6時間に抑えているのだ。こうしてかれは、もともとはピーター・ティール、 ルーク・ノゼック 、 マックス・レヴチン が 1998年 に設立し、翌年に決済業務をスタートしたPayPalを自分のtwitter(現 X.com)と合併した。さらにかれはロケット開発、軍事衛星設計、テスラの事業を成功させる。テスラの工場が新型コロナウイルスでカリフォルニア州が工場停止を命じた際には、公然と反抗。「わたしが逮捕されるならそれでいい、断固工場は操業を続ける」と発言。また、SpaceXの目的は、「火星移住を可能にする」ため。イーロンは言った、「太陽は少しづつ膨張し続けている。いずれ地球が焼かれてしまう。だからいずれわたしたちは多惑星文明になる必要があるんだ。」「おれは死ぬ前に火星に行きたいんだ。」同時に、かれは人とAIの融合を目指し、サルに脳チップを埋め込みゲームをさせる実験を実施した。これを将来的には人間にも適用し、記憶のバックアップとして、さらには思考操作を可能にするという構想を持っている。ぼく自身はとんだディストピアと恐怖するけれど、しかしもちろんそんなことはマスク氏にとってはどこ吹く風である。なお、そんなイーロン・マスク氏は、他方で、「AIは人類にとって存在論的な脅威である。AIは核兵器より危険になり得る」と主張し、規制の必要性を訴えていることも興味深い。かれのこのフィロソフィが、メタバース(VR/AR)に情熱を捧げるマーク・ザッカーバーグ氏との激烈な対立となっています。
イーロン・マスク氏は恋愛遍歴が華々しいことでも有名だ。最初の妻はJustine Musk、カナダのクイーンズ大学で同級生だった。8年間の結婚生活で6人のコドモを設けた。次の妻は女優のTalulah Riley、一度結婚し、離婚し、また結婚し、けっきょく離婚した。次の妻はミュージシャンのGrimes。彼女とのあいだに3人のコドモを設け、かれはかれのひとりの息子に「X Æ A-12 Musk」なる名前をつけた。「X」は未知数、「Æ」はAI、「A-12」は偵察機「アークエンジェル」に由来するとか。読み方は「エックス・アッシュ・エー・トゥエルブ」だそうだけれど、当初カリフォルニア州法に違反するため修正したらしい。次の妻はShivon Zilis、彼女とのあいだに双子を設けた。イーロン・マスク氏は語った、「一人でいるのがつらいんだ、パートナーがいないとおれは夜が耐えられない。」
さて、かれのプロジェクト、かれの人生、かれの構想にSF的な発想が色濃く反映されていることはあきらかだ。すなわちイーロン・マスク氏はヴィジョナリーなんですね。さて、マスク氏が薬物ジャンキーであるかどうかはわからない。しかしながら、いかにもSFのなかに登場しそうな人物である。いいえ、マスク氏は現実世界をダイナミックに動かしているのだ。
なお、さいきんイーロン・マスク氏はかつてのサンフランシスコやロスアンジェルス近郊に持っていたフレンチ・シャトーふう(ワインセラー、またプール、テニスコートつき)やそのほか複数の大豪邸を売却し、ギャツビーふうの贅沢暮らしも辞めたそうな。そしていまかれはテキサス州ボカチカ(リオ・グランデ河の河口近く、雄大な大自然とビーチを持つ街の、SpaceX「Starbase」施設近く)に質素なプレハブ住宅を借り、毎日野鳥たちの囀りを聞きながらロケット発射台のそばに暮らしている。かの地はエビや魚介がおいしいことで有名だけれど、あるいはイーロン・マスク氏は毎朝コーヒーを飲みながらドーナツを齧り、赤ワインやウイスキー、あるいはダイエット・コークを飲みながらビーフジャーキーやステーキ、パイナップル・ピザを召し上がり、チョコレートを齧っておられる可能性が高い。しかし、トランプ大統領の対応しだいでは、かれのすべての計画は頓挫してしまう恐れがある。
