【空き家をめぐる記録 #22】恐る恐る裁判所の競売係に問い合わせてみると|Episode8-1
母は落ち着いていられないと、久しぶりにおじいさんのいる不動産屋さんを訪ねた。
以前に紹介してもらったもう一件、家のすぐ前にバス停があり生活には便利な物件はその後売却されたと聞いた。
無理だと思っていたけれど微かな期待もあったから、売れてしまっていたことに少しショックだった。
あの大きな屋敷はのちに取り壊されたと、おじいさんが母に不満を吐露した。おじいさんに言わず違う不動産屋さんに頼んだらしく、とても憤慨されていた。けれどもその地域は、秋以降に土砂災害警戒区域として追加指定されていた。他の同地域の空き家を見ると、各不動産会社の項目欄に明記されるようになっていた。
更地になったあの敷地は、果たして売れるのだろうか。
後にGoogleマップで見てみると、紹介してもらった大きな屋敷も隣家だった大きな屋敷も、どちらも取り壊されていた。八十坪ほどの庭木の大木だけがそびえ立ち、家がないと全く雰囲気が一変していた。
待つように言われていた競売物件の次の公告日が来た。期待に胸を膨らませながらインターネットで探すと、それらしき物件情報が見当たらない。
(どうして)一気に不安になり、恐る恐る裁判所の競売係に問い合わせてみると——
このできごとにつながる前のお話です。
まだお読みでない方は、こちらからどうぞ。
▼裁判所へ問い合わせる直前の出来事です。
▼今回につながる最初の出来事です。
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