【中小企業診断士】多年度生のメンタル戦略~3度の二次試験受験を振り返る~
こんにちは!TAC名古屋校の中小企業診断士合格者コミュニティ「QCC」で広報班をしております小山 剛史です。
いよいよ二次試験本番が近づいてきましたね!二次試験直前期、「どんな風に過ごしたらいいのか……」と不安に思っている受験生の方も多いのではないでしょうか?
今回は、私の経験談も踏まえ、「合格者が二次試験直前に、どんな学習をして、どのように過ごしていたのか」をまとめようかと思ったのですが……
それについては、私の合格同期である原さんがわかりやすく記事にまとめてくれていたので、私からはあえて「メンタル」の部分に内容を絞って、二次試験をどのように乗り切ったかをお話しします!
原さんの記事こちらから↓
はじめに
中小企業診断士試験の二次試験は、合格率18%程度という難関です。1回で合格する人もいれば、私のように複数回の不合格を経験する人も少なくありません。
私は2022年から挑戦を始め、2年連続で不合格。3年目にしてようやく合格を手にしました。
この3年間を振り返って強く思うのは、多年度生の合否を分けるのは日々の勉強を継続できるかどうか、そのためのメンタル戦略にあるということです。勉強方法やテクニック以前に、折れそうな心をどう立て直すか、どうモチベーションを保ち続けるか――これこそが多年度受験を経験した私にとって最大の課題でした。
本記事では、2度の不合格を経て私がたどり着いた「多年度生としてのメンタル戦略」について率直に振り返ります。
※「戦略」と呼べるほど大それたものではありませんが……
同じように「不安で心が折れそうだ」と感じている方にとって、この記事が少しでも安心や勇気につながれば幸いです。
簡単な自己紹介
私はWeb系ITベンチャーで、Web制作・SEO・広告運用といったクライアントのWebマーケティングを支援する仕事をしています。大学卒業後、出版業界を経て現職へ。現在は企業内診断士としてWebマーケを中心とした企業支援を行っています。
私の自己紹介記事はこちらから↓
診断士試験への挑戦は2022年から。一次試験に合格して臨んだ二次試験での不合格から始まり、3年間の挑戦を経て、2024年にようやく合格を手にしました。
受験の歩みと学習時間・得点推移
下記、お恥ずかしながら私の勉強時間と得点の推移を記載します。
2022年
一次試験合格 → 二次試験不合格
学習時間:約800時間(一次500h・二次300h)
二次得点:事例Ⅰ48/事例Ⅱ61/事例Ⅲ68/事例Ⅳ36
合計:213点
2023年
二次試験不合格
学習時間:約500時間(二次対策のみ)
二次得点:事例Ⅰ58/事例Ⅱ55/事例Ⅲ44/事例Ⅳ69
合計:226点
2024年
一次試験合格 → 二次試験合格
学習時間:約300時間(一次200h・二次100h)
二次得点:事例Ⅰ66/事例Ⅱ51/事例Ⅲ68/事例Ⅳ59
合計:244点
2022年は事例Ⅳ、2023年は事例Ⅲで大コケしました。
ただ振り返ると、2022年と2023年の得点が高い事例を組み合わせれば合格点を超える水準には達することができていました。
2年目の不合格は大変にショッキングではありましたが、2年間の受験を通して、「続けていればいつかは受かりそうだな」という手ごたえを掴めたのは、3度目の受験時に私の中で大きな支えになりました。
3年間の振り返り
2022年:独学の限界
1年目は独学で挑み、一次試験は突破しました。
しかし二次試験ではまったく歯が立ちませんでした。特に財務・会計は「どう勉強すればいいか」すら分からず、ただ過去問をがむしゃらに解いただけで試験当日に。本番でも事例Ⅳに全く対応できず、開始30分で諦めモードに。冷や汗をかきながら80分を過ごしました。結果は惨敗。
独学の限界を痛感した年でした。
2023年:手応えと挫折
1年目の反省から、2年目は資格の学校TACに通い、体系的に知識を整理しながら答案作成のプロセスを学びました。
「すべてを解く必要はなく、6割取れば合格できる」という試験の本質を理解し、戦略を持って臨むことの重要性を学んだのは大きな収穫でした。
知識も整理でき、演習も積み、「今年はいけるのでは」という手応えも感じていました。しかし結果は不合格。原因は事例Ⅲでの大コケでした。設問の解釈を誤り、二択問題で多くの受験生と逆の解答をしてしまったのです。
前年よりも確実に成長を実感していましたし、時間もお金も掛けた中での不合格は大きな挫折経験でした。
2024年:二次試験合格
3年目は一次試験がすべて受け直しに。一次試験の勉強は物量も多く、7科目やり直しはかなりメンタルにくるものがありましたが、なんだかんだ一度受かっている試験なので実力的には特に問題なく一次試験は無事に合格し、そのまま二次試験に挑めました。
二次試験に関しては、2年の勉強で解法・型が身についていた私にとって、いかに継続して勉強を毎日続け、解法や知識を失わずに本番に挑めるかということが最重要でした。そのためには、メンタル・モチベーションの管理が非常に重要でした。
だらだらと自分語りをしてしまいましたが、ようやくここからが本題。私のメンタル戦略についてお伝えします。
多年度生のメンタル戦略
2度の不合格を経て、3度目の正直で合格した私にとって、最も合格に寄与したと思う要素は「心が折れないメンタルづくり」でした。
二次試験の合格率は18%前後。裏を返せば82%は不合格です。2年続けて落ちたときは「また今年もダメかもしれない」と心が折れそうになりました。
しかし、それでも勉強を続けられたのは、「数字を恣意的に・都合よく解釈する」ことで心の平静を保ち、自己肯定感を高めるという境地に至れたからです。
どういうことか、詳しく解説します。
改めて言いますが、二次試験の合格率はおよそ18%。裏を返せば82%は不合格。
単純化した前提ですが、毎年の結果が独立だと仮定すると、3年連続で不合格になる確率は 0.82³ ≒ 55%。裏を返せば、45%は3回以内に合格できるという見立てになります(余事象の考え方)。
私はゴリゴリの文系人間なので、上記は全く厳密な統計分析とかではないと思いますが、シンプルに「合格率45%!?今年は余裕で合格できるぞ!」という気持ちになれて、俄然やる気がわいてきました。ここで大事なのは厳密な確率の話ではなく"気持ち"の問題です。
それ以外にも、受験生母集団の捉え方を、都合よく捻じ曲げて、試験の合格率を無理やり上げてみるという手法も取り入れてました。
「何を言ってるんだ」という話かもしれませんが、下記のような感じです。
「今年は必ず合格する」と心の中で決める
「今年は必ず合格する」という気概で勉強している人は、受験者全体の上位25%程度だろうと仮定してみる
その上位25%の中から18%の合格者が生まれるだろうと仮定してみる
結果として合格率が72%(18% ÷ 25% = 72%)まで跳ね上がる
という具合で、試験の合格率を無理やり跳ね上がらせて考えると、余裕で合格できる気がしてきました。逆に受かる気しかしません。
さらに上述した考え方を踏まえて、3年間受験するとなると、
合格率72%の試験に3年連続で不合格になる確率は
(1 - 0.72) ³= 0.28³=0.021952
約2.2%です。つまり、3回受けて1度でも合格する確率は98%
自信が確信に変わりました。今年は間違いなく受かると。
何度も言いますが、これはあくまでも「気持ち」の問題です。
数字を都合よく解釈することで、自己効力感を保ち、「今日も少しでもいいから机に向かおう」と思える。
そもそも「必ず合格する」と心に決めた前提の確率計算なので、「必ず合格する」と心に決めた人間の行動をとらないと、この確率の前提が崩れてしまいます。だから日々黙々と机に向かいました。
実際、こんなくだらない思考法が私の助けになりました。
つらい3年目の勉強を継続できたのは、この「数字を都合よく解釈して味方につける」考え方を持てたのが、私にとっては大きかったです。
合格発表の瞬間
発表当日、画面に「合格」の文字を見つけた瞬間、胸の奥から熱いものがこみ上げました。
これまでの悔しさや苦しさが一気に吹き飛び、人生でも数少ない「達成感で震える瞬間」を味わいました。3年という長い戦いでしたが、諦めなくて良かったと感じます。
受験される多年度生の方へのメッセージ
診断士二次試験は確かに難しい試験です。しかし、多年度生こそ希望はあります。続けていれば、確率の話だけで考えても勝手に合格に近づいていきます。
自分を信じる気持ちを持ち、「今年こそ合格する」と心の中で決断して走り切る。そして、日々の勉強でモチベーションを保ち続ける。
これこそが、多年度受験を戦い抜いた私なりのメンタル戦略です。2025年の二次試験までのこり僅かですが、受験生の皆様が悔いなく試験に挑めることを願っています。
QCCについてはこちら↓
