フリーランスになって疲れやすくなった40代へ、食事で体内時計を整える話
会社員のころより時間は自由になったはずなのに、なぜか以前より体がしんどい。そんな話を、独立して仕事をしている方から聞くことがあります。私もフリーランスになってしばらくは、朝定時に起きられなくなって「こんなはずじゃなかった」という感覚が続いていました。
この記事では、体内時計と食事のつながりから、疲れをためにくくするヒントをお伝えします。
自由になったはずなのに、なんで体がしんどいんだろう
フリーランスや自分でお仕事をしていると、会社員のころのように始業時間が決まっているわけじゃないですよね。たくさん働く日もあれば、締め切りに向けて一気に集中する日もある。時間が自由になる分、自分でリズムを作るのが意外と難しくて、気づいたら食事の時間も起きる時間もバラバラ、という日々になりやすいんですよね。
そうなると体の中の「体内時計」が乱れてきます。生活リズムが不規則になると自律神経が不安定になって、疲れやすい・寝つけない・日中なんだるい、という状態が続くようになります。
私がフリーランスになったばかりのころも、まさにこれでした。なんとなく日中体がだるかったり、せっかく手に入れた自由な働き方なのに、「なんかやる気がでないなー」と思う日が続いていたこともあります。
体内時計を整えるうえで効果があるのが「朝の光を浴びて、朝食をとる」ことです。朝食でとったたんぱく質の中に含まれる「トリプトファン」というアミノ酸が、日中の光の下でセロトニン(気持ちを安定させる物質)に変わり、夜になるとそれがメラトニン(睡眠ホルモン)へと変化します。メラトニンは薬局で買うものではなく、食事から体の中で自前で作られるものなんですよね。夜よく眠れるかどうかは、朝の食事にかかっていた部分が大きかったんだと知ったとき、「だから朝食を抜いたり、量が少ない日が続いていた時は、なかなか寝付けなかったのか。」と気づきました。
たんぱく質が朝食に足りていないなと感じたら、卵・豆腐・ヨーグルト・納豆・チーズなど、手軽にとれるものをひとつプラスすることから始めてみてはどうでしょうか。私はどうしても食欲がなくて食べられないときは、プロテインドリンクを飲むこともあります。
じわじわ疲れが続くなら、鉄を先に見直してみてほしい
もうひとつ、起業したり独立したりして頑張っている女性に確認してほしいのが「鉄」です。新しいことに挑戦したり、プレッシャーを感じていたりする状況では、体の中でビタミンやミネラルの消耗がとても激しくなります。
特に女性に多いのが「鉄欠乏」です。鉄が不足すると、体に酸素を運ぶ力とエネルギーを作り出す力が低下して、慢性的な疲労感や集中力の低下につながることが確認されています※1。貧血と診断されるほどでなくても、鉄が足りないだけでしんどさが続くことがあります。月経のある女性は特に鉄が失われやすいので、じわじわ疲れが続くと感じているなら、一度食事を見直してみてほしいと思います。
肉や魚に含まれるヘム鉄は吸収率が高く、体に取り入れやすい形の鉄です。植物性の食品の鉄(ほうれん草や納豆など)はビタミンCと一緒にとると吸収されやすくなります。
鉄を食事で補うのが難しいという日は、ご飯にかけるだけの鉄分ふりかけも便利です。病院や高齢者施設の給食でも使っています。
食事の中身に加えて、食べるタイミングも体のリズムに影響します。夕食が遅くなってしまう日は「分食」もおすすめです。夕方の早い時間におにぎりやバナナ、クラッカーなど軽いものを少し食べておいて、夜遅い時間は煮物や消化の軽いスープ、豆腐や魚などにする方法です。コンビニで手に入るもので十分なので、外出中でも取り入れやすいと思います。
自由になったはずなのに体がしんどい、と感じている方に、少しでも参考になったらうれしいです。
参考文献
※1 Verdon F. et al. (2003) "Iron supplementation for unexplained fatigue in non-anaemic women" BMJ 326:1124.
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