恋愛リハビリ日記 #3 |プロフィール作りで心が折れかけた話
「よし、登録できた!」
さぁ来い未来の恋人!!!……と思ったのも束の間。
次から次へと出てくる画面。
「本人確認?」
えっ。マジか⋯いや、そうやな。
お互い変な人じゃない証明をしとかないかんってことか。
納得。
今度は写真。
いやいや、そんな都合よく自分の写真なんか無いんですけど。
スマホのアルバムを開いてみる。
子どもの写真。
ご飯の写真。
景色の写真。
犬。
猫。
スクショしたレシピ。
……私、おらんやん(笑)。
「自撮りか? 自撮り写真なのか?」
試しにスマホを構えてみる。
なんか違う。
角度を変えてみる。
……なんか違う。
明るい所に移動してみる。
……やっぱり違う。
撮っては消し、撮っては消し。
「いや、これを世に出す勇気はない。」
早々に自撮りは諦めた(笑)。
困って友達に聞いてみた。
すると、
『身バレ気にせんのならそのままの写真のがいいけど、雰囲気が分かる写真の方がいいよ。』
と。
参考に友人のプロフィール写真見せて貰ったら、当時の彼氏さんに撮って貰ったというめっちゃ可愛い笑顔の写真。
クソっ美人さんめっ(笑)!!!!
『そういえば、3年前に一緒に行った日帰り旅行の写真でいいのがあったよ』って送ってくれた。
マスク姿(いい感じに顔隠れとる)やし、身バレせんかも。
3年前やしギリギリ詐欺にはならんかな⋯なんて思いながら、その中から何枚か選ぶことに。
横顔、全体、後ろ姿(全てマスク着用)、ついでに旅行に行った時のオシャレご飯の写真も追加。
何を載せるのが正解かなんて分からない。
けど、
写真を見て話題になりやすいのを選んだら、メッセージされやすくていいよって。
さすがです、アプリ活動の先輩!!!!
さて、次は自己紹介文。
何を書けばええん?
真面目すぎても堅いし、盛ると後で自分の首を絞めるハメになりそう⋯。
とりあえず現状を書いてみる。
『バツ2です。』
『子育て中です。』
『認知症の父と、引きこもりの母を見守っています。』
『毎日バタバタしながら生きています。』
……うん。重い。
忙しそ〜、大変そ〜って思われて終わりじゃね?これで恋愛する気あるんか、私。
いや、ある。
たぶんある。
そもそも、自己紹介文って何なんやろう。
経歴を書くところ?
それ⋯履歴書になるんじゃ⋯?
いや、
未だ見ぬ運命の相手に、
「ねぇねぇ、私ってこんな人なのよ〜。もし気が合えばお話しませんか〜」
って、自己申告する場所なんじゃないかと思う。
なのに私は、
『子育て中です。』
『介護中です。』
『毎日バタバタしています。』
……役所に提出する書類みたいになってる。
じゃあ、どんな人に話しかけて欲しいのか。
恋人にどんな人を求めているのかと考えると、急に分からなくなった。
優しい人?
面白い人?
お金持ち?
……そもそも私、結婚したいんかな?
ここで、まさかの脳内会議が始まる。
議長:私。
出席者:私。
⋯全員疲れとる(笑)。
お世話をする人は、もう増やしたくない。
右手には両親の介護、左手には子育て。
私の両手は塞がってる…。
夫という名の大型の子どもを育てる体力は、残念ながら私には残っていない。
恋愛はしたい。
でも、お母さん業はもう間に合っている。
じゃあ何がしたいのか。
友人のキラキラに当てられて、「え、そのキラキラ私も出す〜!!」と勢いで登録したのはいい。
なのに今、私は自己紹介欄の前で盛大に迷子になっている。
恋愛がしたいのか。
結婚がしたいのか。
それとも、ただキラキラしたかっただけなのか。
……キラキラってなんだよ(笑)。
考えてみたら、
私は「女」でいたいんだと思う。
たまには「かわいいね」と言われて、ちょっとドキドキしたい。
「好きだよ」って言われて、ニヤニヤしたい。
何でもないことで笑って、「今日楽しかったね」って言い合いたい。
でも、ベタベタした恋愛や、誰かのお世話係になる関係はもういい。
子どもの父親が欲しいわけでもない。
でも、家族でアウトドアをする時なんかは、「もう一人大人がおったら助かるのになぁ」と思うことはある。
荷物を運んでくれたり、テントを張ってくれたり、子どもと全力で遊んでくれたり。
……主に労働力として(笑)。
それに、子どもたちにも「お母さん以外の味方」がいると素敵だなと思う。
我ながら、なかなか都合のいい話である。
「人生のパートナー候補」というより、「家族ぐるみで付き合える、大切な友人・相棒的な存在」。
そこに、たまにハグとか『かわいいね』とか、恋愛のスパイスを少々。
……完全に自分好みに味付けしている(笑)。
ということが、プロフィールを書こうとして初めて分かった。
自己紹介を書いていたはずなのに、なぜか自分会議になってた。(書記:チャッピー)
そして、気付けば一時間経過。
自己紹介欄。
まだ二行(笑)。
しかも、そのうちの1行は、
『プロフィールを見に来てくれてありがとうございます』
⋯私、お礼は言える子です。
マッチングアプリって、プロフィールを書く前からこんなに自分と向き合わされるんやな。
いや、婚活って、自分探しの旅やったんか。
結局、その日は二行のまま寝た。
