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今すぐできる。現実的に時間を2倍にする方法

たった一つだけ、その方法を知っています。

とにかく時間術がもてはやされていますよね。書店に行けばタイムマネジメント本の棚ができているし、それを要約してくれるYouTube動画も常に再生数を稼いでいる。僕自身、そういう本も動画もかなり見てきました。

というか、紀元前からセネカが『人生の短さについて』と説いているように「時間術」は人類普遍のテーマなんだと思います。

一方で、『限りある時間の使い方』のように「タイムマネジメントそのものが幻想である」と喝破する本もベストセラーになってきた。僕も大好きな本です。

しかし「時間を有効活用しようとする努力なんてやめればいい」のかというと、正直そうもいかない。少なくとも僕は無理です。

単純に、もっといろんなことができるようになりたいし、もっといろんなことを知りたい。新しい音楽も聴きたいし、本も読みたいし、映画も観たい。でも仕事もあるし、移動もあるし、家事もある。1日は24時間しかない。この物理ルールはどうやっても変わらない。

でも、僕は自分の経験からひとつだけ誰にでもおすすめできるアクションを知っています。

照沼健太
ポップアート2.0作家、YouTuber、音楽家。テレビ東京やNetflixのメディア運営、レディオヘッドら数々のアーティストのCD封入解説文、HIKAKIN、米津玄師、押井守、藤本タツキなどのクリエイターや多くのビジネスパーソンの取材を担当。2023年末からはYouTubeチャンネル「てけしゅん音楽情報」を運営(2025年9月末時点でチャンネル登録者数約6万人)。


キーワードは「耳を使うこと」

写真:照沼健太

結論から言うとカギは「耳をフル活用」。とくに有効なのが「Audible」。

(この記事では、まず原理やその背景の説明から始め、具体的なアクションの紹介に進んでいきますが、面倒な方は目次から気になる項目まですっ飛ばしてください)。

当たり前ですが、目は仕事中もスマホ中も酷使されています。画面を見て、資料を見て、人の顔を見ている。その一方で、耳はどうでしょうか。何かを聞いているようでいて、実はかなり「余白」が多い。

耳は目と違って、完全に塞ぐのが難しい器官です。外を歩いているときも、ジムで走っているときも、洗い物をしているときも、耳は常に開いている。だったらこの「耳の時間」を、意識的に何か別のことに使ってしまえばいい。

つまり、目と耳を「別々のタスク」に割り当ててしまう。これが一番シンプルな「時間を2倍にする」方法です。体はランニングマシンの上で動いているけれど、耳は本を読んでいる。そういう状態をつくるんです。

Audible、本当に良いサービスです

ながらコンテンツの時代と、その限界

写真:照沼健太

そんな時代の“罠”が、いわゆる「ながらコンテンツ」。

Podcastの人気は説明不要だと思いますし、YouTubeもいまや「画面を見ずに聴く前提」の長尺トークやニュース解説が主流になっている。僕自身、料理中や移動中はPodcastやYouTubeを「ながら聴き」している時間がかなりあります(というか、僕らが運営しているPodcastやYouTubeも基本的に「ながら聴き」を意識して作っています)。

とくに対話形式PodcastやYouTubeの良さは、カオスさとライブ感です。リアルタイムで変化している情報、話しているうちに脱線していく議論、思いつきで飛び出す本音。ある程度「雑」だからこそ、今の空気がそのまま入ってくる。

ただし、一方で、そのカオスさゆえの限界もあると感じています。情報に「終わり」がない。体系性もアーカイブ性も、そこまで高くない。後から「あの話どこだっけ?」と探そうとしても見つけづらい。だから僕は、耳の時間を全部PodcastとYouTubeで埋めるのはもったいないと思っています(両者のプレイヤーでもある立場としては、大声で言いづらい部分もありますが)。

だから、そこにもう一つ、もっと「秩序立ったインプット」を重ねたい。

そのときに選んでいるのが、「Audible」です。

Audibleは「耳で読む本」

僕のAudible画面

ご存じの方も多いと思いますが、「Audible」はざっくり言うと「本をプロのナレーターが読み上げてくれるサービス」です。

本というのは、書き手が何ヶ月、何年もかけて集めた知識や経験を、編集者や校閲を含む複数のプロの目を通して、ぎゅっと凝縮した情報の塊です。PodcastやYouTube、noteも含めてですが、基本的には「思いつき」に近いテンションでアウトプットされるものも少なくありません。

その点、書籍は情報の「圧縮率」が段違いです。

読む/聴くのに数時間かかるとしても、その中に何十倍もの時間が詰まっている。コスパで言えば、本ほど「時間単価」が高いコンテンツはそんなにない。

(PodcastやYouTubeをガチで運営している僕が言うんですから)

Audible」は、その本を耳で丸ごと摂取できる。しかも倍速再生ができる。僕はだいたい2倍〜3倍で聴くことが多いので、実質的にはさらに時間の圧縮が進んでいます。

朝×Audible=時間が2倍になる瞬間

僕自身は毎朝カフェで2時間ほど仕事をするのですが、その行き帰りの散歩中に「Audible」で読書。

その後、ジムで1時間ほどワークアウトしますが、そこでもAudibleで読書することが多いです。

以前はその時間、ただ音楽を流しているだけのことも多かったのですが、あるタイミングからAudibleを併用するようになりました。

トレーニングをしているあいだ、ずっと本を聴く。これをやり始めてから、体感として「1時間の運動+1時間の読書」が同時に行われている感覚になりました。単純に計算すると、時間が2倍になっている。

さらにその本そのものに圧縮されている時間を考えれば、2倍どころではありません。

ちなみに先日、自分の読書記録をまとめる記事を書いたのですが、そこで改めて数字を見て「想定の10倍くらい本を読んでいた」と気づきました。

これはどう考えても「Audible」の影響が大きいです。物理的な「読書時間」をそんなに増やしていないのに、読了数だけが増えていく。不思議だけど、体感としても納得感がある。

Podcast=カオスな「今」、Audible=秩序だった「蓄積」

耳の時間をどう配分するかを考えたとき、僕のなかではなんとなく役割分担ができています。

PodcastやYouTubeのトークは、その日その瞬間の「今」の匂いを吸い込むためのものです。ニュースや音楽の最新動向、クリエイターの雑談、よく分からない脱線。そこには予測不可能なカオスがあって、それが僕らの思考を揺さぶってくれる。

一方で「Audible」は、「ゆっくり積み上がっていく軸足」をつくるためのものです。一冊の本が持っている世界観や構造に、数時間〜十数時間かけて浸かっていく。哲学書でもビジネス書でも小説でもいいのですが、何か一つのまとまった「考え方」にじっくり触れる時間を耳で確保できる。

僕はこの二つを併用することで、インプットのバランスがかなりよくなった感覚があります。

カオスな情報だけを追いかけていると、どこかで疲れてしまうし、逆に本だけ読んでいると、現実との摩擦が薄くなっていく。その間を耳がうまく橋渡ししてくれるイメージです。

Audibleを生活に組み込む、ちょっとした工夫

じゃあ、どうやって日常に「Audible」を溶け込ませるか。

僕がやっている一つ目の工夫は、iPhoneのトップ画面に常にAudibleのアイコンを置いておくこと。SNSやニュースアプリの横に、同じレイヤーで存在させる。移動のとき、なんとなく親指が伸びる場所にAudibleがあるだけで、起動する頻度が全然違ってきます。

二つ目は、「ながら作業」を意識的にAudibleタイムにすること。ジムやウォーキングはもちろん、洗い物、洗濯物をたたむ時間、移動中の徒歩、空港や駅での待ち時間。普段「ただぼーっとしているだけの時間」を、Audibleに割り当ててしまう。

三つ目は、Kindleとの併用。Kindleを使えば使うほど、目で文字を追って行う読書の楽しさに気が付く部分もあります。

そして、再生速度。最初は1.2倍くらいから始めて、慣れてきたら2倍、さらにいけそうなら3倍に上げていく。いきなり3倍にするとさすがに何も入ってこないので、筋トレと同じで少しずつ負荷を上げるイメージで試してみてください。小説で3倍はやりすぎですが、それ以外の本なら全然アリです。コツはスピーカーではなくイヤホンで聴くこと。なぜかスピーカーだと倍速視聴の難易度が上がります。

「タイムマネジメントは幻想」だとしても

写真:照沼健太

最初に触れたように、「タイムマネジメントそのものが不可能だ」という考え方には僕も賛成です。全ての仕事も趣味も人間関係も完璧にこなす、みたいな世界はどこにもないし、そういう意味での「時間術」は確かに幻想だと思います。

ただ、それでも「自分の時間の質を少しだけ変える」というレベルの工夫は、やっぱりやっていきたい。

耳を使う、というのはまさにそのための方法です。仕事の仕方を大きく変える必要はないし、家族との時間を削る必要もない。ジムに行くなら、その1時間に本を重ねてしまえばいい。通勤や家事の時間に、本を重ねてしまえばいい。

その積み重ねの結果として、「あれ、自分こんなに本読んでたっけ?」という驚きがあとからやってきます。

僕にとっての「Audible」は、そんなふうに「現実的に時間を2倍にする」ためのもっとも現実的なアイテム/サービスです。時期によって異なりますが30日間くらいは無料体験があるはずなので、ぜひ試してみてほしいなと思います。

(照沼健太)

Audible、本当に良いサービスです


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