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あの「ブラバス大盛りでいい?」が聞きたくて。

毎回頼むのは、決まってブラバス

「いらっしゃい、ブラバス大盛りでいい?」お店に入ると、キッチンから料理人さんが笑顔で声をかけてくれます。

「お願いします。」

メニューを見ることもなく、私の返事はいつも同じでした。昔、大阪でよく通っていたスペインバルがあります。

店内には生ハムのハモンセラーノ、魚介の旨みが詰まったパエリア、そして数え切れないほどのタパスが並び、どれも料理人さんのこだわりが感じられる料理ばかりでした。

そんなお店で、私が毎回注文していたのが「パタタス・ブラバス」です。

パタタス・ブラバスは、スペインでは定番のメニューです。

スペイン名物パタタス・ブラバス

日本のファストフードでおなじみの細長いフライドポテトとは違い、ゴロゴロと大きくカットされたじゃがいもを揚げ、ピリッと辛みのあるブラバスソースを添えていただく、とてもシンプルな料理です。

外はカリッと、中はホクホク。初めて食べた瞬間、「こんなにおいしいポテトがあるんだ」と驚きました。

思わず料理人さんへ「すごくおいしかったです」と伝えると、本当にうれしそうな笑顔を見せてくれたことを、今でも覚えています。


「今日も大盛り?」が合言葉になった

それから私は、そのお店へ通うようになりました。

毎回ブラバスを注文し、気付けば料理人さんも店員さんも私の顔を覚えてくれました。

「いらっしゃい、ブラバス大盛りでいい?」「今日も大盛り?」

そんなやり取りが、いつの間にか当たり前になっていました。もちろん、大盛りを食べ終えたあとも終わりません。

「すみません、おかわりブラバス。」さすがにその一言には、店員さんも料理人さんも笑っていました。


ブラバスとサッカーがあった夜

そのお店はスポーツバーでもありました。

大きなモニターでサッカー観戦

店内の大きなモニターでは、ワールドカップやヨーロッパサッカーが流れ、試合の日になると知らないお客さん同士でも自然と会話が始まります。

ゴールが決まれば店中が歓声に包まれ、気が付けば朝4時まで盛り上がっていたこともありました。

ブラバスをつまみながらサッカーを見る。私にとっては、それが最高の時間でした。


屋久島で思い出した、あの味

屋久島で暮らし始めてからは、そんな時間を過ごす機会も少なくなりました。

ある雨の日、ふと、あのブラバスが恋しくなりました。ネットでブラバスソースを注文し、冷凍のフライドポテトを揚げます。

テレビではサッカー中継。外から聞こえるのは、屋久島らしい雨の音。

揚げたてのポテトをブラバスソースにつけて口へ運ぶと、不思議なくらい、あのスペインバルの景色がよみがえってきます。

↑使っていたブラバスソースです。横の白いソースはニンニクマヨネーズです。元からかかっているお店もありますが、今回は途中で味変で使いました。

ブラバス食べながらサッカー観戦

「いらっしゃい、ブラバス大盛りでいい?」料理人さんのあの一言。

知らない人たちと肩を並べて応援したサッカー。料理には、味だけではなく、その場所や人との思い出まで詰まっている。

私にとってブラバスは、今でも特別な一皿です。


最後に

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

本場のパタタス・ブラバスとは少し違うかもしれませんが、スーパーで手に入る材料だけでも、スペインのバル気分は十分楽しめます。

雨の夜に、冷たいビールを片手にサッカーを観ながら味わうブラバス。そんな何気ない時間が、少しだけ特別な夜になるかもしれません。

ぜひ、あなたなりのブラバスで、お気に入りの一皿を作ってみてください。

そして、よろしければ他の記事やマガジンものぞいていただけるとうれしいです。

また次回の「CROSSOVER」でお会いしましょう。


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