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生保株の高配当比較|第一生命・かんぽ・T&Dを3つの軸で選んだ

保険株に高配当銘柄が多いのを知っていますか。以前、第一生命の記事を書いたとき、「他の生保株はどうなの?」という声をいただきました。今回は第一生命・かんぽ生命・T&Dホールディングスの3銘柄を、利回り・増配力・安定性の3軸で比べます。


生保株が高配当投資に向いている理由

生命保険会社のビジネスモデルは、高配当株に向いた構造を持っています。

まず収益が安定しています。契約者から毎月保険料が入り続けるため、売上が急落しにくい構造です。次に、集めた保険料を株式や債券で運用するため、利益率が高い時期に内部留保を積みやすい構造です。

この2点が、「業績が多少ぶれても配当を維持・増加させる」余力につながっています。今回比べる3社はいずれも増配傾向を続けており、株主還元への意識が高い点が共通しています。


第一生命(8750)|業績が落ちても増配を続ける最大手の安定感

分割で1株1,400円台に。個人が買いやすくなった

第一生命は2025年4月に1株を4株に分割しました。従来は1株5,000〜6,000円台だったため、個人投資家にはやや手が届きにくい水準でした。分割後は1株1,400円台と、NISAの成長投資枠でも複数単元を狙いやすくなっています。

2026年3月期は軽微な減益でも増配

業績面では、2026年3月期の純利益が前期比で若干の減益着地が見込まれています。それでも配当は当初予想の51円から52円に増額修正されました。

配当性向の目標も「30%以上」から「40%以上」に引き上げており、株主還元を優先する姿勢が明確です。国内最大手としての海外収益(米国・豪州)が業績を下支えしており、長期で安定感があります。

  • 2026年3月期配当(予想):1株52円(年間)

  • 配当利回り:約3.7%

  • 配当性向目標:40%以上

※詳しくは「第一生命(8750)|配当3倍超・増配継続の実力」をご覧ください。


かんぽ生命(7181)|不正問題から復活した急増配ストーリー

2019年の不正販売問題で信頼が大きく揺らいだ

かんぽ生命は2019年、高齢者を中心に保険の二重契約や不正乗り換えを大量に行っていた問題が発覚しました。業務改善命令を受け、新規保険販売を一時停止。業績と信頼の両方が大きく落ち込みました。

2026年は純利益+40%超で急回復

その後、業務体制を立て直したかんぽ生命は、業績が急回復しています。2026年3月期の第3四半期累計で純利益は前年同期比+40.3%でした。配当も2025年3月期の104円から2026年3月期は124円予想(+20円)と、明確な増配トレンドに入っています。

日本郵政グループの傘下という経営基盤の安定性も、高配当株としての安心感につながります。

  • 2026年3月期配当(予想):1株124円(年間)

  • 配当利回り:約3.9%

  • 株価:約2,643円(2026年4月22日時点)


T&Dホールディングス(8795)|+50%増配という異例の大幅還元

2026年3月期は前期比+40円・+50%増配

T&Dホールディングスは2026年3月期に、2025年3月期の80円から120円へと+40円の増配を予定しています。国内大型株でこれほどの増配幅は珍しく、「なぜ急に?」と感じた方も多いはずです。

「5年平均修正利益の60%を還元」という独自方針

増配の背景にあるのは新しい配当方針です。過去5年間の修正利益の平均値に対して、60%を配当で還元するという仕組みを採用しました。一時的な業績変動に影響されにくい設計です。

さらに、2022年度の業績落込みは2027年度以降に「5年平均」から外れます。その分、配当の基準値が自動的に上がる構造です。増配が続く理由が仕組みに組み込まれているのは、長期投資家にとって好材料です。

  • 2026年3月期配当(予想):1株120円(年間)

  • 配当利回り:約3.0%

  • 新配当方針:修正利益5年平均の60%を還元


3銘柄を比べて私が注目した3つの視点

3銘柄を比べると、それぞれ異なる強みが見えてきます。

利回り重視なら、かんぽ生命です。約3.9%と3銘柄の中で最も高く、日本郵政グループの傘下という安定性も備えています。不正問題からの復活ストーリーは、逆張り好きな投資家にも刺さる銘柄です。

増配力重視なら、T&Dホールディングスです。今期の+50%増配は強烈で、来期以降も増えやすい構造が数字の仕組みとして組み込まれています。利回りは約3.0%と低めですが、「株価が上がる前に増配を享受できる可能性」があります。

安定性・買いやすさ重視なら、第一生命です。株式分割で1株1,400円台と買いやすくなり、国内最大手の海外収益が下支えしています。

あなたが高配当投資に何を求めているかによって、最適な1銘柄は変わります。まずは3軸で自分の優先順位を確認してみてください。

※セクター別の銘柄選定についてはこちらもご覧ください:「高配当株はセクターで選び方が変わる|業種別の選定ポイント」


まとめ

生保株3銘柄の比較まとめです。

  • かんぽ生命:利回り約3.9%・不正問題から急回復中・日本郵政グループの安定基盤

  • 第一生命:利回り約3.7%・分割で買いやすい・業績減でも増配を続ける最大手

  • T&Dホールディングス:利回り約3.0%・+50%増配・5年平均60%還元で増えやすい構造

3軸で自分の優先順位を整理して、まず1銘柄だけ選んでみてください。


スクリーニングの具体的な5条件と銘柄の絞り込み手順は、有料記事にまとめています。増配スピードが速い株をNISAでどう選ぶか、実際の設定を公開しているので銘柄選びで迷っている方はあわせて読んでみてください。

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