損保株高配当比較|東京海上・MS&AD・SOMPOを3軸で選んだ
損保3社は、自然災害が増えても、行政処分を受けても増配を続けています。東京海上HDとMS&ADは現在も保有中です。今回はこの2社にSOMPOを加えた3銘柄を「配当利回り・連続増配年数・稼ぎ方」の3軸で比べます。それぞれの強みと私の判断基準を整理します。
損保株が「逆風に強い」理由

自然災害が増えると損保会社が損をするイメージがありますよね。確かに短期的には支払保険金が増えます。ただ、損保のビジネスモデルはそこで終わりません。
大規模な自然災害が続くと、翌年の保険料が引き上げられます。損害率の悪化 → 保険料の値上げ → 収益の回復というサイクルが働くため、長期的には逆風を飲み込む力があります。
東京海上HDとMS&ADは海外事業も拡大しており、国内の支払い増加を海外収益でカバーできる体力もあります。「逆風が翌期の増益要因になる構造」が、損保セクターの配当安定性を支えています。
3社を3つの軸で比べる

軸1:配当利回り(今いくらもらえるか)
MS&ADの利回りが約4.6%と3社の中で最も高く、次いで東京海上HDが約3.6%、SOMPOが約3.3%です。
損保セクターは全体的に3〜5%の水準に収まっており、高配当投資の候補として安定感があります。「今の利回りを重視するならMS&AD」という判断になります。
軸2:連続増配年数(信頼性)
MS&ADは13期、SOMPOは12期、東京海上HDは6期の連続増配です。
MS&ADは2013年から13年間増配を継続し、配当は18円から155円と8.6倍になっています。東京海上HDは期間こそ6期ですが、6年で75円から210円と2.8倍になっており、増配の「幅」が際立ちます。
軸3:稼ぎ方の特徴
東京海上HDは2026年3月期に業界初の純利益1兆円超えを達成しました。国際展開が深く、海外収益の比率が高い分、国内の災害影響を吸収できる体力があります。
MS&ADは三井住友海上とあいおいニッセイ同和の統合会社として国内最大規模のシェアを持ちます。13期連続増配という実績が、損保セクターで最長クラスの信頼性を示しています。
SOMPOは損保ジャパンを中核に、介護・ヘルスケア事業への展開で収益の多角化を進めています。
SOMPOが不祥事後も増配を続けた理由

2023年、SOMPOの傘下・損保ジャパンがビッグモーター社の不正保険金請求問題に関与していたことが発覚しました。2024年1月には金融庁から業務改善命令が下っています。
それでも、SOMPOは増配を継続しました。2026年3月期の配当は150円で、12期連続増配を達成しています。
不祥事 → 行政処分 → それでも増配という流れは、本業の収益力が持ちこたえた証拠です。過去12年で配当は7.5倍になっており、株主還元の意志は逆境の中でも変わりませんでした。
自分はSOMPOを保有していませんが、不祥事後の対応と増配継続の実績は、保有を検討できる根拠が揃っていると感じています。
SOMPOの詳細は「SOMPO(8630)高配当分析|12期連続増配の底力」もご覧ください。
私が東京海上とMS&ADを持ち続ける理由

東京海上HDは14株、MS&ADは21株を保有しています。
東京海上HDを持ち続けている理由は、業界初の純利益1兆円という収益規模と、6年で2.8倍になった増配スピードです。国際展開が厚い分、国内の逆風を吸収できる体力があると判断しています。
MS&ADを持ち続けている理由は、利回りの高さと13期連続増配の安心感です。損保セクターで配当の安定性を重視するなら、連続増配年数が最長のMS&ADが基準になると感じています。
東京海上HDの詳細は「東京海上HD(8766)高配当分析|業界初の純利益1兆円と6期連続増配」をご覧ください。
損保3社はいずれも増配継続中で、自然災害や行政処分という逆境の中でも株主還元を守り続けてきた実績があります。「利回りを取るならMS&AD・増配スピードを取るなら東京海上HD・逆境からの回復力を評価するならSOMPO」という整理で、自分の投資スタイルに合った1社を選んでみてください。
生保株との比較は「生保株の高配当比較|第一生命・かんぽ・T&Dを3つの軸で選んだ」もあわせてご覧ください。
高配当株のセクター別の選び方は「高配当株はセクターで選び方が変わる|業種別の選定ポイントを解説」もご参照ください。

