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ランニングのある日常47 年間練習スケジュール・練習メニュー 2026年度版

はじめに

 2025年度のシーズンが終了しました。2026年度の始まりにあたり、昨年度を振り返りつつ、今期の年間練習スケジュール、それを計画する上での基本的な考え方を自分なりにまとめておきたいと思います。
 なお、今回見直した2025年度の関連記事は、以下になります。

3.怪我無く継続的に走る

6.年間練習スケジュール

マラソンの記録を向上させるための基本的な考え方

 昨年の記事でも書きましたが、マラソン練習の原則とは、「怪我のリスクをマネジメントしながら、適切なフォームで、その時点の走力に応じた適切な負荷で、様々な刺激で、そして適切な頻度で練習を継続する。」だと、今も信じています。ここ1年、尊敬するYoutuberの方の動画等で無料で学ばせていただき、私のレベルに合わせて咀嚼して自分の練習に組み込みました。そして、生涯ではじめて1年を通じて継続的に練習をできたこと、結果的に走力を伸ばすことができたことで、これは確信に変わりました。
 この原則の5つの視点「怪我のリスクをマネジメントしながら」、「適切なフォームで」、「その時点の走力に応じた適切な負荷で」、「様々な刺激で」、「適切な頻度で」について、学ばせていただき実践してみた結果もふまえて、私なりの落とし込みについて各々書きたいと思います。

怪我のリスクをマネジメントしながら

 昨年の記事で書いたとおり、走る前後の動きづくり・ストレッチ、走った後のマッサージなどを、身体の状態を見極めながら適度に行うことは、怪我を未然に防ぎ、回復を促して、必要な練習をやりきる上では、必須だと思います。もちろん、動きづくり・ストレッチなどは、「適切なフォームで」走る上でも有効で、ランニングエコノミーを改善し、同じ体感・負荷でも速いペースで走れるようになると思いました。
 また、どのような状況でも100%正解な完璧な練習メニューは存在しないので、練習に真面目に取り組めば、誰もが疲労が蓄積する場面はあると思います。身体からの警告を見過ごさずに練習負荷を調整するような感度も必要だと思いました。この練習負荷の増減の調整は、常にその時の”身体の状態”に依存するので、永遠に試行錯誤なのだと思っています。

適切なフォームで

 ランニングエコノミーを改善するために、フォームについてたくさんの留意点を学び、自分の身体で馴染ませていくような作業を長らくやってきました。ただここ1年は、「身体から余分な力みを除く」、「着地感を大切にする」の2点のみをテーマに、取り組みました。
 特に、これまでとの違いは、頭の中で細かい動作解析のようなことはせずに、身体の気持ちよさに委ねて、「今どうだったろう。良かった?いまいち?」くらいな確認に留め、概ね感性に任せるようにした点だと思います。これは、ティモシー・ガルウェイさん著のインナーゲーム シリーズ(私が読んだのは、テニスとゴルフ)を読んで、身をもって経験した方にはわかるように思います。例えば、「身体から余分な力みを除く」を、より具体的に文字に起こそうとすると、力みにつながる腕振りだけでも、「腕に力を入れない」、「腕を引きすぎない」、「腕を引くのではなく軸を回転させる」、「腕を動かす動作に引きずられて軸を動かしすぎない」などなど、チェックポイント的なのは、頭が混乱するくらいたくさんでてきてしまいます。そんな多くのポイントを、走りながら、腕を振った瞬間毎に頭で分析するなんて全くできません。よほど目立つ癖であれば動画を撮って見返すのは有効だと思いますが、フォームが固まってもいない自分には、たまたま撮った時の動きをいつもしているとも到底思えず、それを根拠にフォームを修正することには懐疑的です。
 結果的に、このポイントを絞り概ね感性に任せる取り組みをすることで、少なからずフォームは改善したと思っています。こういった取り組み方に変えた切っ掛けは、「走っているうちに、身体がもっと楽をしようと、フォームはある程度勝手に最適化されていく。魔法のように劇的にタイムに寄与するような最適なフォームは探しても無いので、まずは走りこみなさい」といった趣旨の言葉だったと思います。もちろん、最低限度の知識は必要ですが、それ以上は頭で考えるよりも、身体で慣れる方がより有効だと今ならば、理解できます。もちろん走ることが優先であって、フォームがどうでも良い訳ではなく、優先順位の話しだと理解しています。

その時点の走力に応じた適切な負荷、適切な頻度で

 2025年度から、走行ペース/数値に執着せずに、身体の感覚を信じて、その時点の走力に応じて「適切な負荷」を決めていく考え方に賛同し、取り入れました。前の記事で書いたように、自分の記録に基づき、VDOTを算出したり、フルマラソンの予想タイムなどを外挿するなど、数値でその時点の走力/自分の位置を知ることや適性なペースを算出する方式は確かに参考になります。一方で、毎日体調や走る環境は変化するので、そういった数値は参考にしつつも、実際には身体が感じる練習の強度に応じて、練習の質と量を微調整していくのが自分にも合っていたと感じています。
 練習の強度としては、低強度走、中強度走、高強度走に分類分けされています。各々の定義は、いろいろな表現をされていますが、私が一番しっくりくるのは、以下の通りです。
 ・低強度走:主観的に楽だと感じられる強度。走る前よりも、翌日には疲労の回復が促進している強度。
 ・中強度走:主観的に楽でも、きつくもない強度。翌日に疲労が残らない強度。なので、毎日でもできる練習。
 ・高強度走:フォームが崩れない範囲での最大出力の強度。翌日に疲労が残る強度。
 私にとっての中量である10㎞程度を走った場合の平均心拍数は、低強度走が144bpm以下程度、中強度走144ー162bpm程度、それ以上が高強度走に感じます。当然、もっと長い距離(高量)を走った場合には、同じ走行ペースでも強度は強く感じ、平均心拍数は上がります。このような平均心拍数も、練習の強度を測る上で参考にしています。
 また、「適切な負荷」は1回毎の練習で考えるよりも、より長く、週間あるいは月間で考える必要があることも理解しています。各期間での身体が感じる練習強度に応じて微調整をしつつも、高強度のポイント練習を週に2回確実にこなし、翌日はランオフはせずに低強度走で体力を回復させ、他は中強度走でつなぐというパターンがもっとも妥当に感じます。このように、可能な限り毎日走る・走る頻度を増やすことが、一回当たりの走る距離/量を抑えることにもつながるので、「適切な頻度」とは(適切な負荷の範囲内でですが)できるだけ高頻度に行うのが良いということで間違いないかと思います。できるだけ頻度を高めることが、身体の代謝機能を高めること、そして回復力もあがることに繋がると解説されていますが、実感として間違いないように思います。

様々な刺激

 色々な練習メニューに取り組むことで、身体に「様々な刺激」を与えることが、走力を伸ばすには重要だと理解しています。そして、これらの刺激を通じて、マラソン練習の最終的な目標は、1)目標Mペースより速く走り、スピード的な余裕度を作ることと、2)目標Mペースより少しは遅くても良いので長く走ることで距離的な余裕度を作ることの、2つに集約されると理解しました。
 また、後に出てくるピーキング/期分けの考え方からも、本命レースに向けて、その時点の走力に基づき、どの時期にどのような刺激の・練習メニューを組むかを計画・実行することが必要になります。
 感覚的にはなりますが、各練習メニュー毎の強度は以下のようになると思います。
・時期により距離・本数・走行ペースは多様に変化しますが、インターバル走は高強度走になります。いわゆるポイント練習に該当します。
・目標とするMペースよりも速くある程度長い距離を走る、テンポ走は高中強度走(中強度走の中でも、高めの強度)になると思います。これも、いわゆるポイント練習に該当します。なお、閾値走という言葉を私は使っていませんが、走るペース的にはテンポ走が該当すると思います。
・距離走/ロング走(25km以上)は、ペース次第で、低強度走か中強度走になると思います。高量なのでやはりポイント練習に該当します。
・私はゆっくり走る練習メニューに対して、ジョグという言葉は使っていません。人によって解釈が異なることが多いためです。そのため、前掲したように低強度走、中強度走と呼んでいます。なお、リカバリーを主目的とし、通常よりも短い距離を走る場合には、リカバリー走と言ってます。また、いわゆるLSD (Mペースから2分近く遅く or 7-8/km程度で、2ー3時間走る)は取り入れておらず、走行ペースは遅くとも6:30/km程度にして、低強度走 20kmなどと呼んでいます。

年間練習計画・ピーキング/期分け・参加する大会

 2026年で、とうとう57歳になります。50歳代のシーズンは、後3回しかありません。すでに遅すぎな気もしますが、今、頑張らなければもうサブ4あるいはそれ以上も厳しいと思うので、2025年度に実施できた練習をベースに、毎年、練習を積み上げていかないといけないかと思っています。
 このセクションを記載するにあたって、参考にさせていただいたのは、Note記事「年に一本のフルマラソンで最高の結果を出す7ステップ」と動画「99%が正しく理解していないピーキング」そして、これらに関連した様々な動画になります。昨年度は、これらの一部を練習に取り入れていて、走力の向上に成果が出た感覚があります。なので、2026年度は、さらにこれらの考えの多くを、自分のレベルに当てはめつつ練習に盛り込みたいと思っています。もちろんカスタマイズする上で、考慮すべきことはマラソン練習の原則「怪我のリスクをマネジメントしながら、適切なフォームで、その時点の走力に応じた適切な負荷で、様々な刺激でそして適切な頻度で練習を継続する。」になります(この原則も、やはり同様に勉強させていただき、自分の言葉で落とし込んだモノで、完全な受け売りです)。

参加するマラソン大会

 若干決めかねていますが、現時点の考えは以下のとおりです。マラソン大会自体にまだまだ慣れておらず、走り初めから心拍高めなこと、結果論的に、その時点の走力からすると突っ込みすぎていること等から、今年度は大会で走る機会を増やせたらと思っています。
・11月のつくばマラソンになんとか応募し、春から夏にかけての練習の成果として、その時点の走力を測る。
・12月にハーフマラソンを走り、春からのスピード練習の成果を確認する。
・1月のマラソン大会にエントリーして42km距離走を行う。決してその後の練習に支障が出ないように、力を出し尽くさない。
・2025年度と同様に3月の板橋Cityマラソン大会を本命レースとする(東京マラソンには申し込むが、抽選の当選確率1/10なので期待はせずに)。

目指すタイム

 達成できませんでしたが、2025年度は春の時点から、サブ4を目標タイムに設定していました。しかし、2026年度はサブ4とか決めずに、少しでも走力を向上させ、2月末時点で練習の達成度に応じて、3月の本命レースの目標ペースを決めようと思っています。そのためにも、春から秋にかけての基礎構築期間にどれほど練習ができて、体力向上・基礎的走力の底上げができるか、そしてマラソン特異期の練習を消化できるか次第だと理解しています。
 昨年度は、今までより走れていましたが、それまでの積み重ねがある訳でもないので、サブ4以上を考えることすらできませんでした。しかし、サブ4等のあるタイムに目標を固定しすぎてしまうと、練習内容をその目標に合わせてしまい、その時点の走力に合っていない練習(走力に対して軽すぎる or 重すぎる練習)をしてしまう可能性があると気づきました。もちろん、2ー3年後にサブ3.5みたいな中期目標であれば、そういう目標設定もアリだとは思います。

ピーキング/期分け - 重点練習メニュー-

 2025年度は結局、夏前は、月間総走行距離が約200km弱、8月は130km、9月は200kmに戻し、その後は2月まで300㎞以上と、過去とは比較にならないほど走れました。ただ、反省点はたくさんあります。
・夏前は「月間200kmで十分。それ以上は怪我をする可能性大」と思いこんで、走行距離を伸ばさなかったこと
・長い距離を走ることを重点目標としてはいましたが、この夏前の期間に、速く走る練習「インターバル走」、「ウインドスプリント」などをほとんど取り入れられなかったこと。
・8月から9月前半に走行距離が落ちたこと。
・補助トレーニングとしての「筋トレ」、「坂道ダッシュ」をほとんどしなかったこと。
・中強度走の質を上げる意識が薄かったこと。
・本番前の調整期の3週間にほとんど走れなかったこと。
 これらの反省を踏まえつつ、2026年度は、よりしっかりと計画を立てて実行をしていきたいと考えています。

 ピーキング/期分けについては、冒頭に紹介した情報を参考に7ステップを盛り込みました。現時点では3月中旬を本番レースとして、およその時期でこの7ステップを割り振りました。また、2025度は「距離を走る練習」に意識をおいていたので、2026年度は(将来的に、サブ3.5:約5:00/kmペースに少しでも近づくつもりで!)「速く走る練習」にもしっかりと取り組もうと考えています。また、総走行距離は1年間で3600㎞、月間平均総走行距離300㎞を目指したいと思います(2025年度の総走行距離は約3,000kmなので+20%増)。

・ステップ1 「休養期」 3月末まで(2週間):本番後しっかりと休養し、今年度の練習再開のためにリフレッシュし、こういった計画等を考えていました。

・ステップ2 「基礎構築」 4月から8月まで(約20週間):スピード力強化を重点目標として、ショートからミドルインターバルの頻度を増やす予定です。加えて、低強度の距離走20㎞もコンスタントに実施し、秋以降すぐにロング走の距離を伸ばせたらと思います。また、さぼらずに、中強度走の質を徐々に上げる努力をしたいと思います。なお、とても苦手な夏で暑い期間は、分割走、屋内で走る、夜走るなど、可能な練習を昨年度以上に工夫をしたいと考えています。この期間は、筋トレや坂道ダッシュなどの脚の筋力強化にも取り組めたらと思っています(50歳代後半でやらないと維持もできないはずなので)。

・ステップ3 「5km走力向上」9月から10月前半 (約6週間):基礎構築で養ったスピード力を、ロングインターバル走をこなすことで、5㎞のスピード持久力強化を重点目標とします。他の練習メニューは、(はじめは走行ペースが少し遅くても)基礎構築期よりも少しづつ距離を伸ばすことを意識したいと思います。

・ステップ4 「10km走力向上」10月後半から11月(約6週間):ロングインターバル走に加えてテンポ走(12-18㎞)をこなすことで、10㎞のスピード持久力強化を重点目標とします。涼しくなるので低強度のロング走は30kmまで伸ばすなど、他の練習メニューもさらに少しづつ距離を伸ばすことを意識したいと思います。11月末には、2026年度初戦のつくばマラソンで、ここまでの練習の成果を確認する予定です。

・ステップ5 「ハーフ走力向上」12月から1月前半(約6週間):テンポ走を20㎞まで伸ばし繰り返しこなすことで、ハーフのスピード持久力強化を重点目標とします。次のステップに向けて、低強度のロング走 35km以上など、できるだけ走る距離を伸ばすことも継続したいと思います。12月には、ハーフマラソンに参加し、スピード持久力がどの程度ついたか練習の成果を確認する予定です(ただし、その後の練習に影響がでるほど追い込むのは厳禁で)。

・ステップ6 「フル走力向上」1月後半から2月(約6週間):この時点で目標とするMペースはだいたい設定できると考えています。そのMペースに対して90%程度の負荷でロング走35㎞および105%程度の負荷のテンポ走20㎞を、余裕度をもって、コンスタントにこなすことを重点目標とします。また、1月末に練習の一環、距離走としてマラソン大会に参加したいと思います。大会自体に慣れて、適切なペースを維持することが目的なので、出し切らずに、すぐに練習が再開できるような強度に留める予定です。

・ステップ7 「調整・本命レース当日」3月(2週間):2025年度に大失敗した調整期には、同じ頻度・強度の練習を距離だけ落として、疲労抜きを行い、その時の走力に応じてベストな記録がでるように身体を仕上げたいと思います。
 
 各ステップの位置づけや、その期間で重点的に取り組む練習については、色々な情報を参考にしています。
 そもそもこのようなピーキング/期分けの考え方の根底にあるのは、本番から遠い時期、「基礎構築期/一般期」には、「(長い距離でなくてよいので)速く走る」ことと、「(速くなくてよいので)長い距離を走る」ことを平行して行い、基礎体力をつけることとなっています。また「様々な刺激」として、いろいろな練習メニューを、メリハリをつけて(重点目標を決めて)、すべての期間を通じて盛り込む予定です。さらに、「その時の自分の走力に合った負荷」については、体感の余裕度が少なすぎない、多すぎない走行ペースを逐一感じながら、結果的に中強度走の質を上げられたらと考えています。具体的な各練習メニュー毎の、およその目標数値(参考とする心拍数、走行ペース)の設定は、より具体的な練習計画の中で、決定、記録していく予定です。
 また、「基礎構築期」から「特異期」に向けた期間は、それまでの「(長い距離でなくてよいので)速く走る」ことと、「(速くなくてよいので)長い距離を走る」から、「(多少速度は落として良いので)少し長い距離を速く走る」ことと、「少し速く、長い距離を走る」を経て、最終的に「(目標のMペース近くで)速く、長く走る」に徐々に(滑らかに)移行させることになります。これが上記の、ステップ3からステップ5に該当するとのことです。
 このピーキング/期分け、各期間での重点練習メニューを私の理解・イメージで図にすると下記のようになります。横軸が走行ペースで、左に行くほど速い走行ペースであり、中央がいわゆるMペースにあたります。つまり、中央より左側がMペースより速い練習で、右側がより遅い練習になります。縦軸は上に行くほど本番レースに近づく時間軸で、ステップ2から6を表現しています(5, 10, Half, Full)。そしてどの時期に、どのような練習メニューを重点的に取り組むかを四角で表現しました。多少分かりにくいところはありますが、今まで文字で表現してきたことを、視覚的なイメージで表現することで、より理解しやすいように思います。

ピーキング/期分けのイメージ図

最後に

 こんな計画は2025年度開始時点では書けませんでした。1年かけて動画で学んだこと、身をもって実感したこと、などが盛り込まれています。そもそも、この計画を書く意味があるほど、2025年度に練習ができるとも思っていませんでした。
 おそらく、この計画を完璧に遂行することは難しいと思いますが、少なくとも2025年度の経験から、高い頻度で走る、徐々に総走行距離を伸ばす、徐々に走行ペースを速めることは可能だと学べたので、なんとか2026年度も練習を継続、積み上げて、記録向上につなげられたらと思っています。

以上

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