イベリコ豚の里 サラマンカ郊外ドライブ〜 スペイン🇪🇸 | 40女のヨーロッパ乗り鉄旅 | #15-2
【Day50: サラマンカ↔︎ラ•アルベルカ】
サラマンカ在住の友人を訪ねた翌日は、彼女の車で郊外の山へドライブ。
🚊96日間の旅エッセイ。前回のお話はこちら↓
##郊外の山へドライブ
サラマンカ在住の友人宅に泊まった翌日、彼女は仕事のお休みを取ってくれたとのことで、私を郊外の山に連れて行ってくれるらしい。
スペインの山、想像がつかないので楽しみだ!
サラマンカからはこの日、夜中1時発の夜行列車でポルトガルに抜けることにしたのだが、彼女が快く
「ウチでシャワー浴びてごはん食べてから行けばいいよ、駅まで送っていくから」
と言ってくれたので大船に乗ったつもりで1日を彼女に委ねてみる。
彼女は山が大好きということで、愛車の黄色いスポーツカーでたびたび周辺の山を訪れているらしく、この日向かったお気に入りの山も、つい先日訪れたばかりということだった。

##初めて目にする牧草地帯
街を出た途端景色が一変し、笑ってしまうほど真っ直ぐな道がひたすら続く。
しばらくはアメリカみたいに何もない茶色い地面が両脇に広がっていたが、すぐに緑豊かな牧草地らしき景色に切り替わった。
スペインの旅で初めて目にする牧草地だ!
道の両脇には赤いポピーが延々と咲いているので緑と赤のコントラストが美しい。

色とりどりなのは日本だけ??
あまりに奥行きがある広大なエリアなので牛や豚は見つけられなかったけれど、一体どこに居るのだろうと思っていたイベリコ豚は、このあたりなら見つかりそうな気がする。

居ない…
真っ直ぐ伸びた道はアップダウンだけは繰り返しながら少しずつ高度を上げていったようで、じきに目の前に山らしきものが見えてきた。

##日本とは異なる山の風景
この日は雲が多い天気で目の前の山も霧に隠れてしまっているが、カーブが続く山道を上がっていくうちに霧が晴れ、荒々しい岩山が姿を現わした。
日本では見たことがない岩の色や植生が新鮮で食い入るように車窓を見ていると、
「あそこに山羊がいるの分かる?」
と彼女が指を指す。
全く分からないので車を停めてじっくり目をこらすと、ようやく石の色と同化した山羊があっちにもこっちにも居て、警戒してこっちを見ている山羊までいるのが分かった。

##黒いマリア信仰の謎
山の上に到達するとそこには石造りの小さな教会が建っていて、そこを目当てに数人の観光客だか信徒だかがやってくる。
私たちもその洞窟のような教会の中に入ると、ここにも居た!黒いマリア様。
彼女に、モンセラートで黒いマリア様を見るのにめちゃくちゃ並んだこと、そしてなぜ黒いマリア様が信仰されているのか聞いてみたけれど、“なぜ?”という部分はよく分からないままだった。

なぜ黒いかは諸説あるらしい
山の上からは四方に岩と緑が混じり合った裾野が広がっていて、そのさらに先にも別の山が見えるので実に雄大な景色が楽しめる。

今日は快晴という訳にいかなかったけれど、よく晴れた日はずっと先まで見渡すことができてさらに美しいことだろう。
列車の旅ではなかなか見ることができない山の上からの雄大な景色にしばらく見惚れていた。

##美しい村ラ・アルベルカ
次に向かったのはこの山の裾野にある小さな村、ラ・アルベルカ。
あとで分かったことだが、スペインで最も美しい村の1つと言われているのだとか。

そして生ハム屋さん!

木組みの可愛い家々が軒を連ね、でこぼこの石畳が続くこの村は、昔ながらの伝統を守っている村ということで、こんな山奥にありながら平日でもチラホラと観光客の姿が見える。
村の入口を入ってすぐに目に飛び込んできたのは生ハムを吊した肉屋さん。小さな村のあちこちにあって、やっぱりこの辺りがイベリコ豚の産地なのだということが分かる。


村の中央にある広場には豚の銅像発見!
「私が小さい時は、この辺に豚がいっぱい歩いてたのよ。今は観光客がいるから隔離してるけど」
と驚きの証言!この素敵な村も数十年の間に観光地化されて整備されてきたということなのだろう。


木組みの家々はこの辺りの伝統的な建築手法のようで、ドイツやスイスなんかで見かける木組みとはまた違う独特の風情を醸し出している。

##ガッツリお肉ランチ
すでにお昼の時間も過ぎているので広場に面したレストランに入りランチタイム。
ここに来たら豚料理でしょー、と思うけれど何やら牛料理が目玉のようで、メイン料理は牛と豚1つずつをオーダー。


最近はタパスやピンチョスばかりだったが、久しぶりにがっつりランチコースをいただいてしまった。
マルタの時から酒好きがバレていて、「ワイン飲んでね!」と優しく言ってくれるのでお言葉に甘えてしまう。

この村もまた、車でしか来れないような場所、しかも山奥にこんなに歴史ある素敵な村があったとは全くノーマークだったので、彼女の厚意に甘えて思い切って来てみて良かった、サラマンカ!としみじみしてしまった。

##どんぐりとイベリコ豚
行きと同じ真っ直ぐの道を再び通り、牧草地を見てみると、ポコポコとこんもりした木があちらこちらに生えているのが分かる。
英語で何というかお互い分からなかったけれど、あれがイベリコ豚が好きな“どんぐりの木”で間違いないらしい、というのがあれこれ意思疎通を図る中で判明し、美味しい豚ちゃんの故郷を垣間見れた事実に嬉しくなってしまった。

##サラマンカで観光の続き
ロングドライブの後はまたもや街に繰り出し、大聖堂の内部や広場の映画撮影現場を見たりして宵の口まで過ごし、その後は列車が出発する夜遅くまで彼女の家で家飲みを楽しむ。



出してくれたトルティージャ・デ・パタタス(ポテト入りのスペイン風オムレツ)が絶品なので、お料理上手なのかと聞くと、
「実家の母が作ってくれたのを持って帰ってるだけよー」
と冷蔵庫から円形に近いオムレツがドーンと出てきた。他にもマリネにオリーブにハム・チーズなど、すぐに食べられる常備菜が出てくるところは、日本の“おばんざい”に近い考え方なのかもしれない。
それにしてもどれもこれもワインに合いそうなものばかりなので、スペインに住んだりしたら毎日酒浸りになってしまいそうだ。

私が泊まらせてもらった部屋の本棚には、見ているだけでも面白い世界中の民芸品が飾られていたので、それぞれの思い出話を聞かせてもらったり、仕事の話や将来やりたいことの話をしたり、同い年同士、ゆっくりと語らういい時間を過ごすことができた。
これから夜行列車に乗る私に、まるでお母さんのようにパンやお惣菜を包んで持たせてくれて、真夜中の駅まで見送ってくれた彼女に心から感謝!!

🚊次回、夜行で入って夜行で出る、ポルトガル弾丸ワンデイトリップ!
📘この投稿は「40女のヨーロッパ乗り鉄旅」の一編です。次のお話はこちら↓
