セビリア 夕暮れのフラメンコ〜 スペイン🇪🇸 | 40女のヨーロッパ乗り鉄旅 | #14-6
【Day48: グラナダ→セビーリャ】
アンダルシア4都市目、ラストのセビーリャへ。
あてもなく街をブラブラし、この旅一番かというお気に入りの場所を見つける。
🚊96日間の旅エッセイ。前回のお話はこちら↓
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##アンダルシアの夢やぶれる
アンダルシア地方最後の目的地はセビーリャ。
何か見たいものがあるわけではなく、何があるんだっけ?という知識レベルではあったが、高校の部活動のオーケストラでロッシーニ作の『セビリアの理髪師』を演奏したことがあったので、ここまで来てどんな街か見ないわけにはいかんだろう、という謎の使命感?で訪れてみることにしたのだ。
グラナダの鉄道駅は高速鉄道AVE開通に向けた大規模工事中で、途中のAVE停車駅までバスの代替輸送があるらしく、指定された駅前の乗り場からバスに乗り込みセビーリャへ向かう。

今は立派に生まれ変わっていることだろう
山がちなグラナダからの車窓は、岩剥き出しの山々の裾に広がる荒野にオリーブの木がぎっしり生えたオリーブ畑が延々と続く。
さすがオリーブオイル生産量No.1の国!と感心。

スペインに入ってから今までのところの車窓からは、牧草地のようなものを全くと言っていいほど見ていない気がして、豚や牛はいったいどこに居るのだろうかと不思議になる。
広大なスペインにはきっと緑豊かなエリアがあるのだろう、結構時間があるつもりがやっぱり限られたエリアしか訪問できていないことを思い知らされる。
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バスが停まったのは何にもない場所に突如現れる高架の駅で、こちらから高速列車AVEに乗り換えてセビーリャへ。


ここからの車窓はさっきから一転して小麦畑など緑の畑が続くので、いよいよひまわり畑に出会えるのではないかと窓に張り付いて凝視していた。
すると、あった!ひまわり!
しかし…畑はまだ青々としていてその中にポツリポツリと黄色い花が紛れているくらい。

もう6月になろうとしているのにまだ季節が早かったということかー、5月くらいから見えるという情報もあったのに…残念無念。
##セビーリャも花盛り
アンダルシアの旅で夢見ていたことのひとつが残念なことに砕け散ったわけだが、セビーリャの駅に着いて外に出ると、紫の並木が目に飛び込んできた。

これがジャカランダか!
この桜のように一斉に紫の花を咲かせる街路樹は南アフリカの絶景が有名だけど、ポルトガルでも見られるそうで、この季節のポルトガルに行く目的のひとつと考えていた。
それが一足先にセビーリャで満開を見られるとは!!
桜とは趣が違って意外に高い木に花が咲いている感じだが、木が花で覆い尽くされるように一斉に咲く迫力は桜に似ている。

椰子とジャカランダの並木を目にし、桜満開の季節のようなウキウキした気分で中心地へ向かった。
##洗練された明るい街
セビーリャはなかなか大きな街で道幅も広く、最新型のトラムが行き交い活気に溢れている。


大きな川が隣接していることもあり、他のアンダルシアの都市と違って乾燥した空気感は無く、緑豊かで風も涼しい近代的な香りがする街だ。
今夜のホテルは歴史地区の中にあり、歩けばすぐにバルやお土産物屋があるので1日限りの滞在を夜まで思う存分楽しむぞ!と腹ごしらえしながら下調べ開始。

このメインの前菜に小盛りのパエリアがつく
セビーリャはフラメンコ発祥の地とのことで宿のすぐ近くにもショーの看板がいくつか見えたので、本場のフラメンコショーを見るという過ごし方もいいなぁ、なんて思いつつ観光エリアへ向かうことにした。
街の中心部はジャカランダの紫をはじめ、百日紅のようなピンクや白の花、色とりどりの花で彩られた花壇など、あっちもこっちも花盛りで色彩に溢れている。



アラブ色の強いグラナダから来たばかりのせいか、この街にイスラムの雰囲気はほとんど感じられずヨーロッパの都市という感じだけれど、セビリア大聖堂内部の緻密な装飾を見ていると、こんなところにイスラムルーツの伝統が受け継がれているのかもしれないなぁと妄想する。



世界遺産となっているアルカサル(王宮)も闘牛場も入場に大行列している。
建物内の見学は昨日のアルハンブラ宮殿でお腹いっぱい気味だったので、並んでまで見学する気になれず、ただただ美しい街をぶらぶらすることにした。

何やら無料開放の時間らしく、狙った人でいっぱい

##風が心地良いお気に入りの場所
少し部屋で昼寝した後は夜の部ということで、宿から1キロほどのスペイン広場へ行ってみる。
ここは1929年の万国博覧会会場として建設されたそうで歴史は浅いけれど、映画『スターウォーズ』の撮影にも使われていたと知り期待が高まる。

広場に到着すると、その規模に圧倒される。


ぐるりと半円を描くように建てられた建物の回廊下にはスペイン各県の象徴的な出来事が表されたタイル絵とベンチがずらりと並んでいて、そのスペイン全土を掌握するような姿は、世界の中心、いや宇宙の中心、くらいの壮大さを感じてしまう。
宇宙、はあきらかにスターウォーズのイメージに引きずられているが...。


スターウォーズ2で成長したアナキンとパドメが一緒に歩く惑星ナブーの宮殿。
映画で見た回廊を歩きながらどこを切り取っても絵になる景色にため息が出てしまう。


19時を過ぎていることもあり観光客はまばらで、地元のカップルがのんびり夕涼みしながら語らいあっているところもまた素敵。

中心部の階段下で若い男女がストリートフラメンコを披露していて人だかりができていたので、私も階段に腰掛けてフラメンコを鑑賞する。

生のフラメンコなんて初めて見ただろうか。
ラフなファッションの若者達が魅せるダンスは、本格的なものからすると物足りないのかもしれない。
それでも、夕陽が傾き涼しい風が吹き抜ける中、美しい回廊をバックに踊る若者達の熱を帯びた舞踏は、何とも言えない力強さと儚さを感じて、ずっと見ていたいくらい素敵だった。
この音楽と歌がまた物悲しくていいんだなぁ。

お尻が痛くなるほどフラメンコを眺めた後は、回廊の上の段、広場の水景沿いとあちらこちらを歩き回り、この途轍もなく壮大な広場を堪能したのだった。

これまでの旅でたくさん素晴らしい景色や建築を見てきたけれど、ここはかなり上位に入るかもしれない。
アンダルシアで一番だったかも?
そう思えるほどこの場所の空気感が気に入ってしまい、いつかまたこの場所で一日中のんびりしたい、と妄想にふけってしまう。

空が高いことと吹き抜ける風の心地よさが印象的

妙に気に入ってしまった場所
##アンダルシア最後の夜
名残惜しいけれどいつかまた戻ってくるぞ!と広場に別れを告げて、今夜もバル巡り。
そろそろビールとタパスで芸が無くなってきたので、シェリーにも手を出し始める。


めっちゃ甘いよ!って念押しされたけど好きな味
また、この日3軒目に訪れたバルで、マルタで友達になったスペイン女性から「アンダルシアへ行ったら食べるべし!」とお勧めされていた“サルモレッホ”を見つけたので挑戦してみる。
ガスパチョより濃厚クリーミーな冷製トマトスープにハムとゆで卵を小さく刻んだものが入っているというもの。ニンニクが効いているのだが、なんとも胃腸に優しい味わいで美味。
見た目もキレイでスペイン人の洗練された色彩感覚が反映された一皿に思える。

アンダルシアで今まで見逃してたことを後悔
教えてくれた彼女にいい土産話ができた!
なぜなら次に向かうのは、彼女の住む街、スペイン北部のサラマンカだからだ。
1週間のアンダルシア滞在、まだまだ居たいくらいだけれど、どの街も花盛りの素晴らしいシーズンに訪れることができて、春に出発するという私の狙いはやっぱり間違ってなかった!と自画自賛するのだった。
🚊次回、旅もいよいよ後半戦!スペインを北上し、友人を訪ねて美しい世界遺産の大学都市サラマンカへ。
📘この投稿は「40女のヨーロッパ乗り鉄旅」の一編です。次の話はこちら↓
