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第140話 人生は遠回りでよかったと今は思える

教員として働く中でうつ病を経験し、休職・入院・リワークを経て回復の途中にいます。
このnoteでは、うまくいかない日も含めた闘病の記録と、自己肯定感について綴っています。
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うつになったとき、
人生が終わったと思いました。

積み上げてきたものが、崩れた。
ここから取り戻すのは、無理だ。
みんなより大きく遅れてしまった。

遠回りしてしまったという感覚が、
ずっと胸の中にありました。

でも今は、少し違う見方をしています。

「急がば回れ」
この言葉の本当の意味を、初めて知りました。

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最短距離を走っていた頃


教員として働いていた頃、
私はできるだけ、
最短距離を走ろうとしていました。

無駄なことはしない。
効率よく動く。
成果を出し続ける。

寄り道は、時間の無駄だと思っていました。

立ち止まることは、
後退だと思っていました。

遠回りは、
失敗だと思っていました。

ひたすら前だけを向いて、走り続けていました。

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立ち止まらざるを得なかった


うつになって、
走れなくなりました。

立ち止まるしかありませんでした。

最初は、
その時間がただ怖かったです。

「取り残されていく」
「もう追いつけない」
「このまま終わってしまう」


焦りと恐怖の中で、
長い時間を過ごしました。

でも、立ち止まり続けるうちに、
走っていたときには見えなかったものが、
少しずつ見えてきました。

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遠回りの中で見えたもの


道端に咲いている花に、気づきました。

以前なら、
目に入らなかったはずです。

空の色が、毎日違うことに気づきました。

以前なら、
空を見上げる時間はありませんでした。

自分が何を好きで、何が苦手で、
何をしているときに心が動くのか。


走り続けていた頃は、
そんなことを考える余裕がありませんでした。

遠回りしている時間の中で、
自分のことを、
初めてゆっくり知ることができました。

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遠回りしたからできたこと


このうつ病日記を書き始めたのは、
うつになったからです。

療養中に、言葉を書くことが
唯一できることだったからです。

もし最短距離を走り続けていたら、
この日記は存在しませんでした。

日記を通じて出会った読者の方々も、
いなかったことになります。

遠回りしたからこそ、
今ここにたどり着きました。

最短距離では来ることができなかった場所に、
今はいます。

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遠回りの意味は後からわかる


遠回りしているとき、
その意味はわかりません。

なぜこんなことになったのか。
なぜもっと早く気づかなかったのか。

その問いは、
遠回りの最中には答えが出ません。

答えは、後からやってきます。

振り返ったとき、
「あの遠回りがあったから、今がある」
と気づく日が来ます。

今の私がそうです。

うつになったことを、私は後悔していません。

あの遠回りがなければ、
今の自分には出会えていませんでした。

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おわりに


人生は、
最短距離で進む必要がありませんでした。

遠回りしている時間にも、
意味がありました。

見えなかったものが見えて、
知らなかった自分に出会えて、
たどり着けなかった場所にたどり着けました。

遠回りは、失敗ではありませんでした。

別のルートで、大切な場所に向かっている。



今、遠回りをしていると感じているなら。

焦らなくていいです。

その道は、無駄ではありません。

最短距離では出会えないものが、
遠回りの途中に待っています。

人生は、
早く到達することが目的ではないからです。

どんなルートを通ったかが、
あなたの人生をつくっていきます。

遠回りしている今も、
あなたはちゃんと、どこかへ向かっています。

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遠回りしてよかったと思える日が
いつか必ず来ます。

私がそうだったように。

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