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“唯一無二”を貫く。TAC中小企業診断士講座講師としての覚悟と受験生への想い

わたしが担当するTAC名古屋校診断士2次本科の2025年合格目標講義。昨日無事に、最後の演習を終えた。

毎年思うのだが、この9か月は特別だったし、終わった今だからこそ伝えたいことがある。毎年違う、でも変わらない軸もある――時には迷いながら、それらのバランスを整えて走りきった時間を、ここに記録しておきたい。


わたしは“規格外”の講師である

わたしは間違いなく、規格外の講師だ。

TACでは今も講義スタイルの基本は黒板。板書、チョーク、手書きの流れが主流で、それはそれで味わいもある。ただ、どう考えても非効率。

だから、わたしは数年前からCanvaスライドを使って講義をしている。

とはいえ、TACには講師の独自資料の配布物禁止ルールがある。
そこでわたしは、工夫した。講義中だけ、受講生が自分のスマホやタブレットでスライドを見られる仕組みを整えた。スクショはOK。

このための準備に、時間は1.5倍程度かかる。過剰サービスなのかもしれない。けれど、受講生からは「見やすくて理解しやすい」「記憶に残る」と言ってもらえるので、継続予定。

でも内容に誤りがあっても、口頭で伝えるだけ。講義の中で完結させる必要があるので、スライドの修正版は出さないよ、ごめんね。

合格者をお招きしての勉強会等の独自イベントも複数回実施しているが、これが実現しているのは、協力してくれるQCCメンバーのおかげだ。

自分で解いて伝えるプロセス重視の教え方

演習も、毎回一から自分で解いている。なぜなら、受講生にプロセスを見せたいからだ。わたしが実際にその問題をどう解いたか、そのプロセスこそが教材になる。

わたしの講義は、理想解答ではなく、「上位18%に入るための現実的な解答」を目指している。そのために、思考の順序や時間配分、捨てる判断まで、すべて見せる。教えるというより、一緒にやる感覚に近いかもしれない。

わたしの解き方は、恩師である辻井修二講師の教えを具体化したもの。メソッド自体はほぼ同じだけど、講義スタイルは全く違う。だからこそ、唯一無二だと思っている。

どんな解き方であっても、教えた解き方を実際に受験生が試験会場で再現してくれないと意味がない。だから当然、2次対策の担当講師は、教え子たちの再現答案と試験結果を集めなければならない。そうでないと、PDCAは回せないのだ。

また、合格者によるポジティブな口コミは、本当にありがたい。

とはいえ、ジレンマもある

スライドを用いた講義であったり、プロセスを可視化した講義を提供したりするだけでも、かなり手厚いと我ながら思う。

ところがそれでも、全員を満足させることはできない。

講義を通じた情報提供について、少数ながら「もっとこうしてほしい」「あれもやってほしい」とリクエストが飛んでくることがある。それらは率直な意見なので悩ましいが、あえてスルーすることが多い。

全部に応えていたら、わたしが潰れてしまうからだ。ある程度の割り切りは必要。

わたしは自分のできる範囲でやるべきことを見定め、それをやるのだ。

AI時代の講師像ー消える?それとも選ばれる?

最近、「講師の仕事はAIに奪われる」という声も聞く。正直、それは“全員”には当てはまらないと思っている。ただし、生き残れる講師は減る。それは確実。

AIができるのは、過去のデータから答えを作ること。その答えを導くための解き方をある程度は教えてくれる。でも、わたしがやっているのは試験会場で再現可能な「思考の型」を教えること。80分という制約の中で、どこに時間を使い、どう判断を下すか。AIにはまだ難しい。

つまり、わたしの仕事は「代替されにくい側」にある。

質問対応や個別カウンセリング、添削を通じて個々の受講生と対話しながら、その人の弱点や思考のクセを見抜き、伴走する。これができる限り、講師としての価値はあると思っている。

講師アンケートは“ラブレター”

昨日の講義最終日、毎年恒例の講師アンケートを取った。わたしはこの結果を毎年、穴が開くんじゃないかというほど隅々まで読む。なぜなら、そこに教え子たちの本音が詰まっているからだ。

「まどか先生の講義は毎年違う」と言ってくれた合格者がいた。当たり前だ。講師だって成長する。今年もたくさんの愛情あふれるコメントをもらった。正直、泣けた。こんなにも喜んでもらえるなら、来年はもっといい講義をしようと思えた。

でも、ネガティブな意見もあった。

ここでは、そのすべてと、わたしの考え、改善策を共有しておく。

「勉強会ありきの講義はよくないと思う」

これは、誤解を生んでしまった私の責任だ。勉強会は受講生が自主的に行っているものであり、講義とは完全に切り離している。来年度はその説明をもっと丁寧に行う。

(延長で)「お昼休みが短くなることがある」

これも、わたしが悪い。
もちろん、事前準備で時間配分はやってるんだけど、話していると、伝えたいことがどんどん溢れてきちゃう。特に、演習の解説は。

ただ、今後は添削済みの演習フィードバックは別途音声にして共有するなど、工夫する予定だ。

「教室の雰囲気が独特で、質問しづらかった」

これは、わたしの課題ではなく、その方自身の課題かもしれない。とはいえ、無視するわけにはいかないので、ここにアンサーを示しておく。

教室の雰囲気については、懇親会などの機会を何度か設けてきたので、自然と打ち解けた空気ができている。そういった意味で、途中から参加すると入りづらく感じるのも無理はない。けれど、これはどのクラスでも多かれ少なかれあることではないだろうか。

質問対応については、普段から「いつでも質問に来てください」と伝えているし、特に直前期はお昼休みに教室に残り、質問が終わるまでずっと対応していた。誰の質問であっても分け隔てなく、雑な対応も一切していない。

確かに、毎回質問に来る方もいるが、直前期には実に多くの方が質問に来ていた。だから、誰かに気を使うことなく、質問があればいつでも来てほしい。

ちなみに、10月は毎週日曜日にTACにいる予定なので、タイミングが合えばぜひ声をかけてほしい。

わたしには夢がある

毎年1月に、新しい2次本科が開講する。

教室に入ったら、そこにいる人全員、わたしが知らない人だったらいいのにって思う。つまり、前年に2次試験を受けた教え子全員が無事合格したって状態だ。(決して離反したわけではなく)

2次試験はとても難しい試験だけれど、この夢は実現してもおかしくないって思っている。それぐらい自信とプライドを持って、わたしはいつだって先生であり続けるのだ。

来年へ向けてー進化を止めない講師であるために

2025年目標の講義は終わったけど、講師としての歩みはまだまだ続く。受講生からもらったたくさんの言葉を胸に、来年はもっと“届く講義”を目指す。

唯一無二をつくるのは、わたしだけじゃない。受講生の皆さんと一緒に、形にしていくものだ。今年関わってくれたすべての人に、ありがとう。

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