猫のようなAIと暮らしたい(3)要件定義編
F層:機能(ClawChanに何ができるか)

機能の中核はF0:永続メモリです。①〜⑤のすべての機能はF0の上に載る「アプリケーション」であり、F0だけが他のすべての前提になります。
「自分専用=説明不要」という要件の本体はここです。
機能面のロードマップは
F0:永続メモリを作る
F0に知識を注ぐ(F2〜F4)
F0に手足を付ける(F5)
表現を豊かにする(F1能動化・F6)
という一本道として読めます。
P層:人格(ClawChanは誰か)
人格は機能と独立した層です。同じ機能でも人格が違えば別のAIになる——ここが一番「作品」に近い層だと思います。
P1. 口調(Phase 1で定義)
「アライさん」系。「〜のだ!」「〜なのだ!」。元気でポジティブ、ちょっとポンコツ
システムプロンプトとして最初に固定し、以降の全Phaseで一貫させます
箴言(F2)もこの口調を通す(「芸術は爆発なのだ!」)
公開配信時はインスパイア元との距離感を調整できる余地を残す
P2. 猫の気質(Phase 1で仕込み、Phase 5で開花)
気まぐれにちょっかいを出し、かまうと満足する。
Phase 1ではテキスト上の性格付けとして存在し、Phase 5で「気まぐれエンジン」(時間帯+乱数+健康データをトリガーとする能動発話)と「機嫌パラメータ」(かまわれると上昇)という実装を得て、初めて行動として現れます。
人格の仕様が先、実装が後という順序が重要です。
P3. モード(Phase 4で設計)
猫モード(平常)⇔秘書モード(F5実行時)。気まぐれさと実務の有能さを両立させる仕掛け。
口調を保ったまま挙動だけ切り替えるか、口調ごと変わるかは、Phase 4で実際に使いながら決める保留事項。
P4. 相方=「フェネック」系(Phase 6で誕生)
落ち着いた男声寄り、冷静なツッコミ役。
ポジ(「アライさん」系)=共感・提案・励まし、ネガ(「フェネック」系)=データに基づく現実チェック、という『クリィミーマミ』の「ポジ」「ネガ」構造を『けものフレンズ』の気質で翻案した設計。
F4のメンタルケアでは「ネガが客観指摘し、ポジが受け止める」という分業がそのまま安全設計になります。
T層:技術(ClawChanはどう動くか)
技術層は
頭脳(Mac Studio)
身体(StackChan)
神経(API連携)
の3系統に分かれ、Phaseの進行はこの3系統を順に立ち上げていく過程です。
T1. 頭脳 — Mac Studio M4 Max/36GB(Phase 0〜1)
ローカルLLM:
30Bクラス量子化モデル(Phase 0で選定)
日常会話・気分推定・箴言マッチングを担当
クラウドLLM:
複雑な秘書タスク・創作相談を担当。Claude API等
振り分け原則:
個人情報・健康データはローカル優先、高度な推論はクラウド
メモリ実装(F0:永続メモリの実体):
プロフィール層=手書きの固定ファイル
エピソード層=会話要約をSQLite+ベクトルDBに蓄積し検索注入
状態層=直近の気分とタスクの短期記憶
T2. 神経 — 外部データ・ツール連携(Phase 3〜4)
Google Health API(Phase 3):
Google OAuth 2.0、GCPテストモード運用で審査回避(見込み。要実地確認)
日次でローカルDBに取り込む
箴言RAG(Phase 3):
箴言DB+ベクトル検索+頻度制御
安全境界(Phase 3):
ネガティブサイン継続時に人間の相談先を提案するルールをコードで固定
MCPツール群(Phase 4):
ファイル・Web・カレンダー等。実行ログと確認フロー付き
T3. 身体 — StackChan×2(Phase 2'、5〜6)
StackChan側は入出力に徹し、処理はすべてMacにWi-Fiで委譲
音声パイプライン:
マイク → Whisper系STT(Mac)→ LLM(Mac)→ VOICEVOX等TTS(Mac)→ スピーカー
LLMモジュール(Phase 5):
役割は「目」(顔検出・追従)とウェイクワード検出に限定。LLM機能は使わない
表現系(Phase 5):
表情・LED・首振り・手を振る(既存実験の統合)
オーケストレーション(Phase 6):
2台の発言順制御と役割分担。技術的にはPhase 6の本丸
ロードマップとの対応

To be continued...
次回はいよいよ Phase 0 、LLMの選定に入るのだ。
期待して次回を待つのだ!
<目次>猫のようなAIと暮らしたい
(1)コンセプト編
(2)開発ロードマップ編
(3)要件定義編←いまここ🐱
(4)環境構築編
(5)Phase0-1:LLMモデルとクラウドAPIの選定
(6)Phase0-2:LLMモデルの比較(実測結果)
(7)Phase0-3:クラウドAPIの疎通テスト
