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3つの私の顔|キャリア開発体験談#6

私自身のキャリア開発体験談を三部構成全8話でお届けします。
本稿は第6話です。これにて二部は完結です。
第5話はこちら
第4話はこちら
第3話はこちら
第2話はこちら
第1話はこちら

第6話 終わってしまったプロジェクト

創発型キャリア


キャリア開発の体験談もいよいよ最後です。
キャリアパーツ同士の相互作用(シナジー)について考えていきます。

参考 シナジーの考え方

上記は一例と題した私自身の概要に過ぎないのですが、サラリーマンを本職とする方が副業で作家をしていると仮定した場合のシナジーの考え方です。

業務上、企画書を作り上席にプレゼンをすることが多いため、説得力が要求されます。また、部署間の協力が不可欠なので、交渉力やコミュ力も自然と身に付きました。そういったサラリーマンとして培った経験を、作家に対してどう活用できるかを考えてみます。

「今あるスキルを活かせないか!?」
と、必死でサラリーマンとして得たスキルや能力を考えても、中々シナジーは生まれませんでした。

そこで、逆輸入する形で考えてみたところ、サラリーマンとしての経験そのものが作家として有益であることに気づけました。
上記の図ではすでに矢印が書いてありますが、逆輸入という表現はその反対向きになります。
作家として、サラリーマンのスキルで役立つものは無いか?と考えてみることです。第2話でも書きましたが、勤めたいと思う会社にとって自分は何ができるかをPRするのと全く同じです。

サラリーマンとしての経験・・失敗談やドロドロした人間関係、そういった体験が作家としての作品にリアリティを与えることになります。
つまり、日常的にサラリーマンを過ごしているだけで、作家にとって有益な情報が蓄積されていくのです。

では、作家の活動がサラリーマンにとって有益かどうかも考えます。
先ほどの逆輸入と同じように考えます。
企画書を作ることが多いため、作家としての文章力、語彙力は直接的に有益なスキルと思いましたが、論理的な文章と小説では全く書き方が違います。
実のところ、後日、副業としての作家活動を始めたところで気づいたことでした。あまりシナジー効果がなかったという現実を知ることに・・。

シナジーを考える段階では、机上の空論です。ですから、この段階でハッキリしたシナジーが思いつかなかったとしても、前に進みながら考えていくことも大切です。
「キャリア開発の過程で得られた結論は、完成したものではない」
という気楽さを持ち合わせたほうが良い
かもしれません。

さて、サラリーマン生活を過ごすことが作家に役立つというシナジーは、普段の生活のモチベーションアップにつながることは間違いないです。
会社内で出世することがキャリアアップだけではない。普通に過ごすだけで作家のキャリアも育つ

このシナジーが創発型キャリアの形成の一歩なんだと思います。

サラリーマンといえどエンジニアなのか経理なのか営業なのか、個人の担当によってスキルやメリットは変わります。
本項で説明したのはほんの一例と受け取ってください。

終幕


8か月という期間は、長いようで短いものでした。
2月某日、プロジェクトの最終成果報告会となりました。報告会では団体Nの発表だけでなく、私を含めたプロボノ5人も、自らのキャリアモデルを説明する場がありました。

団体Nの課題は会員数の増加。しかし、直接それを支援はせずに、その課題を解決するためのツール作りを支援した形で終わりを迎えました。
初対面の大人8人が集まり、8か月の間一つの課題を解決するという活動は滅多に経験できるものではありません。感性や価値観の微妙な違いがあり、もしかすると理解し合えない場面もあったかと思います。私も失言があったりして、決して順風満帆な体験ができたわけではありませんでした。そういった苦い経験もまた、自分の短所を見直す良いきっかけになりました。

団体Nの代表理事の方からは最大限の感謝の言葉をいただきました。会社内では久しくそんな言葉を受け取っていなかったので、とても誇らしい気分とともに達成感をたくさん感じることができました。

キャリアモデルの発表では、1~5話で書いたことのダイジェスト
(2~5話の体験談を書くに至った元ネタ)を報告しました。
会社内でモヤモヤしていた自分との決別。そして、新しい自分のキャリアを発見できたことは恐らく自分の人生の中でも大きな起点になったということを、5分間で説明しました。

最終成果報告会はあっという間に終わりました。
一足早い卒業式のようなムードに、感謝の気持ちと終わってしまった寂しい思いを抱えながら挨拶をして回りました。

こうして、私にとって多大な影響や刺激を与えてくれたプロジェクトは、終わってしまったのです。

転職への決意、副業への決意


それから1か月後。

会社にとって初めての事業(SDGs)の取り込みを取締役会で提案していました。従業員4千人のプライム市場企業で、係長の身分で一人で企画立案したことは早々ないことだと思います。
他人から見ればかなり孤独な状況で進めていて、不気味だったと思います。会社内では普通、同調圧力の流されてればよく、上司の指示を守っていれば給料が安泰なわけですから。
それでも進められたのは、副業作家としての経験を積むことが目的だったからです。・・・と、そんな事情は誰一人として知るわけもないので、余計不気味だったでしょうね。
プロジェクトが終わってから、変人になったと自覚しております(笑)。

副業作家についても調べる毎日でした。
作品の構想はあれど、何も作っていない状況。35歳を過ぎた本当にゼロからの初心者がどこまでやり切れるか、無謀な冒険を始めていました。この記事を書いているちょうど1年前くらいのことです。
今ですら作品が出来ている訳ではなく、練習中の身です。副業と称しながらも1か月目の稼ぎはゼロ円。それでも現時点まで楽しく続けていられるのは、キャリアモデルがあるからです。
プロジェクトが終わってから、迷わず諦めずに継続することの大切さを実感し、実行に移せるようなったと自覚しております。

転職に対しても、副業に対しても、とても大きな視点で考えることができています。

「するか。しないか。」

といった、0%か100%という極端な選択ではなく、

「するタイミングがきたら、そこで動けばいい」

という、この表現が今の私を説明する最も適切な言葉と言えます。

ここまで6話をかけて語ってきた体験談ですが、本稿で二部も終わりとなります。第7話以降は三部と位置づけ、キャリア開発を体験した後で私が何をしてきたかの「あとがき」と「キャリア開発のまとめ」になります。
よろしければ、最後までお付き合いいただけると幸甚です。

第7話へ続く


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