【な総和#06】 教室にビジネスの風が吹く──“コンペ形式”が生み出す本物の学び/なるほど!総合的な学習 ― 和菓子プロジェクトから見えた舞台裏6
市場調査を経て、いよいよ和菓子づくりの企画が本格的に動き出しました。 子どもたちが苦労の末,生み出したアイデアをどのように選び、どの方向へ磨いていくのか──。 その鍵を握ったのが「アイデアコンテスト」という、いわば“ビジネスの世界の学び方”を教室に取り入れた取り組みでした。 今回は、そのプレゼンテーションと審査の舞台裏から、総合的な学習の可能性を探っていきます。
※後半では、子どもたちの発表が「ただの発表」で終わらず、「聴く力」や「社会につながる視点」へと育っていったプロセスを、具体的なエピソードとともに掘り下げます。
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1.ビジネスの知恵を教室へ──アイデアコンテストの誕生秘話
アイデアコンテストを実施することになった。正直に言えば、当時の私にはこのような発想はなかった。
市場調査や商品開発コンペは、一般企業では実際によく行われている。いわゆるビジネス書にもそうした考え方が紹介されているが、それを教育現場で、しかも学びの方法として活用するというのは、私にとって本当に目からうろこが落ちるような経験だった。今では総合的な学習の時間の中でよく見られる手法かもしれないが、当時の私にとってはとても新鮮な取り組みだったのである。
ちょうどその頃、後輩院生や私が所属していたゼミの中でも、ビジネススキルの教育活用について研究している方がいたように思う。そうした経緯もあり、今回はコンペ形式の「アイデアコンテスト」という形でプレゼンテーションを行うことになった。

プレゼンには、単なる発表ではなく「目的」や「相手意識」が必要だ。それらを子どもたちが自然と意識し、学んでいくためにも、この取り組みは大きな意味があったと感じている。
2.“判定”ではなく“社会の声”──審査員が学びに加わるとき
今回のプレゼンでは、「審査員を置く」ということも大切なポイントだった。もちろん、子どもたちだけでも最優秀案を決めることはできる。しかし、社会で通用する“本物”を生み出すためには、良い面ばかりでなく、時には厳しい意見を伝えてくれる存在が必要だ。
何よりも、大人は実際の商品を選び、購入する「消費者の代表」でもある。子ども同士だけで決めていては、レベルの高いものをつくることは難しいだろう。子どもたちは、自分たちが真剣に取り組んできたからこそ、大人からの的確で時には厳しい意見にも納得できるのだと思う。
そうした試練を経てこそ、子どもたちはさらに成長していく。審査員は、単に判定を下すための存在ではなく、「大人」「社会」「世間」としての意見を伝えてもらうことが重要だったのだ。
保護者にも審査員をお願いする案内を出した。もともと学級通信などでこの和菓子プロジェクトの進捗やさまざまなエピソードはずっと伝えてきていた。だからこそ、市場調査の際にも引率などで協力いただけたし、今回も同様だった。保護者の協力も大きな力となった。
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【完結】「なるほど総合的な学習!和菓子プロジェクトの舞台裏」を有料マガジンとして公開します。 本編「和菓子プロジェクト〜小学生が社会とつな…
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