ボーッと生きない学校が、動き出した【総校①#06】/校長の挑戦―総合の力を信じて 第1章
前回、コロナ禍の学校で「考える力」を土台に、子どもたちと学校の時間を守ろうとした話を書きました。
その考え方は、やがて特別な対応ではなく、学校の日常へと流れ込んでいきます。
今回は、学校が動き出した6月の記録です。
前回の話👇
今から約5年前,2020年度コロナ禍での総合を核とした学校経営の実践です。 全3章のうちの第1章(2020年度)のことです。
※注 今回も本文中の一部地名や商品名等は必要があれば,仮名(かめい)またはイニシャルにしています。
1.「できる形」を探しながら、学校は再び動いた
6月から学校が再開すると、日常は一気に動き始めました。
行事も、次々と控えていました。
6年生が中心となって運営する「新1年生を迎える会」。
例年なら5月に終わっている交通安全教室や自転車教室。
そして、6月に予定通り実施したプール清掃。
コロナ禍ではありましたが、内容によっては中止するのではなく、実施の仕方を工夫することを選びました。
マスク着用、手指消毒、ソーシャルディスタンス。
できる対策を一つずつ積み重ねながら、「どうすればできるか」を考えて進めていきました。
2.体育館いっぱいに広がった「距離」と「思い」
学校再開後、全校朝会は2週間に一度のペースで行われていました。
体育館いっぱいに間隔をとり、本校の規模だからこそ、ぎりぎり可能な形でした。
もちろん、換気などの感染対策にも十分配慮しての実施です。
全校朝会は、校長が直接全校の子どもたちと向き合える、貴重な時間でもありました。
私は毎回、プロジェクターでスライドを映し、プレゼン形式で話をしました。
これは準備が結構大変だったのですが、耳だけでなく、目からも情報が入り、より理解が深まるようにと考えてのことです。
6月の朝会では、「みなさんにがんばってほしいこと」というタイトルで話をしました。
それは、「自分の頭でしっかり考え、進んでやろう」ということでした。
3.「ボーッと生きていない」ために考えてほしいこと
朝会では、こんな問いかけから始めました。(実際にはプレゼン画面がありますが、ここでは内容だけです。)
普段の学校生活の中で、あまり考えずに、なんとなく続けていることはありませんか。
誰かに言われたから、やらなければならない気がするから、理由を考えずにしていることはないでしょうか。
某テレビ番組でおなじみのキャラクターが言っている 「ボーッと生きてんじゃない。」 という言葉が、頭に浮かぶかもしれません。
ただ、していること自体は、とても大切なことです。
だからこそ、そこには必ず理由や意味があります。
自分なりにその理由や意味を考えると、「やらされる」から「進んでやってみよう」へと気持ちは変わっていきます。
そこで、考えるためのヒントとして、次の三つを示しました。
① なんのためにしているのか(根拠)
② するとどうなるのか(見通し)
③ やってみてどうだったか。次はどうするか(振り返り)
そして例として取り上げたのが、 マスク着用でした。
① 何のためにマスクをするのか
口からつばなどが飛ばないようにするため。
コロナウイルスにかかったり、人にうつしたりしないため。
② マスクをするとどうなるのか
いろいろな人にうつらず、 みんなが安心して過ごすことができる。
前の生活ができるようになるまでの我慢。
③ 実際にやってみるとどうだったか 。次はどうするか。
夏はけっこう暑い。
だから、つけるのは教室の中。
外すときは、つばがかからないように間をあける。
このように、一つずつ考えてみました。
少し低学年には難しかったかもしれませんが、例のキャラクターに叱られないように、これからの生活に生かしてほしいと話を締めくくりました。
※子どもたちに問いを投げかける際の比喩として使った、
あの番組のフレーズについて、参考までにこちらを置いておきます。
4.気分はブラタモリ、あるいは家族に乾杯
3年生の総合的な学習の時間では、地域探検が行われました。
私も一緒に同行することにしました。
本町では、「地域ぐるみの学校支援協議会」が組織され、地域と学校をつなぐコーディネーターの方が、長年総合的な学習や教科学習などを支えてくださっています。
大変ありがたいことです。
その方の案内で、3年生は東西南北のコースそれぞれに日時を分かれて探検します。
私が参加した北コースでは、地域の方が運営する事業所や専門学校、古くからあるお寺の由来を聞き、鐘を一人一回だけつかせていただきました。
別の日の南コースでは、長い石段を登って神社を訪れ、防災倉庫や集落の排水の解説、昔、町まで行き来していた高瀬舟の記念碑の説明、特産のみかんの出荷を行うJAの見学などを行いました。
出張の都合で、東コースと西コースには同行できず残念でしたが、気分はまさに、ブラタモリ、あるいは鶴瓶の家族に乾杯でした。

知らなかったことを知るのは、こんなにも楽しいのかと、子どもたちと一緒にワクワクしながら歩きました。
この体験が、これからの総合的な学習の時間の素材として、どこかでつながっていけばいい。 そんな予感を抱いた時間でした。
今回はNHKの番組特集でしたね(笑)
次回へ続く・・・👉「語った夢を、総合の学びへつなぐ」
校長の挑戦 総合の力を信じて 第1章 マガジン👇👇👇
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