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外へ届けるアワビ作戦決行中【島総②#20】/vol3 アワビいっぱい編/離島の総合的な学習② 

年末、アンケートの集計を通して見えてきたのは、全国とつながる手応えでした。
その手応えをもとに、子どもたちは次の行動に移ります。
集めた情報を、今度は外へ届けていく段階です。

1 全国170校へ広がった「協力校リンク」

2004年1月、3学期が始まり、アンケートに協力してくれた全国170校に向けて、1通のメールを送りました。
内容はシンプルで、「協力校としてホームページで紹介してもよいか」という確認です。
返信のあった学校のみ掲載することも明記し、BCCで一斉送信しました。

すると、ほどなくして15校から掲載OKの返事が届きました。
思っていた以上に反応は早く、しかも前向きでした。

ただし、ここから先は島ならではの事情が立ちはだかります。
学校のネットワークは19時で切断され、送られてくるメールも学校でしか確認できません。
残りの返信は、連休明けまで持ち越しになる見込みでした。

とはいえ、締切があるわけではありません。
マイタウンマップ・コンクールに出品するホームページは、一応事務局へ連絡済みです。
あとは、届いた分から順次掲載していけばいいのです。
そう割り切ることで、この「待つ時間」さえも活動の一部として受け止められるようになっていきました。


2 突然舞い込んだ実践発表という課題

そんな中のことでした。
「ちょっといいですか」
校長先生に呼ばれて、職員室で足を止めました。
「日本教育新聞社の会で、実践発表の依頼が来ているんだけどね」
差し出された書類には、「エデュコミュニケーション フォーラム2003」とありました。

「どうだろう、やってみないか」

一瞬考えましたが、深く悩むほどの時間もありませんでした。

「……やりましょうか」

軽い気持ちで、そう答えていました。
ところが、その後すぐに現実に引き戻されます。
レジュメ原稿の締切は、1月14日水曜必着。
気づけば、ほとんど時間が残されていない状況でした。

発表は環境教育です。
島で行っている実践を,環境教育へとつなげていく解釈で発表原稿を作るしかありません。

今日は,タイトルを送ってくれと催促があって,とりあえず送りました。
「お魚天国デジタル図鑑」制作と「アワビ中間育成」の実践-環境教育へのファーストステップとして-」
というタイトルにしました。

これから構想を練って考え,連休最終日には発送できるようにしたいと思っています。


3 冷たい海の中で見える成長

3学期最初の総合的な学習の時間がやってきました。
子どもたちは、飼育しているアワビの測定に取り組みました。

冬場となり,水温は12度とかなり冷たいものがあります。
子どもたちもすっかり手慣れたもので,かなり段取りよく測っていきます。

それぞれの分担で,メガイアワビとクロアワビの測定終了しました。
少しずつ成長ぶりがわかります。

今回は,前回より約1ヶ月ぶりなので,とくに大きくなっていました。
サザエも測定しています。
アワビは10個を測定していますが,サザエは5個で、それぞれの平均です。


4 子どもたちがつくる「伝える言葉」

測定を終えたあとは、アンケート協力校への案内文書づくりに取りかかりました。
ホームページ公開を知らせるための大切な一通です。

使用したのは一太郎スマイル2です。
子どもたちは2つのチームに分かれ、相談しながら文章を練り上げていきました。
どんな言葉なら伝わるか、どんな表現なら相手に届くか。画面をのぞき込みながら、自然と対話が生まれていました。

案内文は、子どもたち自身の言葉としてまとめていきました。
どの学校に送るのかを意識しながら、一文一文を確かめていく時間になりました。



5 週末にしか更新できないホームページ

実施している総合的な学習の時間の単元「アワビいっぱい大作戦」は、活動のまとめをHPに残していました。
そのコーナーの中で、全国の小学生にアンケートというコーナーを作成しました。

協力校リンクは、島の学校で確認できた情報をもとに整理し、週末に本土の自宅へ戻ったときに、わかっているぶんから順に登録していきました。
そして休み明け、学校に届いていたメールと新たな返信をもとに、さらにリンクを追加していきました。

しかし、ここでも島の制約が顔を出します。
追加したリンクを実際に公開するにはFTP作業が必要ですが、それは週末に本土の自宅へ戻ってからでなければできません。
学校からのアップロードは難しく、しかも通信制限時間があります。

結果として、宿舎の電話回線での作業は現実的ではありませんでした。
それでも、この日だけで50校近くのリンク集ができました。

リンク集の公開を終えてから、子どもたちが作成した案内文をもとにメールを送付しました。
現在制作中のHPのURLもあわせて知らせることにしました。

このように、島で作成し、本土の自宅で更新するという形で作業を進めるしかありませんでした。
子どもたちと一緒にHPを更新するたび、週末にまとめてアップロードする流れになっていきます。

こうして、アンケート結果はホームページ上で公開するところまで進みました。
そこに並んだ質問項目、回答結果、そしてそこから見えてくることは、子どもたちに新しい視点の学びをもたらしていきました。


ここまで読んでいただきありがとうございました。
次回に続く・・・👇

前回の話 離島の総合的学習の時間②#19👇

初めて来られた方へ👇👇

本シリーズは、離島の小学校で実践した総合的な学習の記録です。

本作は2003年度、赴任2年目の取組を扱います。
アワビの中間育成・放流を軸に、交流活動やICT活用を重ねながら広がっていった学びの過程を描いています。

前年度には「おさかな天国 海辺のデジタル図鑑」に取り組み、農林水産大臣賞を受賞しました。

▶ 前シリーズ 総合実践のvol2、おさかな天国(マガジン離島の総合的な学習の時間①)https://note.com/tomc3794/m/m5a1faefc511b

これまでの経緯 総合実践のvol3、アワビいっぱい編(マガジン離島の総合的な学習の時間②)👇👇👇

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