重力探偵:少女#3 【重力制御シリーズ】
「人類は重力の制御に成功した。
それが何を解決したのか。
誰もよく分かっていない」
前回はこちら
探偵は母親と定期的に会った。
母親の切望でもあり、探偵自身も望んだ。
少女の容態は一進一退だった。
教会の対応は時間が掛かっている様子だった。
探偵は一度だけ、教会に掛け合った。
門前払いだった。
少女は調子が良ければ外出も出来、学校にも行けた。
探偵が通学の送迎をすることもあった。
若い頃にアジアを放浪したことを知ると、質問が止まらなかった。
韓国に行くことが夢だ、と教えてくれた。
夢中になってるK-POPアイドルのことはさっぱりだった。
少女と会う頻度は、時間が経つに連れ減っていった。
母親は憔悴していた。
教会側からの口止めで、詳しい話を聞けなかった。
一言だけ「儀式」と口にした。
半年後。
母娘宅前の階段で神父が転落死した。
初老の神父だった。
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