【Temppさん 『十日間の関係』】note感想文【感想文プラン】
今日のnoteは、メンバーシップの感想文プランにお申込みいただいている、Temppさんのnote感想文です!
今回紹介するのは、現在絶賛連載中の『十日間の関係』!
まだ始まったばかりで、これから先がメチャメチャ楽しみな作品なのですが、かなり惹きこまれました!早くも個人的な「注目作品」として、今回紹介しますね!!
”水槽”越しの世界
「あなたの目は少しだけ、他の人と映り方が違うんです。水を通せば光が屈折するのはご存知でしょう。あなたの目もあなたの水槽の外を見る時、光が屈折して少しだけ歪んで見える。他の人の水槽を眺める時はさらにもう一度屈折する。その時の屈折率が他の人より少しだけ、大きい。ただ、それだけです」
もう、ここから一気に惹きこまれました!
「『ご自身の水槽の中では快適に生活できます。でも外の水槽の中はよく見えない』」というセリフも最高で、何て言うんでしょう。
人と違う見え方がする世界に憧れがあるわたしとしては、「わかる」とはさすがに言えませんが、この発想自体でただただこの作品の世界観にドップリハマっていました!
印象派の画家

お話しの最後に登場人物の紹介というのがあるのですが、主人公はなんと「印象派の画家」なんです!
「いや、それは印象派に特別な思い入れがある灯火から見たら、もうズルくない?」と思われそうですが、わたしは好きなものにこそ厳しい目線を持っているので、ただ「印象派の画家」というだけで手放しにサイコーとはなりません(そんな人はなかなかいないと思いますが、笑)。
絵についての描写は、これからのお話の中でより具体的に出てくるのではと思いますが、例えば、先ほどの設定を踏まえて、以下のような描写があります。
僕にとって絵というものは、冷えて少し結露した水槽の壁に水槽の先の姿を指でなぞって絵を描くようなものだ。一度描いてしまえばその形は僕の中に残る。
「冷えて少し結露した水槽の壁に水槽の先の姿を指でなぞって絵を描くようなものだ」っていう表現に、わたしはシビれていました。
今後も主人公が描く絵についての言及を、ワクワクして待っています!!
アンニュイへの憧れ
冒頭の説明文の一節。
メチャメチャ情報量が多い上に、専門用語も多い一文ではあるのですが、個人的にこういう世界観が好きで、ここも惹かれた原因でした。
ヘテロ寄りのバイな軽い妄想症で自閉症気味な画家とアロマンティック・アセクシャルな若手編集者の恋愛ではない恋愛的な何か。
先日別な方とのお話し会でも話していたのですが、異性愛の有無以上に、対象を問わず恋愛感情や性欲がない方にとって、だいぶ生きにくい世の中ではないかという話をしていたのを思い出しました。
アロマンティック・アセクシャル(他者に恋愛感情を抱かないアロマンティックと、他者に性的欲求を抱かないアセクシュアルの両方の特性を持つセクシュアリティ)自体に強い興味がありました。
三大欲求に性欲が数えられるのは、必然性からではなく、それだけ人の人生を狂わせやすい要素があるからということを別なnoteでも触れましたが、逆に言えば、そこに振り回されずに生きていくというのは、もはや異世界転生のチート能力者ばりではないかと。
もちろん、人が恋愛感情や性的な欲求を前面に押し出しているときに冷静な目で見ていられるということもある一方で、「そうであるべき」と言った主張の押しつけも多いはずで、そうなると、特にあるべき価値観が強い日本社会では肩身が狭い想いを感じることも多そうだなと思いました。
個人的には、「当たり前」がそうでなくなったときに、多くの気づきがある。だからこそ、「カルチャーショック」に憧れる向きがあるのですが、それは”健康でなくなったときに健康のありがたみを知る”という文脈だけではありません。
わたしにとってそれは、当たり前になればなるほど、自分でも気づかない内に、”そうでない側”にとって価値観の押し付けが発生している。それが少数派の「生きづらさ」であり、”そうでない側”を知ってもらい、許容する考え方が広まることが、真の多様性であり、生きづらさの解消だと思っています。*もちろん、わたし自身もどこかで押し付けている側になっていることもあると思っています。
ということで、Temppさんの作品から少し逸れてしまいましたが、わたしの根っこにある考え方にも重なるところがあり、今後の展開が気になる『十日間の関係』でした!!
こんなところがもっと読みたい!
ここからは、完全にわたしのイチ意見ですし、Temppさんの構想に既に含まれている内容もたくさんあると思うのですが、わたし自身が紹介してきた要素から勝手に想像を膨らませた「もっと読みたい要素」を語りたいと思います!
*もちろん、Temppさん的に「そこは違う」というのもあると思うので、ご参考程度で大丈夫です。
絵についての描写
これは、メチャメチャ気になります!
印象派という設定や、水槽越しの世界という設定がより活かされていくと思うので、楽しみです!
もちろん、実際にどんな作品かも気になりますが、そのときの主人公の思考のほうが気になっています!
人間関係についての描写
今回既に軽く、主人公が対人関係に悩んでいる様子が描かれていますが、具体的なエピソードとして、過去苦しんだ人のお話ももっと詳しく知りたいと思いました!
とにかく、主人公の思考に興味津々です!
樹パート(これは今後絶対あると思います)
合わせて、アロマンティック・アセクシャルなのは、実はもう一人の主人公の樹のほうなので、樹の思考も大注目です!!
そして、この二人がどう絡んでいくのか。
メインとなる二人の設定が個人的にモロに刺さっているので、個人的に今後が気になる作品でした!!
2025年7月24日現在、2話目まで公開されています!
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