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今日はもう無理かも、と思った日ほど、越えた先が愛おしい

『困難を脱する精神力』

この言葉を、ラウンド中に思い出す日は、たいてい何かがうまくいっていない日です。

朝イチのOB。
深いバンカー。
突然の雨。

そんな日に限って、この言葉がふっと頭に浮かんでくるんですよね。


朝イチのOBで、その日のラウンドが終わった気がした

朝イチのティーグラウンドに立ったとき、空はまだ青かった。

芝には朝露が残っていて、遠くのホールからかすかな打球音が聞こえてくる。
仲間と談笑しながら、アドレスに入って、素振りをひとつ。

「よし、いける」

そう思った次の瞬間、ボールは右の林へ消えていきました。

OBの白杭の外側へ。

その場に立ち尽くす数秒間の、あの静けさ。
仲間の「あー……」という声が、やけに遠くから聞こえてくる。

「今日はもう、これ以上頑張れないかもしれない」

そう思ったこと、ありませんか。


重なるとき、本当に重なるんです

2ホール目では、追い打ちをかけるように深いバンカーへ。
砂は重く、グリーンを狙うどころか、まず出すだけで精一杯。

そしてその直後、空が急に暗くなったと思ったら、雨。

荷物をカートに押し込みながら、もう笑うしかないような時間になる。

ゴルフに限らず、困難って重なるときは本当に重なりますよね。

「なんで今日に限って」
そう言いたくなる日が、誰にでもあると思います。


初めてバンカーで泣きそうになった日

私も、まだゴルフを始めたばかりで夢中だった頃、バンカーで泣きそうになったことがあります。

コースデビューして間もない頃。
初めて深いバンカーに入って、本当に途方に暮れました。

何度打っても出ない。
後ろには次の組が待っている。

同伴の方に「もう拾ってもいいですよ」と声をかけてもらって、恥ずかしくてたまらなかった。

カートに乗りながら、

「もうゴルフ向いてないかもしれない」

と本気で思いました。

でも、その日のラウンドで、今でも覚えている一打があります。

最終ホール。
もう体も心もくたくただったのに、最後のバンカーだけは一発で出て、ピンの近くに寄りました。

たった一打です。

でも、その一打があったから、僕はまたゴルフに行きたくなりました。


ある生徒さんが、雨の中でガッツポーズをした日

以前、レッスンで一緒にラウンドした生徒さんにも、同じような日がありました。

朝からOB。
バンカー。
そして途中から雨。

9ホールが終わった時点で、顔から笑顔が消えていました。

「もう後半は、回るのをやめてもいいですか」

そう、ぼそっと言われました。

「昼食を取って、状況を見て決めましょう」

とだけ伝えました。

その方にとっては、初めての雨のラウンドでした。
何度も経験している人でも雨のゴルフは大変です。
初心者なら、なおさら心が折れそうになります。

でも、後半も回ることになりました。

雨はまだ降っていました。
グリップは濡れる。
足元も気になる。
ミスも出る。

それでも、その方は少しずつ落ち着いていきました。

そして後半、初めてのパーを取ることができたんです。

「なんか、泣きそうです」

そう言いながら、小さくガッツポーズをしていました。

もし晴れた日のラウンドだったら、
あの表情は生まれなかったかもしれません。


『困難を脱する精神力』

それは、ただ歯を食いしばって耐える力ではないと思います。

むしろ、今の状況を少しだけ面白がる力。

「OBか。じゃあ、ここからどう返そうか」
「バンカーか。今日は出す練習の日だな」
「雨か。雨のゴルフも、ひとつ経験になるな」

そう思えた瞬間、コースはただの試練の場所ではなくなります。

自分との対話の場所に変わるんです。

困難を脱する力というのは、鋼のような強さではなく、しなやかさなのかもしれません。

曲がっても、折れない。
乱れても、戻ってくる。
落ち込んでも、次の一打に向かっていく。


今日から一つだけ試してほしいことがあります

うまくいかないホールで、心の中のひと言を少しだけ変えてみてください。

「なんでこうなるんだ」ではなく、

「さて、ここからどうしようか」たったこれだけです。

怒りや落ち込みを、無理に消さなくても大丈夫です。
ただ、視点を「責める」から「考える」へ、ほんの少しだけずらしてみる。

それだけで、次の一打に向かう体の動きが少し変わります。

ラウンドが終わって、クラブを拭きながら今日を振り返る。

OBがあった。
バンカーにも入った。
雨にも濡れた。

でも、あの一打は気持ちよかった。
あの景色は、忘れられない。

不思議なもので、後から思い出話になるのは、晴れて何事もなく終わった日より、少し大変だった日のほうだったりします。


雨上がりのフェアウェイは、いつもより緑が深い

ラウンドが終わって、クラブを拭きながら今日を振り返る。

OBがあった。
バンカーに何度も入った。
雨に濡れた。
でも、あの一打は気持ちよかった。あの景色は忘れられない。

困難があった日ほど、終わったあとの空気がやわらかく感じます。

後での思い出話も多くは天候が悪い日の方が、よく話題にもなります。

耐えるだけじゃなく、今を少し面白がる力。
越えた先で、またゴルフが好きになる。


最後の問いかけ
あなたが一番きつかったラウンドで、
それでも「来てよかった」と思えた瞬間はありますか?
ぜひ、その一打を聞かせてください。


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