映画『ファーストキス 1ST KISS』|松村北斗が魅力的すぎて土下座したい
見たかった映画『ファーストキス 1ST KISS』の配信がついにprime videoで始まりました。
嬉しい!待ってたぞ!
是枝裕和監督『怪物』(2023)でカンヌ国際映画祭脚本賞を受賞した坂元裕二のオリジナル脚本に、『ラストマイル』『グランメゾン・パリ』(2024)の塚原あゆ子が監督となったら、そりゃあ見たい!しかも、私の愛するタイムトラベルものときたら、そりゃあもうめちゃくちゃ見たい!!!
ということで、映画『ファーストキス 1ST KISS』のあらすじはこちら。
結婚して十五年目、事故で夫が死んだ。夫とは長く倦怠期で、不仲なままだった。残された妻は第二の人生を歩もうとしていた矢先、タイムトラベルする術を手に入れる。戻った過去には、彼女と出会う直前の夫の姿があった。出会った頃の若き日の夫に再会した彼女は、もう一度彼と恋に落ち、ある決意をする。
まず、松村北斗に土下座をしたい。
私はこれまで彼が出ているドラマや映画を観たことがなくて、「なんでこの人こんな色々出てんのかな」と正直思ってました。
朝ドラ出て、映画の主演やって、ドラマの主演やって、おうおう次は塚原あゆ子監督映画の主演かよ、え、次は新海誠の『秒速5センチメートル』実写化の主役?日本アカデミー賞の助演男優賞と主演男優賞のダブル受賞ってマジかよ、事務所のゴリ押しか?
と思ってました。
……土下座ぁーーー!!!
ばかやろう、自分!
土下座だよ、土下座!!!
実力もなくてこんなに選ばれるわけないだろうが!朝ドラに呼ばれてる時点でわかれよ!塚原あゆ子に呼ばれてる時点でわかれよ!あゆ子は実力ある奴じゃないと納得しねーよ、『海に眠るダイヤモンド』とか『ラストマイル』に松村北斗の事務所のやつ出てねぇんだよ、実力主義だよ!
みんな松村北斗に惚れて、松村北斗に演じてほしくてキャスティングしてるし、観た人が心を打つ演技をしてるから日本アカデミー賞をダブル受賞してんだよ!!!
そう、松村北斗くん、めちゃくちゃ素敵でした。
※この先は物語の結末にも触れますので、ご覧になっていない方は是非見てから戻ってきてください!松村北斗のよさは作品を見ないとわかりません!!!
主演の松たか子が口は悪いけど明るくて憎めなくてチャーミングで魅力的な「カンナ」を演じているのに対し、松村北斗が演じる「駈(かける)」は、なんというか、とても「普通な人」です。
その「普通な人」を普通に、けれどとても魅力的に松村北斗は演じているのです。
恐竜が好きで、大学の古生物学の研究員で落ち着いていて、お酒が苦手で、教授の娘の好意に気づくこともなく、自分が好きなものに対しては饒舌で、困っている人を放って置けない駈。
映画ではカンナが何度も15年前の同じ日時にタイムスリップして同じ時間を繰り返すので、カンナと駈は何度も出会い、何度もかき氷屋に並び、何度も同じような話をします。
その短い時間でカンナが何度も若き日の夫に恋をするように、私たちも駈の魅力にどっぷりハマってしまうのです。
もちろん、駈という役がいいのもありました。
まず、29歳の駈が45歳の松たか子に恋をしているところがいい!!!「女の人は若ければ若いほどいいよね〜」という私の夫(最低)のような男性は結構いると思いますが、20代の男性が45歳の女性を魅力的に感じるって、どんだけ人を外見で見てないんだよ!っていう。いや、もちろんそこは松たか子が規格外にかわいいってところはあると思うんですけど、それにしたって素晴らしい!と、アラフォーの私はそれだけでスタンディングオベーションもんでした。
しかも、絶妙な塩梅でロマンチスト。それ以上だとちょっと嫌かも、という手前の、ギリギリのライン。
年上の松たか子に惹かれている様子も可愛かったですが、松たか子がこれから出会う奥さんの未来の姿と知ってからは、もう駈の魅力が大放出。
45歳の松たか子とまた会いたいから29歳の松たか子と会うって、「離婚したくないよ」って、アラフォーを尊死させる気かと思いました。
いや、自分が死ぬとわかってて、それでも松たか子と結婚したいってすごいよ。この世の最高峰の告白よ。
そんでもって15年後、44歳になった駈はちゃんとカンナと仲のいい夫婦でいました。
2人の違うところを、良いところ、好きなところとして過ごしてきたことがわかりました。
人は相手から冷たくされれば自分も相手に冷たくなるし、相手に優しくされれば自分も相手に優しくなる生き物だと思います。45歳の松たか子があんなにかわいい笑顔でいられるほど、駈がずっとカンナを大事にして愛してきたことが伝わりました。
だからこそ、駈の未来が変わらなかったことがわかった時は辛かった。
……あの!私ハッピーエンドでいいんですけど!
と泣きながら思いました。
タイムトラベルものは、過去を変えて現在幸せになると、ちょっとご都合主義みたいになっちゃうこともあるんですけど、今回はもうそれでよかったのに!
駈は赤ちゃんを助けて、それでも死なず、駈とカンナはこれからも幸せに暮らしていく、超スペシャル特大ハッピーでよかったのに!!!
それでも、この結末になったのは、人の幸せは「何歳まで生きたか」ではなくて、「どんなふうに生きたか」だからだろうと思います。
平均寿命まで生きられなかったからと言って不幸じゃない。好きな人と出会って、結婚して、15年一緒に生きたこと、それこそが彼にとって幸せだった。たとえば彼女と出会わなくても、他の誰かと出会って、結婚して、おじいちゃんになるまで仲良く一緒に過ごせたかもしれない。それはそれで幸せな人生だったかもしれないけれど、それでも駈はカンナと生きる人生を選んだ。
それが全てで、「駈かわいそう!」なんて外野が騒ぐ必要は、きっとない。
カンナに愛のこもった手紙を残してくれた駈。
あなたとの過去を知らないカンナの代わりに私がお礼を言いたい。
駈、ありがとう。
目の前のカンナをずっと愛してくれてありがとう。カンナの欠点すら愛おしく思ってくれてありがとう。
カンナと出会って、カンナと結婚する人生を選んで、カンナをこんなに幸せにしてくれてありがとう。
カンナは暫く泣くと思うけど、暫く遺影に口悪く文句も言うと思うけど、駈との思い出がたくさんあるからきっと大丈夫だよ。カンナのことをたくさん愛した上で、それでも他人を見捨てられない駈だったこと、カンナもちゃんとわかってくれる。きっと今度は餃子もきれいに焼けて、美味しく食べるよ。あなたとの思い出を大切にして、これから先も生きていくよ。

時間軸がミルフィーユみたいにとても複雑に絡み合ってるものなら、どこかの時間軸でまた2人で会えたらいいね。
そんなロマンチックなことも考えてしまった、切なくて悲しいけど、あたたかい気持ちも感じられるラストでした。
おしまい。
映画を見て、ロケ地に見覚えがありすぎて驚きました。
ここ知ってる!ここ座った!これ乗ったー!!!
とテンション上がりまくり。
知らない間にロケ地巡り済んでました。
