【つながる旅行記#365】初めての島根県で雨の松江を歩く
前回は境港駅で谷口ジロー作品の再現ドールハウスに感銘を受け、自分の人生に思いを馳せた。

そしてこちらは唐突な出雲そばである。
自分は境港駅から島根県の松江市に移動したのだが、到着したら無性に蕎麦が食べたくなったのだ。(謎)
なお日本には地域ごとに多種多様な蕎麦があるが、これは割子そばというものらしい。
なにやら丸くて小さい容器に入ったそばが独特な雰囲気だが、その由来はというと……?
江戸時代、松江の城下町では、野外でそばを食べるために弁当のような四角い重箱にそばを入れて持ち運んでいました。
この地方では当時重箱のことを割子と呼んでおり、それが割子そばの始まりと言われます。
しかし四角形だと隅が洗いにくく、不衛生との理由から、今のような円形の漆器に変わっていきました。
つゆは土瓶のような容器に入れ、食べる前に器の中のそばに直接かけて食していました。
その当時のスタイルが、今に引き継がれているのです。
なるほど……松江の人は行動力があるようだ。
「四角い容器の隅って洗いにくいよな…」というのは自分も常々思っていたことではあるが、だからといって容器を丸く改良しようなんて思わなかったのだから。

しかし飲食店の人は「ああもう…!隅っこが洗いにくい!!」という感情が一日に何十、何百回と押し寄せるのだからそりゃあ大問題である。
不便を感じたら発明のチャンスだとはよく聞く言葉だが、それを実際の行動に移せるかというとなかなか難しい。
しかし松江ではその洗い物の苦痛を、丸い容器にすることでしっかり改善し、独自の文化にもしたというわけだ……!
やるねぇ!!!
(まあ今は業務用の食器洗浄機に入れて自動化してそうな気もするけど)

そんなわけで、松江駅です。
中海を挟んでお隣の境港からは、近かったり遠かったりする駅が松江駅だ。
どういうことかと言うと、バスを使うと近いのだが、JRを使うとめちゃくちゃ遠回りになるのである。
(時間差は30〜40分くらい?)


もちろん今回自分はバスを使ったので、良い感じに時間短縮ができた。
なのでこうして蕎麦を食べる余裕もあるというわけだ。
……だが、ここで悲しいお知らせがある。
実は島を渡って松江へ行くというこのバス路線、今はもうないのだ。
この旅行記は2017年のものなので、この数年後には観光に大打撃を与えるあの出来事が待っている。
その影響、お察しいただきたい……。

そして駅前にてなんだか見たことあるキャラクターのブロンズ像を発見。
境港には妖怪のブロンズ像が大量にあったが、まさか松江にもブロンズ像文化が広まっていたのか……!?

なるほど、どうやらこれは漫画家の園山俊二が松江出身ということで作られたものらしい。
自分もなにかしらの作品をアニメで見た記憶はあるが、たしか巨大な石のお金を運んでいるシーンを見たような……?
なお、今だとYoutubeでいつでも見れてしまうのだから良い時代である。
しかし今こうしてアニメを見てみると、キャラクターや動物のデフォルメの仕方が凄まじいな。
子供の頃は見ていて別に何も考えなかったが、『体のバランスや人体の構造なんてどうでもいい』と割り切ったような溢れ出る個性と自由さに今更驚かされてしまった。
そりゃあブロンズ像にもなるわけである。

さてそんな松江だが、今日はあいにくの雨。
うーむ……今から行く松江城は駅からそこそこ距離があるし、雨はちょっと厄介だ。

観光地なので松江城へ行くバスくらいありそうだが、できれば歩いて街を味わいたいのが自分である。
知らない街を歩くのは楽しいのだ。
……まあ折りたたみ傘も持ってきたことだし、今回は歩こうか。





なかなかに川幅が広い川まで来たが、これは大橋川。
この川はしじみで有名な宍道湖(しんじこ)とつながっている。

……いやしかし島根県か。
正直なところ、自分の人生で島根県に足を踏み入れることは想像していなかった。
社会の資料集か何かで見た出雲大社には行ってみたいなと思っていた気がするが、東日本の人間にとって山陰地方はあまりにも縁遠いのだ。
そういう意味では、日本中を移動するこの仕事の強制力には感謝したい。
おかげで島根に来るきっかけを貰えたのだから。





……さてさて、工事現場の向こう側にお城っぽい風景が見えてきた。
現代の町並みから大昔の建物が突然顔を出すこの感じが、なんとも日本の城だよなと思う。(なお他国の城を知っているわけではない)




雨の中長々と歩いてきたが、やっと建物の中に入れそうで嬉しい。
さっそく松江城に突入するとしよう。
(この雨で観光客も少ないだろうし、ある意味良かったのかも…?)
そんな感じで、次回へ続く……!!
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