離島の暮らし【子供会の魚釣り】2
また夏休みが来た
今年も子供会の魚釣りを行う(いおつりと発音)
いつもと違うところは
私達が学年の最上級生、中3になったという事
中3になるとその日が来るのを待っていれば良いと言う訳にはいかない
まず、父兄も交えて子供会の行事で何をするか
それをする日取りや係をきめる会合がある
西地区の公民館で行った
まず、実施する行事を決める
魚釣り、心太作り、キャンプ
レクレーションと呼ばれる交流会
真砂の浜の松の木の下で例年行われている
「キャンプをやりたい人?」司会が多数決を取る
私としては待ちに待った事なので是非やりたい
賛成多数
「じゃあ後で日取りを決めましょう」
司会が言った時に婦人会の
2人から物いいが付く
手を上げて発言を許される
言いにくそうにゴニョゴニョ話し始めた…
私達が「え?なんて?」聞くと
おばさん2人が顔を見合わせて
「ねぇ!?」「う〜ん」
司会が「どう言う事ですか?」と聞いた
ためらっていたボスおばさんが
言いにくそうではあるが
譲らないと言わんばかりの気迫で
「あーあの」
「キャンプって毎年泊まりで行きますよね」
… …「その、男の子と女の子がその…
一緒のところで一晩いるってことは」
「あの…間違いがあってはと思いまして」
「私達は反対です!」段々語気が強くなっている
はあ?みんな唖然…
いやいやおばさん方
子供の前でしかも最上級生は中3ですよ?
なんちゅう発言をとの思いが最初は強かった
ボスおばさんの娘は私達の2つ下
もう1人のおばさんには私達の4つ下の
男の子しかいない
誰の心配?自分の娘?他のお母さんの娘?
もう意味がわからないやら
訳わからない理由で毎年行って来た
キャンプを中止させようとする事に
腹が立つやらで
私は相当暴言を吐いていたと思う
何を言ったか覚えていないが
唯一覚えている事も
内容が今の時代にそぐわないので
書くのは控えたい
もう泣かんばかりに中止を中止しろと
喚いていたと思う
抵抗虚しくキャンプは取りやめ
もう後の事はどうでもいいや
これ以上会合にいたくない気持ちだった
たぶん会合の前に談合があったんやろな
誰も保護者もオフクロも
中止に反対しなかったところをみると
もう憤慨して収まらなかった
司会が次はレクレーションですが
と言ったとたんに
「やらん!」と私が言う
会場はシーン
「俺たちの楽しみを奪っておいて
自分達がやりたい事だけやろうなんて
そんな事通るか!やらん!」また私が言う
誰も何も言わない
… … …
しばらくして私の同級生の普段はおとなしい男が
「キャンプが無くなったのは残念な事だけど
地区全体の保護者を交えてやるのだから
楽しみにしている人もいる」
「やった方がいいと思います」と
今にも涙が落ちそうな表情で言った
たぶんお母さんが楽しみにしているんだろう
母子家庭なのだ
私はその表情を見て悪いなと思った
その意見に賛成したかった
「ごめん、〇〇気持ちはわかる、でも引けない」
そう思った
おばさん達がそのやり取りを見て
「じゃあ両方ともやりましょう」と
言ってくれるのを期待してもいた
結局両方無しになった
前代未聞の会合だったんだろうな
週刊誌かテレビかわからないが
何に感化されたかわからないが
「あんた達のその発想こそが1番不純だわ」
しばらく中学生の間で話題になっていた
社会人になって後輩も交えて集まって
昔話になると
しばらくこれが話題に上がっていたな
「あの発言が1番不純だわ」と
この一件以来子供会のキャンプは
永久に無くなった
会合に話は戻る
ゴチャゴチャになる中
次は魚釣りの議題に移る
これは収入源なので
魚釣りと心太作りは実施する
あとは日取り
この島は
特に夏は地区や島全体の行事がたくさんあって
日にちを決めるのも苦労する
いろいろ擦り合わせて日取りが決まった
「じゃあ集合は漁協、何時にしますか?」
私は早く行きたいので
「2時!」と言ったら
また例のおばさんが早すぎる
いくらなんでも起きれないやろと
いちいちイライラするわ
と思っていたらオフクロが
「私は売る魚を預ける時間だから起きれるよ」
と反論してくれた
「自分の子供に甘いんだから」
と言いたげにボスおばさんがニヤニヤしてる
「ごめん、気を使ってくれてありがとう」
と心の中で言ったが
さすがに勇足的な提案だと自覚したので
何も言わなかった
結局3時集合になった
日取りが決まったら
次の日から伝馬船の手配が待っている
伝馬船を持っているじぃさん達の家を
一軒一軒まわり
「〇月〇日に子供会の魚釣りがあるので
伝馬船を貸していただけないでしょうか」
と丁寧にお願いする
じぃさんが渋い顔すると
「大切に使います
使った後は綺麗にして返しますから」
と食い下がる
「負けたわ」みたいな表情で
貸してくれるじぃさんもいれば
頑として貸してくれないじぃさんもいる
何としても5隻は集めたい
よそを回っていた親友や同級生と
成果を報告し合う
みんなで頑張った
何とか揃った
あとはその日が来るのを待つだけだ
楽しみだ。
後半へ続く(キートン山田風)
長い文章にお付き合いいただき
ありがとうございました。
ねこターボ🐈
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