我が家にご滞在の猫たち ワガママボディの宗次郎
茶ぶどう家に滞在してきた5匹のにゃんずをご紹介するシリーズ。
みまかられた子たちの話が続くのでは悲しいので、
今回は「現役」の話。
今のところ、我が家でただ一匹の男の子。
その名も、宗次郎。

子猫2匹を迎える
2012年、ミーヤが亡くなり、我が家にはみるきぃ(14歳)が一匹残された。
「みるきぃ さびしそうだね」
もちろん、さびしいのは人間たちの方なのだった。
子猫を探そう。
里親探しサイトや譲渡会、みんなであれこれ探していたが、ある日。
勤務中の私のケータイに写真が届いた。
――子猫、しかも2匹!
祖母・父・母で動物愛護センターに行ってもらってきたのだ。

あーっ小さい 小さすぎる
生後せいぜい1か月、という、初めてふれるその小ささに私は恐怖すら感じた。
大丈夫なの? ちゃんと、育つの?
うっかり踏みつぶしてしまわないかしら。
オスが宗次郎、メスがもも という名前になった。
2匹はきょうだいでもなんでもなく、ただ同じような月齢・大きさというだけだった。
ももがケージをよじ登るなどアクティブな様子でおばあちゃんのハートを射止め、彼女と似たような大きさのオス猫がセットで選ばれた。
宗次郎がうちに来たのは、もものおかげなのである。
もも様のお話しはまた今度。

玉のような男の子
「宗次郎」はるろ剣の瀬田宗次郎からとっている。
私に息子が生まれれば「宗次郎」と名づけるつもりだったが、
まあその名づけはたぶん不発に終わるな、と悟り始めていたころだった。
瀬田宗次郎のようなほっそりして俊敏な男の子になってほしい、
との思いをこめたわけでもなかったが、
現在の宗次郎はこんなんである。

ちょっとデb……いや、愛され体型と言おうか。
450gだった体重は6kgをゆうに超えた。
ミーヤは最高でも3kgだったのに。
去年だか、動物病院での診断結果は、「肥満度9段階中8」。
「ギリギリ大丈夫ね」と母。
ギリギリアウトだろ。9段階の8は。
頭も手足も、大きい。全体に、大きいのだ。
オス猫だからだろうか。
でも地域猫であんな大きいのは近くにいない。
もしかして、色々の心配がないぶん安心して大きく育ってくれたんだろうか。
だとしたら、うれしい。
母は、大きな猫がほしかったようだ。望みはかなった。
母の腕に満足げに抱かれている宗ちゃんを見ると、
「玉のような男の子」というフレーズが自然に浮かぶのである。
(しかし女の子には「玉のような」と言わないのはなぜなのか)

宗次郎くんの悪癖
この王子様、いくつか悪癖をお持ちである。
まず、おしっこを、洗面所のシンクでしてしまうことがある。
シンクに黄色い液体と、猫の足跡を発見したときは驚いた。
母は宗次郎が実際にそこで座って「行う」のを目撃したこともある。
猫2匹にトイレ2つ、ちゃんとあるのだが……
さらに、お風呂場でもおしっこをする。
なので我が家のお風呂場には、猫用簡易トイレが置いてある。
人間サマが使用するときだけ、どかす。
……すぐに水で洗い流せるところでしているだけ、ありがたいと思わねばならないのかもしれない。
そして、これは私たちのしつけが失敗しているのだが、
テーブルに乗ってしまう。
(我が家では猫はテーブルに乗ってはダメなことになっている)
乗ったら怒られるとはわかっているのだが、
にゃあにゃあ言い訳をしながらなかなか下りない。
かわいければ許されると思っているな!?
……そうだよ!!

太平楽のプリンス
ももと宗次郎に共通しているのは、「警戒心」のなさ。
赤ちゃんのときから愛護センターで守られ、ひどい目にあわされたことも飢えたこともないのだ。
なんらかの形でノラ生活を経験していたミーヤ、みるきぃ、すずの3匹には、どこかワイルドというか、「警戒心」(いたって健全な)があった。
宗次郎とももには、それがない。
特に宗次郎には、家を出たら3日と生きられないのでは、と思わせるおぼっちゃま感が漂っている。
うちで一生甘やかされて幸せに暮らすがよい。
この世に下り立ってからこの方、人の世話を受け続けてきた宗次郎は、人間にかまってもらえるのが当然だと思っているようだ。
とてもよく鳴く。鳴いて、意思を示す。
「かまえー、オレの相手をしろー」
「オレを抱けー」



我が家にいらしてから10年以上がたち。
王子様はおじさんになった。
やがておじいさんになるだろうが、
できるだけ、ゆっくり、年をとってほしい。
それだけが、私たち一家の願いである。

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