ギラン・バレー症候群 闘病記⑩ 〜2026年:数値と向き合い「意識的な休養」
2025年という一年は、私にとって単なる「回復期」ではなく、「自分にとっての回復って何だろう?」と改めて考え直すような時間でした。
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2023年7月の発症から2年半。2026年という節目を迎え、最新の精密検査とリハビリ計画書から見える「今の自分の状態」を整理しておきたいと思います。
大幅に改善した数値という希望と、画像で突きつけられた横隔神経麻痺という現実。
この記事は、単なる経過報告ではありません。ままならない身体を一つひとつ受け入れ、社会復帰という毎日の中で格闘し続けてきた、今の私の記録です。
2025年12月:精密検査の結果(肝機能・胸部)
2025年10月の健康診断で「要精密検査(G2)」の判定が出ていたため、12月に精密検査を実施しました。
肝機能の数値について
12月6日付の報告では、一部の数値に上昇が見られました。
AST(GOT):39
ALT(GPT):57
LD(IFCC):315
ALP(IFCC):67
心・筋 CK(CPK):1148
肝機能の数値については、体質的な要因と脂肪肝が重なっているようですが、医師からは「さほど心配する数値ではない」との言葉をいただき、まずはホッとしています。
特にCK値が1148と高いのが気になりましたが、腎機能を示す eGFRが91.2 と良好でもあり、一時的な上昇である可能性が高く、大きな問題はないとのことでした。ただし、次回CK値を測定する際には、より正確な状態を知るために「2〜3日前からリハビリをセーブするように」とのアドバイスを受けています。
胸部の結果について
12月27日付の報告書では、レントゲンで見つかった異常の正体が判明しました。
診断は「右横隔膜の弛緩症」です。総合的に判断すると、ギラン・バレー症候群に伴う「横隔神経麻痺」が要因であろうとのことでした。
幸い、肺腫瘍などの怖い所見はなくて、まずは一安心、といったところです。
自覚的な息苦しさはそれほど強くありませんが、画像には、はっきりと「麻痺している自分の体の状態」が映し出されていました。
腹部については、エコーで見ると一部まだらな脂肪肝が認められるため、今後も継続的な評価が必要そうです。
2026年1月:現在の身体機能と業務への影響
2026年1月17日付のリハビリテーション実施計画書に基づき、現在のテレワーク業務に関連する身体の実態を整理しました。
手指の機能とPC操作
医学的には、現在も以下の症状が認められています。
運動機能障害(麻痺)
手指の拘縮・変形
四肢・体幹の筋力低下
特に仕事に直結する握力は、1月10日の測定で 右8.8kg/左7.5kg という数値です。手内在筋の筋萎縮により、指先の細かな操作(巧緻性)が難しく、タイピング速度やマウスの精密操作には、健常時よりも時間を要します。手指の疲労も感じやすいため、PCなどの持ち運びが発生しないフルリモートという環境には、物理的な負担はもちろんですが、気持ちの面でも本当に助かっています。
このように、医学的な数値や診断名だけを見れば、やっぱりまだ、厳しい現実があるなと感じます。しかし、その一方で、私の日常には確かな手応えも感じ始めています。
日常生活動作(FIM評価)の改善
リハビリの成果を最も実感できた、希望の光とも言える変化が、FIMスコアの向上です。
前年:110点 → 現在:121点(126点満点)
補助具や環境設定を工夫することで、在宅業務に支障のないレベルまで回復しています。実際の生活は、こんな感じです。
食事(6点・修正自立):箸が使えないため、市販のフォークで代用。通常食を摂取しています。
更衣(6点・修正自立):ボタンの着脱などに、普通の3倍くらい時間はかかってしまいますが、なんとか自分でできています。
トイレ(6点・修正自立):ウォシュレットがない環境では時間がかかりますが、今の環境に助けられています。
階段(6点・修正自立):上りは自立していますが、下りは手すりを使用し通常以上の時間を要するため、エレベーターを併用しています。杖は使用していません。
産業医への相談と、これからのリハビリ
現在の私の状況について、産業医の先生には以下のように整理して相談したいと思います。
在宅ワークによるバリアフリーの恩恵:階段や和式トイレの利用には制限がありますが、在宅(洋式・バリアフリー環境)では移動負荷が最小限に抑えられており、安全かつ安定して業務を継続できています。
回復の継続:この1年でFIMスコアが11点改善するなど、着実に回復しています。この手応えを糧に、引き続き土曜日の通院と自主訓練を並行し、さらなる機能向上を目指していきます。
リハビリ(脳神経内科クリニック)での今後の方針としては、右下肢の安定性や立位バランスの向上に加え、依然として残る手指の拘縮や巧緻性の改善に注力していきます。
足部のアライメント修正や、ストレッチを含む自主訓練をしっかり行うことが、今の私にとっての「仕事」の一部でもあります。
実は最近、運動した翌日に強い筋肉痛や、身体の芯からくるような疲労感が残ることがあり、自分でも負荷の強さが気になっていました。1148という高いCK値は、私の筋肉が今のトレーニングに対して発していた「ちょっと頑張りすぎだよ」というサインだったのかもしれません。
これからは、がむしゃらに「鍛える」ことと同じ熱量で、「回復を守るための休養」もリハビリの重要な項目として大切にしていこうと考えています。今の私にとって、意識して休むことは決して後退ではなく、次の一歩のための大切な選択なんだと、今はそう思っています。
「焦らず、腐らず、着実に」。2026年も、自分の身体の声を聴きながら、一歩ずつ進んでいこうと思います。


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