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無痛分娩にできず嘆いているあなたへ。陣痛は休息時間のほうが長いという事実

「無痛分娩、最高だった」「産後の回復が全然違う」

最近、SNSなどでこうした「無痛分娩賛歌」を目にします。
東京都で費用の助成が始まるなど、無痛分娩が広がりつつあります。

そんな情報を見るたび、医療的な事情や費用の問題、近くの病院が対応していないなどの理由で「自然分娩(経腟分娩)」となる妊婦さんが、陣痛への不安に加えて敗北感を抱いていないか、少し心配になります。

私自身は、家から一番近い産院がたまたま「ソフロロジー式分娩」でした。

結果として、「ソフロロジー式分娩」は自分に合っていて、泣き叫ぶようなお産ではなく、痛みよりも「もう少しで会える!」という嬉しさが勝るよいお産になったなと感じています。

助産師さんと冷静に言葉を交わす余裕もあり、比較的短い時間で可愛い我が子に会うことができました。

無痛が選べなかったとしても、それは決して「劣」のお産ではありません。

自然なお産には、母と子が本能的に持つ、驚くほど素晴らしい力が満ち溢れています。

見えない恐怖に怯える前に、少しだけ「無痛分娩のリアル」と「お産の神秘的なメカニズム」を覗いてみませんか?


無痛分娩のリアル。デメリットもある「計画分娩」


無痛分娩には大きくわけて、陣痛が自然に始まってから麻酔をする方法(オンデマンド無痛)と、あらかじめ出産日を決めて人工的に陣痛を誘発し麻酔をする方法(計画無痛分娩)があります。

実は、**日本の無痛分娩の約3分の2は、この「計画無痛分娩」**で行われています。

「痛みが和らぐ」といった大きなメリットがある一方で、医療的な介入に伴うリスクも存在します。

自然な陣痛を待たずに「陣痛促進剤(誘発剤)」を使用することや、麻酔でいきむ力が弱まりやすいため、赤ちゃんを引っ張り出す「吸引分娩」になる確率が自然分娩に比べて高くなるそうです。

吸引分娩に伴い、母体の会陰が大きく裂けやすくなったり、赤ちゃんの頭に血腫ができやすくなったりするリスクも生じます。

さらに、赤ちゃんのタイミングを待たずに人工的に誘発することで、赤ちゃんが骨盤に入る準備が十分に整っておらず、産道をうまく回れない「回旋異常」などのトラブルが起こりやすくなる側面もあるようです。

無痛分娩は決して「完全無欠の魔法」ではなく、メリットと医療介入のリスクを天秤にかけた一つの選択肢なのです。


陣痛は「会える喜び」。母と子の二人三脚


一方、自然なお産では、母と子の力強い二人三脚が見られます。

「陣痛」と聞くと恐怖の対象ですが、そのメカニズムはとても神秘的です。

お産の準備が整うと、なんと赤ちゃん自身の意志で、母体に「外に出たい!」というホルモン(オキシトシン)を出すと言われています。

陣痛の始まりは、いわば、赤ちゃんからの「会いにいくよ!」という合図。

それに応えて母体も、痛みを和らげ多幸感をもたらす脳内麻薬のようなホルモン(エンドルフィン)を分泌します。

そして、赤ちゃんは陣痛前から顎を引いて骨盤に入る準備(回旋)を始めます。陣痛が始まると、狭い産道を巧みに回旋しながら下降してきます。

母と子が一丸となって、この試練を乗り越えようとしているのです。

恐怖から喜びへの転換。この「赤ちゃんとママ二人三脚でのお産」という考え方を知るだけでも、見えない恐怖は少し和らぐのではないでしょうか。


実は「休息時間」のほうが長いという事実


陣痛の痛みにばかり目が向きがちですが、陣痛には必ず「休息時間(陣痛間欠)」があります。

お産が近づき、陣痛間隔が2分、3分と短くなっても、痛みのピークはほんのわずか。

実は**「痛い時間よりも、休息時間のほうが長い」**のです。

実際にお産に臨んだ私にとって、この事実は何よりの救いでした。

深くリラックスできた妊婦さんが、陣痛の合間の休息時間にうとうとと眠ってしまうケースは珍しくないそうです。
助産師さんも「合間に休んで」と指導してくれます。

痛みに怯えるのではなく、「赤ちゃんに酸素を送ろう」と深く呼吸し、長い休息時間には愛おしい赤ちゃんに酸素を届けるイメージで全身の力を抜く。

これだけで、お産の見え方はガラリと変わります。
オキシトシンやエンドルフィンもさらに味方してくれます。


どんなお産であれ、それは唯一無二の奇跡


自然なお産(生理的なお産)は、母体と赤ちゃんのリズムに合わせて進みます。

適切にリラックスできれば、会陰が伸びやすくなり、会陰切開も必要なく、出血も少量ですむ可能性もあります。

母と子が持つ、本来の「産む力・生まれる力」は、私たちが想像しているよりもずっと大きいのです。

無痛分娩という選択ができた人も、できなかった人も。

どんなお産であれ、十月十日を共にした赤ちゃんと、命がけで出会うその瞬間は、唯一無二の奇跡であり、素晴らしい経験です。

だから、嘆かないでください。 母と子が持つ、本来の力を信じてください。その先に待っているのは、かけがえのない出会いです。


さいごに
妊婦さんと赤ちゃんのための姿勢、体づくり、出産の呼吸法やソフロロジー式分娩などについて、たくさんの動画や本が出ています。

主治医の先生や助産師さんとも相談しながら、無理なく、ご自身にあったものを少しだけ取り入れてみるのもよいかもしれませんね。


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