【愛知】 胎内めぐりもできますよ | 刈宿大仏(常福寺) | 愛知県西尾市 | 2010年
胎内巡りもできる大仏
寺の公式ホームページもなければ、西尾市の寺社紹介サイトやウィキペディアにも登場しない、きわめて地味な寺。ただ、現在では数少ない「胎内めぐり」ができる大仏としてはそこそこ知られており、いわゆる珍スポット系のサイトではたびたび紹介されている。
大仏はコンクリート製で、同じくコンクリート製の聚楽園大仏(東海市)の翌年に建立されている。
胎内めぐり自体は、正直なところ何か特別な見どころがあるわけではないが、薄暗い胎内、無造作に置かれた仏像、意味不明の穴など、B級スポット好きの心を掴む雰囲気は持っている。
一方で、B級スポットに関心がなければ、「三河海岸弘法八十八」の一つとして、あるいは地元で親しまれている「刈宿の大仏さん」として訪れるくらいか。
なかなか来られなかった常福寺の刈宿大仏、ついにやって来た。 聚楽園と同じく「コンクリート造り+胎内めぐりができる(聚楽園は現在閉鎖)」ということで、同じような大きさをイメージしていたが、実際見てみると想像以上に小さかった。 色はご覧の通り、銅というよりベンガラっぽい赤色。


そして信号待ちとかで隣のドライバーと目が合うと気まずい行為
金属製説明板が持つ、「高級感あふれる、しかし読めない」という属性を大いに発揮。

大仏の背後にまわると胎内めぐりの入口が見える。
勝手に入っていいのかどうか分からず、大仏背後をウロウロする。

建立当時は前面から背後まで貫通していたのではないかとのこと。
さすが大手の管理人は目のつけどころが違うものだとひたすら感心。
20分くらいウロウロした後、意を決して寺の呼び鈴を鳴らすも誰も出てこない。ホッとしたような肩透かしをくらったような複雑な気分ではあるが、これで正々堂々こっそり入ることができる。

さっそく胎内めぐりへ
引き戸を引いて、台座の中に入る。
天井の低い、奥長の部屋となっており、正面には何か仏像のようなものが安置されてあり、入ってすぐの両側には胎内めぐりの階段へ続く、くぐり戸が口を開いている。
部屋全体は上部が漆喰っぽい感じの白、下部が真っ黒。
古墳の石室っぽくもあり、城の下見板張っぽくもある。

「日本すきま漫遊記」さんの「建立当時は前面から背後まで貫通していたのではないか」という説に対し、正面の壁は行き止まりになっているが、造りは確かに少々不自然。貫通していたものを塞いだ感はある。

両脇にある入口は胎内めぐりの階段。
実は意識して胎内めぐりするのはこれが初めて。

写真はフラッシュを焚いたが、実際は足元が見えないほど暗い。
B級スポットとしては結構有名なのだが、そこはやっぱりあれで、頻繁に人が入る場所ではないらしく、中は埃っぽくて湿った臭いがした。

階段を上がった所の壁に開く謎の穴。
どうでもいいが、凹んでるようにも見えるし、凸ってるようにも見える。

穴の中は真っ暗で、肉眼では何も見えない。
とりあえず、穴の中にカメラを突っ込んで写真を撮ってみる。
撮った写真を見るとゴミだらけ。このゴミが大仏の外に出ることはほぼないだろう。

よくいえば仏像群
階段を登りきると、狭い部屋に出た。
天井の高さはせいぜい二メートルほど、広さは三畳程度か。
正面には祭壇のような台が据えられ、その上には埃をかぶった小さな祠が祀られている。左右の壁面には仏画がびっしりと描かれており、薄暗い空間の中でぼんやり浮かび上がって見えた。足元には仏壇を思わせる箱が置かれ、中には古い仏像が納められていた。

せっかくなので、色々置かれてあるものをチェック。
まずは、かつてCA系ドラマに出演していたときの片平なぎさチックなポーズの仏像が祀られていた。おそらくこの大仏を模したものだろう。
その左側には傾いて置かれた仏像。扱いがぞんざいなのは仏像の容貌がコンクリート大仏として先行して建立された、聚楽園の大仏に似ているからに違いない。

壇の下には、先程の仏像より造りが丁寧であるにも関わらず、さらにぞんざいな扱いの像が多数置かれてあった。
どうもここに置かれている像群の立ち位置が分からない。
立ち位置とっても、そもそも坐像ではあるが。

壁に描かれた来迎図。
なぜか頭の蒼い部分がブラックライトのように光って見える。
写真はかなり明るく加工してあるので頭だと分かるが、薄暗い部屋では蒼い火の玉が多数浮遊してるかと思ってあせった。

湿気のせいか、壁に塗られた漆喰が一部浮いて破れてしまい、破れ目からはコンクリートが見える。

心霊サイトとかなら、壁に顔が浮かんでいたとか書けそうだ。
湿気を逃がすために設けられたと思われる開口部。
吹き抜け部分もコンクリートむき出しではなく、漆喰が塗られていた。

開口部から上半身方面を撮影。階段・廊下と壁の窓みたい。

部屋の奥には階段。
台座のある部屋に入ってすぐの場所では、左右それぞれに階段へと続く通路が見えていたので、この部屋を挟んで両側に階段が配置されているのだろう。
登ってきた階段とは反対側の階段を使って降りる。

先程も書いたが、降りる時は注意しよう
胎内めぐりを終え、境内をぶらぶら。
大仏の背中側にある本堂は、地味な感じだった。
しかしながら、高級車に乗る住職も珍しくない昨今、境内に停められた車まで地味なのは、なんとなく好感が持てる。

まとめ
まぁ、なんというのか。人生最後の走馬灯を視聴している最中に、「あ、俺、仏像の中の胎内めぐりするの忘れたわ」と後悔したくない人には、お勧めできるスポット。
その他、胎内の仏像ズの部屋については、さまざまな仏像が雑多に置かれているのだが、その造りに結構な差があるので、ひとつひとつをしっかり見て、そのあたりの違いを見定めるのも楽しいかもしれない。
まぁ、ここだけのために遠方から時間を割いて…というのはどうかなという感じ。
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