見出し画像

【SB:第2部】ワイルド・ブラッド:インタールード<トワイライト・ディソナンス>① 喜美枝の乙女ダイアリー


▼第1部エピローグ▼


▼第1章   第1章 0▼

https://note.com/usagisantoka/n/nfeebb25e7cec


【第1部:あらすじ】
吸血鬼の末裔であることを隠して生きる「貧血少年」赤羽牙。
ある夜、憧れの美少年・海山若木と星を眺めていた牙は、抑えきれない衝動で彼の首筋に牙を立てようとしてしまう。
しかし、そこで明かされたのは、若木の驚くべき秘密──。
彼は**「泣くと性別が入れ替わる」**特異体質の持ち主で、牙の憧れの美少女・双葉と同一人物だった!
牙は玉砕覚悟で告白するも、主性別が男性である若木に振られてしまう。
失恋を乗り越え、二人は唯一無二の友情を築き上げて第一章は幕を閉じた。
▼絆を深めた二人が歩む、新たな物語「第2部」がついに始動!


※こちらは、シークレット・ラビリンスと、ワイルド・ブラッドを繋ぐ、章間の物語です。


 ◯月◯日 曇り
今日も、牙くん学校に来なかった。
大丈夫かな? 具合悪いんだろうなぁ。
保健室登校でもいいから、来ないかな。
あ、でも、大丈夫! 授業のノートは、ちゃんと取ってあるから!

◯月×日 晴れ
双葉という子と、仲良くなった。
とても綺麗な子で、なんかクール。
でも、なんか憎めないかんじ。

◯月△日 晴れのち曇り
珍しく、早い時間に牙くんが登校してきたと思ったら、
双葉に猛アピール!
でも、双葉はまっったく相手にしなかった。
牙くんの何が気に入らないの?
……ムカツク。

◯月⬜︎日 雨
なんだか、ユウウツ

***

「坂井さん」
 牙くんの、かわいい声が降ってくる。
 やば。隠すように、ファンシーな日記帳を閉じる。
 み、見られてないよね⁈
「今日、ゴミ当番だよね!」
「う、うん」
「一緒に、ゴミ捨て行こうよ」
 牙くんの笑顔!
 かわゆすぎる〜。
「うん!」
 ミニスカートの裾に気をつけて、机のイスから立ち上がる。
 教室のゴミ箱に溜まったゴミ袋を持って、並んで歩く。
 廊下の窓から夕陽が差し込んで、あたしたちを、茜色に照らす。
 上履きの音が2人分響く。
「お、重い……」
「は、ははは」
 相変わらず、普段は男子としては頼りない。
 でも、高校生になって。
 牙くんは、少し背が伸びた?
 顔つきも、少し変わった?
 ちょっとだけ、たくましくなったみたい……
「牙くん」
 あたしは、思い切って訊いてみた。
「双葉のことが好きなんでしょ?」
「え?」
 牙くんが気まずげに目線を逸らす。
「双葉のどういうトコがいいの? ホレホレッ、言うてみ、言うてみ!」
「い、いや、僕はもう……」
 横向いて、頭掻く牙くんに、あたしは言った。
「大丈夫! あたしがついてる!
 応援するからねっ!」
 あたしは、ガッツポーズして、笑顔を作った。

 ━━そう。これで、いいんだ。

▼次回▼


📖目次に戻る
https://note.com/usagisantoka/n/n991833446e93

🎥紹介ショートムービーへ
https://youtu.be/X1PhPSi0EtY


▼マガジンへ (SBの小説やイラストなど、すべてのマガジン)▼

https://note.com/usagisantoka/m/me14c6ed44bfe


▼他の作品も観てみる▼

https://note.com/usagisantoka/n/nd6ed8b4f5deb

いいなと思ったら応援しよう!

うさぎさん⭐︎/usagisantoka 応援してくださると、次の物語を書く励みになります✨