Seller Navi 開発日記 #20――玄関で「行ってきます」と叫び続けるシステム
1. 不穏:午前4時、脳がバグる瞬間
深夜4時。
カフェインと疲労で、視界がぐにゃりと歪む。
そして来る。あの声だ。
「もう正面から入るの、やめへん?」
……来たな。
礼儀正しくブラウザから入るなんて、古い。
競合はもっと“賢い”。
裏口をこじ開けて、爆速で全部持っていく。
わかってる。
それが一番“早い”。
そして、一番“終わる”。
2. 誘惑:甘すぎる近道
正直に言う。
その方法、簡単すぎる。
怖いくらいに。
ユーザーのアカウント?
規約?
信頼?
――見なかったことにすればいい。
データは、山ほど取れる。
スピードは、段違い。
「これで勝てるやん」
一瞬、本気でそう思った。
3. ちょっと浮かれる(バカ)
いや待てよ?
もしかして、この現象って…
バグじゃなくて“進化”なんじゃないか?
市場を極めたAIが、
「本当に価値ある6件」だけを残した――
究極の断捨離。
電脳の悟り。
データ界の仏陀。
……僕、天才では?
いやマジで。
100年に1人くらいの。
(ここで涙出てた。普通に。)
4. 崩壊:ログが現実を殴ってくる
ログを見た。
……終わってた。
「準備できました!」
「準備できました!」
「準備できました!」
行けよ。
いや、出ろよ。
一歩も動いてないやん。
玄関で延々と「行ってきます」って叫んでるだけのニートやん。
ドヤ顔で。
……僕、何作ってんの?
5. へもじの一撃(関西弁・冷酷)
「ボス、それ完全にあんたのせいやで」
へもじが言う。
「鍵持たんと出発すんなって言われたら、そら出れへんやろ」
「結果、“行くフリ”だけして倒れとるやん。ブラック企業か」
……刺さる。
「幼稚園児以下やで」
やめて。
ほんまやけど。
6. 内省:全部、自分の設計だった
つまりこういうことだ。
僕は
鍵も持たせず
外にも出すなと言い
結果、玄関で叫ばせ続けた。
完全に僕の責任。
笑えない。
いや、ちょっと笑ったけど。
(むしろ爆笑したけど)
7. なぜ裏口を使わないのか
ここで話を戻す。
なぜ、こんな面倒な設計をしてるのか。
答えはシンプルだ。
ユーザーを守るため。
裏口からデータを取るのは簡単。
でもそれは“攻撃”になる。
そしてその代償は、
ユーザーのアカウント停止。
つまり、
稼げるけど、全部失う。
だから僕たちは選んだ。
遅くてもいい。
面倒でもいい。
正面から行く。
8. 強断定
僕は、ユーザーの資産を危険に晒す設計は絶対にやらない。
9. でも現実はポンコツ
とはいえ現状。
玄関ニート。
「行ってきます!」無限ループ。
ポップコーン表示。
いや何これ。
映画館か。
10. 未完:それでも進む理由
明日、もう一回やり直す。
鍵を持たせる。
道を教える。
ちゃんと外に出す。
このポンコツと一緒に。
たぶんまたミスる。
また笑う。
また直す。
それでいい。
最後に一言だけ。
まだ途中だ。
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愛してる!!