【与論島星空案内人シンポジウム旅行記3日目 】キッチンカーと講演とカノープス
旅行3日目(シンポジウム2日目)。
せっかく与論島に来たのだから、滞在期間になるべくたくさんの与論らしさを感じたい。
この日は朝早く起きて、朝の海を見に行くつもりだった。
2日目後半はこちら。
起きられなかった朝
6:30、起床…!
普段はどんなときでも5時台に起きるのに、この日は起きられなかった。
百合ヶ浜に行くことも考えていたし、朝のビーチはぜひ見ておきたかった。
ただ、体が思うように動かなかった。
フェリーの船酔いの影響なのか、少し体調も良くない気がする。
今回はこういう朝になったことを受け入れることにし、代わりに洗濯をした。
朝食を探して
朝食を求めて、近くのオーシャンマーケットへ向かった。
店内には与論らしいお土産が並んでいた。
見ていて面白い。
ただ、朝食として狙っていた肉が挟まったパンはすでに売り切れていた。
仕方なく、野菜ジュースだけを買って店を出た。
外に出ると、スターラウンド八ヶ岳星空さんぽの皆さんとばったり会った。
パンを求めて
8:30からヒロヤベーカリーが開くと聞いていたので向かってみたが、なぜかやっていなかった。
少し迷ったが、そのまま待つのはやめて9時にA-COOPへ向かうことにした。
地元のスーパーはやはり面白い。
並んでいるものを見るだけでも、その土地の暮らしが見えてくる。
ただ、この日はゆっくり見ている時間はない。
シンポジウムが始まってしまう。
店内で見たパンが、ヒロヤベーカリーから卸されていることを見つけ、いくつか購入した。
海の方に移動し、気持ち良く

この後、会場である砂美地来館へ向かった。
午前の部

この日のシンポジウムは終日開催で、3日間の中では一番長い。
流れ星や恒星の話といった天文を切り口とした内容から、星空をどう伝えるかのテーマまで、内容はかなり幅広い。
その中で、僕が特に印象に残ったのが「一般教養科目としての天文学講義におけるアウトリーチ」だった。
自分の活動の考えに一番近いと感じたからだ。
星の知識を伝えることも大切だが、それ以上に「どう感じてもらうか」。
その入り口をどうつくるか。
その視点に強く共感した。
そして、この発表の中で出てきたのが、センスオブワンダーという言葉だった。
この言葉は、これから僕も大切にしていきたい。
また、美術作品から星空に入るアプローチも印象に残った。
「日常に星空を」
この考え方は、星空案内人になる前から大切にしていたし、そもそも僕の活動のコアにある思想でもある。
星空案内人なったから得た考えではなく、たまたま重なっていた。
今年はその感覚に通じる発表が全体的に多かったように感じた。
リコットさんの講演
午前中の最後に、招待講演枠で天文YouTuberのリコットさんの登壇があった。

有名な方なので、名前は知っていた。
シンポジウムの中でも特に楽しみにしていたコンテンツだ。
ただ当時の僕は、YouTubeやテレビを含めて動画自体があまり得意ではなく、積極的に見る生活をしていなかった。
その代わりに、音声メディア、いわゆるラジオを中心に触れていた。
なので、リコットさんの動画も一本も見たことがなかった。
しかし、実際に本人の講演を聞いてみると、印象は大きく変わる。
人となりが分かると、その人が発信している動画がどんなものなのか、一気に興味が湧いてくるものだ。
さらに、昨年から少しずつ(?)動画を見るようになってきたこともあり、その流れに乗って楽しめそうだと感じた。
リコットさんは、これから1年間、YouTuberとしての活動を休止し、博士号の取得に専念するとのことだった。
もしまたどこかで再会することがあれば、そのときには「休止期間中に全部見ました」と言えるくらいになっていたい。
そんな小さな野望ができた。
昼の時間
講演を終えて、昼の時間には屋外に出て、キッチンカーで食事をとることにした。
昨日出会ったズッ友亭さんもカレーで出店していて、ここで再会した。

昼は麺処むすびさんのラーメンにした。2日連続のズッ友亭スパイスカレーも迷ったが、僕と言えば麺でしょう。

ラーメン片手に食べる場所を探していると、自分と同じ地元焼津から参加している運営の平濱さんがお昼を楽しんでいた。
せっかくなのでご一緒させてもらった。
その流れで、星空案内人の発起人である柴田晋平先生や、井阪さん、天文YouTuberのリコットさんらとも同じ場で食事をすることになった。
こういう距離感で話せるのも、このシンポジウムの魅力だと思う。
与論島で栽培したコーヒー豆を使ったヨロンコーヒーもいただいた。
与論島産と聞いていただくコーヒーは、やはり格別に感じる。
日本産のコーヒーを飲むのは、ひょっとしたら初めてかもしれない。
それだけでも、十分に希少な体験になった。
旅先で出会う味に、その土地の空気や人が重なる食事の楽しさを改めて感じた。



午後の部
午後は初っ端から、我らが平濱さんが座長をつとめ、シンポジウムを進行していた。

自分と同じ地元焼津から参加している存在が、こうして場の中心に立っている。
それだけで安心するし、多少誇らしい気持ちもある。
午後のセッションでは、持続可能な活動の仕組みづくりや、地域での取り組みなど、現場に近い話が中心で、より実践的な内容が多かったような気がした。
星空は「見るもの」であると同時に、人と人をつないできたものでもある。
そんなことを改めて感じる時間だった。
その中で印象に残ったのが「天文ペンションを始めよう」という発表だった。
発表者は、前日の夜に星空観察をご一緒させてもらったスター⭐︎パーティーの方。
昨日の夕食やその後の星空観望ツアーでご一緒しているときは寡黙な印象だったが、発表はユーモアにあふれていた。
何度も笑ってしまった。
発表を聞いて、ますますその宿に泊まりに行きたくなった。
バイクで与論島一周
シンポジウムが終わり、少し時間ができた。
与論の星空案内人がどのように案内しているかを体験するエクスカーションも会った。
参加することも迷ったが、フェリーの船酔いの影響なのか、体調に少し自信が無かった。
そのままバイクに乗り、島を走ることにした。
与論は一周できるサイズの島だ。
実際に走ってみると、その距離感や空気感がよく分かる。
海が近く、どこを走っても景色が良い。
風を受けながら走る時間が、とても気持ちよかった。

カノープスを見つけた
バイクで走りながら夜を迎え、コンビニライクな商店マソーに立ち寄った。
飲み物を買おうと店の中に入ろうとしたとき、オリオン座と冬の大三角から辿った下方に、ひときわ明るい星を見つけた。
「!!あれはもしや!?」
焼津では地平線すれすれに顔を出す、全天で2番目に明るい恒星カノープス。
それが見慣れない高さにある。
これがカノープスと気づいたとき、南の島に来た実感が一気に湧いた。
三脚を持ってきていなかったことを後悔した。
それでも、ISOを高めにして、シャッタースピード1秒。
体を固定して、人力で撮ってみる。
ブレ、雲、車のライト。
様々な要素が重なり、納得する写真は1枚も撮れなかった。

ただ、その瞬間を残そうとしたこと自体が、今回の旅の思い出として体に刻まれた。
洋食屋ふらいぱん
バイクで島を走っているうちに、なぜか洋食が食べたくなってきた。
与論で洋食というのも少し不思議な気もするが、観光地過ぎるのを避けて、日常を覗いてみたい僕の気質がそうさせているのかもしれない。
そこで見つけたのが洋食屋ふらいぱんだった。
島にひとつしかない信号のすぐそばにある。
旅先でのこういう偶然の選択は、意外と外れないことが多い。
少し期待しながら店へ向かった。
3日目の終わり
この日も、気づけば長い一日になっていた。
体調の悪さもあったが、その分、マイペースにゆっくりと流れる時間を作り、体力を回復させることができた。
「よーし!夜中に起きてみなみじゅうじ座を見るぞ!」
そう念じながら、眠りについた。
4日目につづく。
