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市民主体のチャレンジのまち・気仙沼市でチャレンジャーたちが挑戦を語る|気仙沼まち大学祭’26

市民を主体にしたチャレンジによって街づくりを進める宮城県気仙沼市。「気仙沼まち大学祭」は、そんな市民のチャレンジが集まり、学び・対話・協働・共創を体感できる楽しい時間である。昨年はまちづくり年表を公開し、その壮大さで市内外から訪れた人々を沸かせた。

今年は、気仙沼市が推進する「気仙沼まち大学構想」10年間の軌跡をまとめたブックレットを制作しており、また前半・後半の2日間構成で開催されている。今回のnoteでは、2月8日午前に行われた「チャレンジャーズピッチ Vol.17 &気仙沼まち大学運営協議会報告会」の様子を記録する。

なお、「気仙沼まち大学祭’26」は、2月23日に二日目が開催される。ブックレットに触れられるため、ぜひ参加して欲しい。

※筆者都合により、午後に行われた企画に関する記録はございません。片手落ち以下の内容になる点、大変申し訳ございません。


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ローカルベンチャーラボ卒業生が登壇!|「チャレンジャーズピッチ Vol.17 &気仙沼まち大学運営協議会報告会」in 気仙沼まち大学祭’26

「気仙沼まち大学祭’26」の一日目、2月8日の午前に行われた「チャレンジャーズピッチ Vol.17 &気仙沼まち大学運営協議会報告会」は、「ローカルベンチャーラボ(LVL)第9期」に参加した受講生の成果および気仙治まち大学運営協議会の25年度の活動報告をピッチ形式で伝える企画である。

気仙沼まち大学運営協議会から成宮崇史 氏、ゲストとして京屋染物店 代表取締役 蜂谷悠介 氏、「ローカルベンチャーラボ(LVL)第9期」卒業生である川嶋奎 氏(NPO法人 Cloud JAPAN)、政岡香凛 氏(一般社団法人日々/古民家宿ヒビノクラシ)、山中千怜 氏(任意団体otonari/おとなり食堂)、渡邊国権 氏(一棟貸しハウスKESENOMA)の計6名が登壇した。

気仙沼まち大学運営協議会 成宮崇史 氏

成宮 氏からは、気仙沼まち大学運営協議会の報告が行われた。気仙沼市のテーマとして存在する『地域の課題解決なくして真の復興なし』『人から始まる地方創生 市民が主役のまちづくり』の言葉について説明した上で、気仙沼まち大学構想による全取組の卒業生が685名に及ぶことが発表されている。その上で、2025年度に行われた活動として、以下の活動を紹介した。

  • スクエアシップ運営

    1. 交流の場づくり

    2. 学びの場づくり

    3. スクエアシップシネマ

    4. 自由閲覧できる掲示

  • ・市内ネットワークの裾野広げ

    • 社会福祉協議会や各地域の団体などとの協働

  • おらいの学び

  • 気仙沼まち大学祭

  • 創業支援セミナー

  • シャカケン

  • ローカルベンチャー協議会

その上で、『チャレンジできるまち、応援できるまち』を掲げ、常に新しいチャレンジが生まれるための生態系をどれだけ豊かにするか、お互いのチャレンジに寛容で信頼して協働ができるまちにしていくことの大切さが話されている。

京屋染物店 代表取締役 蜂谷悠介 氏

ゲストとして登壇した蜂谷 氏からは、「事業を続けてたら、結果的に地方創生になっていた話」と題して、京屋染物店のこれまでの取り組みについて講演があった。

京屋染物店の4代目である蜂谷 氏は、同社が倒産の危機にあった中で、東日本大震災後に宮城県・岩手県・福島県のお祭り関係団体に被災した半纏を復元し寄付したことを契機に、同社が再生の道を歩んだ話から講演を始めた。

同社の寄付によってお祭りの再生や被災に負けないという想いを得られた人々が、同社の店の前で演目を披露するとともに、『あなたの会社が潰れたら一生後悔する』と話しながら御礼金の入った茶封筒を渡したエピソードを踏まえ、地域のために行動する大切さを感じたとされる。

また、同社の経営課題として、岩手県近郊ではなぜか冬季に脱ぐ祭りが多い影響なのか他に理由があるのか、一年の中で繁閑差が多いために染物屋だけの製造販売事業だと売上が不安定であり、それを起因に社員の定着が思うようにいかない問題があったこと、また価格競争の激化に悩まされたことが語られた。

加えて、商売を成り立たせようと事業を頑張れば頑張るほどに地域活動への参加が難しくなり、会社と地域の間の分断が深まっていくのが悩みの種だったようだ。そうした中、地元企業への相談などを経て、「縁日」という自社製品を売る拠点を必要に迫れて始めたと言う。

縁日は、200年以上の歴史を持つ、農家・豪商の古民家をリノベーションして生み出されたセレクトショップで、飲食・物販のみならず、郷土芸能や猟師が狩猟してきた動物を解体、調理し、いただきますの挨拶を経て食べるイベント、野祭りの開催も行っている。また、アーティスト・イン・レジデンスも展開するなど、地域内外と繋がり、地域に支えられる拠点とされる。

また、直近農業を始めたことも語られた。一関市内の伝統野菜を調べたところ、室根地域にヤモシ株という野菜があると判明したそうだが、現在ヤモシ株を生産している農家は70代の方一人しかいなかったそうだ。

そこで話を訊きに行ったところ、その方がヤモシ株の歴史や作り方をまとめた冊子を用意してくれ、想いを汲んで生産を始めたとされる。今後、ヤモシ株生産の地域内での承継も視野に今は縁日敷地内で生産しているそうだ。

蜂谷 氏は最後に、これまで行ってきた取り組みを振り返りながら。『一人じゃ無理だった。地域の人に支えられながら今日がある』と地域の方々への感謝を述べ、講演を終えている。

川嶋奎 氏:NPO法人 Cloud JAPAN

川嶋 氏は、『三陸で「つなぎ屋」として未来をつくる』をテーマに登壇した。川嶋 氏は、学生時代のボランティア活動を経て、若いだけで様々な活動に混ぜてもらっているだけという感覚を持ち、『自分にできることはないかもしれない』というコンプレックスを抱え悩んだようだ。

そのコンプレックスを抱えながら迎えた大学卒業間近、ダイビングインストラクターになろうと一念発起し、2年間沖縄に修行へ行き、海への想いを強くし、昨年2月に気仙沼市に戻った後に海に関わる活動を開始するに至った。つまり、自分にできることを創るための道を歩んだ。

気仙沼市において活動する中で、川嶋 氏は漁業関係者以外で海に関われる仕事などが少ないことに気付き、人と海をつなぐ道を探すようになった。また、自身の過去を振り返り、これまで様々なものをつなぐ役割を自身が担っており、また楽しいから続けてきて、それが価値を生んでいたことに気付いたとされる。

現在、海に関わる中で、山や森、農業への関心も高まってきており、今後はダイビングショップのオープンに加えて、狩猟免許を取得し、山や森、農業などへの関わりも増やしていきたいと語った。そうした活動においては、まず顔の浮かぶ友人やお世話になった方々を中心に、その輪を広げていきたいと話す。

政岡香凛 氏:一般社団法人日々/古民家宿ヒビノクラシ

政岡 氏は、『幼少期どんな環境で、どんな人に囲まれて、どんな言葉を向けられて過ごすか』の重要性が伝わるプレゼンテーションであり、自身の幼少期3年間をインドで過ごし、異文化に触れる価値を感じた経験、大都市の保育園で保育士として勤め感じた違和感を経て、大きな魅力を感じた気仙沼市で一棟貸しの宿泊施設・飲食店を開業することについて語った。

ハーバード大学が75年に及ぶ研究の末に導いた『人間関係の質が幸せに影響する』という結果に触れながら、生きる力を育める環境を持つ気仙沼市において、豊かに生きる力を身につけられる可能性を語る。中でも次の言葉は印象的だった。

『豊かに生きる力は、特別な教育ではなく、日々の暮らしの中で人と関わることで生まれていく』

政岡 氏が展開する古民家宿ヒビノクラシは、『「日々の暮らし」そのものを、学びのフィールドに。』をコンセプトに展開する一棟貸しの宿泊施設であり、プレオープン時には、利用した家族から『こんなに子供がのびのびと遊ぶ姿を久し振りに見た』といった好評を得ているとされる。

今後は、本格オープンを見据え、併せて地域の交流の場であり、子育て世帯の夜ご飯応援を行う地元食材・化学調味料無添加のからだにやさしい食事を提供する飲食店事業も展開したいと語る。今後の動向については、Instagramがあるので、ぜひフォローして追って欲しい。

山中千怜 氏:任意団体otonari/おとなり食堂

山中 氏は「世代をこえてゆるやかに支え合う日常をつくる」をテーマに、現在災害公営住宅を中心に展開している地域食堂「おとなり食堂」についてプレゼンテーションを行った。「おとなり食堂」は、月8回程度開催しており、日常の中で他者とつながるきっかけの場になっている。

『ゆるやかな支え合いにふれ明日をたのしみにできる人がふえる』をビジョンとして、『暮らしのひとときに自然なつながりと安心感を届ける』ミッションを掲げている。この活動は、山中 氏の一人暮らしの祖母の死が原体験にあり、始まった事業とされる。

一方で、2年間とにかく続け、そこで暮らす様々な人々に出会う中で、幸せにしたい人の範囲が広がったが、取り組む自身が苦しむ状況に陥っているのが課題として浮上した。そこで、まずは自分自身がのびのび、かろやかに事業を続ける方向を模索し、参加者の主体性を引き出す場づくりへとやり方を変えようと意を新たにし、少しずつ取り組みを始めた。

結果、参加者の中で、皿洗いなど自身の出来ることを主体的に行う人々が現れ始め、自律的なコミュニティへの変化が見えてきているとされる。今後は、自治会への伴奏による災害公営住宅の自治を共に模索し、加えて地域共生の実験拠点立ち上げを検討しているとされる。

まずは対話とインプットを重ね、健全に自走する自治のための土台づくりを目指す山中 氏に、ゲストの蜂谷 氏は、コミュニティの面で行政の手が届かないところをサポートする町にとって素晴らしい活動であるとコメントし、そのためにも持続可能な形を検討していく重要性を語った。

渡邊国権 氏:一棟貸しハウスKESENOMA

渡邊 氏は、先日まで地域おこし協力隊として過ごし、現在は中高生探究プログラムなどの教育事業と並行して、一棟貸しハウスKESENOMAオープンに向けた準備を進めている。元々宿をやりたいと思っていた渡邊 氏は、かつて気仙沼市でのボランティア活動などにおいて同志を得た実体験をもとに、同志が生まれる宿を志向する。

『気仙沼のために何かしたい』その強い想い、一棟貸しハウスKESENOMAオープンに向けて、これまで経験して来なかった事業開始に伴う様々な経験、そして魚市場ツアーで出会った気仙沼市出身の旅行者の『育った気仙沼のことを旦那と子供に伝えたい』という言葉から、同ハウスを通じて『気仙沼の暮らし、人と出会えるきっかけづくり』を目指したいと語る。

一棟貸しハウスKESENOMAに利用する物件は、気仙沼市の玄関口と言える内湾エリアから徒歩数分程度の場所にある。現在リノベーション中であるが、実は既に何組かの人々が宿泊場所として利用した実績がある。その一つが、昨年気仙沼市に世界各国からエンジニアが集まった「気仙沼ハッカツオン」である。

その際は、二週間近くにわたる長期滞在であり、長い期間宿泊したからこそ育まれた同志のような関係性が印象的だったようだ。一棟貸しハウスKESENOMAオープン後には、気仙沼市に所縁のある人々を中心に利用者を集め、気仙沼市の暮らしや人々の好さを伝えていきたいとされる。

写真で見る「気仙沼まち大学祭’26」

気仙沼まち大学祭’26の様子<1>
気仙沼まち大学祭’26の様子<2>
気仙沼まち大学祭’26の様子<3>
気仙沼まち大学祭’26の様子<4>
気仙沼まち大学祭’26の様子<5>
気仙沼まち大学祭’26の様子<6>
気仙沼まち大学祭’26の様子<7>
気仙沼まち大学祭’26の様子<8>
気仙沼まち大学祭’26の様子<9>
気仙沼まち大学祭’26の様子<10>
気仙沼まち大学祭’26の様子<11>
気仙沼まち大学祭’26の様子<12>
気仙沼まち大学祭’26の様子<13>
気仙沼まち大学祭’26の様子<14>
気仙沼まち大学祭’26の様子<15>
気仙沼まち大学祭’26の様子<16>
気仙沼まち大学祭’26同時開催 AWCまんまるマルシェの様子
気仙沼まち大学祭’26同時開催ないわん朝市の様子

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