新しい人生、新しい経済学を考える② 「苦しみ」の原因を知る ー 無理のしすぎも楽のしすぎもダメということ
〇 まえおき
・前回から、仏教的視点で考える「新しい人生の創造」、「新しい経済学の創造」の現在進行形の実践の話をしています。
・今回は、「苦しみ」の原因の話です。
Ⅰ 人生について
1 人生の「苦しみ」の原因について
① 「苦しみ」の原因は執着である
・仏教理論から言うと、人生の苦しみの原因は、すべて執着(=欲)です。
・欲望の満たされない心が「苦しみ」の原因です。
② 欲を満たすことで幸福にはなれない
・そして、問題となるのは、ほとんどの人が「欲望を満たすことが幸福」と考えているということです。
(仏教では、これを無明と言います。)
・お金がない人は、お金がないことが不幸の原因で「お金が手に入ったら幸福」と考えています。
・人に愛されたい人は、人から愛されていないことが不幸の原因で「人から愛されたら幸福」と考えています。
・しかし、現実には、人間の欲というのはきりがないものです。
・「はえば立て、立てば歩め、の親心」という言葉がありますが、一つの欲が満たされれば、次の欲を求めるのが人間の常です。
2 苦楽の中道ということ
① 釈尊の悟り
・釈尊の初めの悟りは「苦楽の中道」であると言われています。
・「苦楽の中道」とは、「自分の身体をいじめるような厳しい修行」のなかにも、「王宮の自由な生活」のなかにも幸福がなかったという話です。
(「人間の欲には矛盾する二種類の欲がありますが、どちらの欲を満たしても幸福にならない」ということです。)
・現代で言えば、「無理をしすぎる」のも、「楽をしすぎる」のもダメということです。
② 自律神経系のバランスのくずれ
・現代生活でもこれは当てはまります。
・わかりやすく言うと、現代人の「苦しみ」の原因は、「無理のしすぎ」か、「楽のしすぎ」です。
・競争社会で無理をすると、仕事で失敗をしたり、自他の悪いところが目につくようになったり、交感神経系の亢進で炎症系の病気になったりします。
・逆に、失敗を恐れて、現実から逃げるようになると、潜在意識で病気を引き寄せたり、努力する気力が失せて仕事ができなくなったり、人目を避けるようになります。
・そこで、仏教では、中道の教えが説かれています。
・これについては、次回にお話をします。
Ⅱ 経済について
1 現代の世界経済の危機の原因
① 人生も経済も原理は同じである
・現在、世界経済は破綻の危機を迎えていますが、その原因は人生の「苦しみ」の原因とまったく同じです。
・人々の無知と自我です。
(仏教で言うと、無明の状態です。)
② 人類の叡智を学ぼうとしない現代人はゼロサムの破綻への道を歩んでいる
・別の記事で、「人類の叡智に学ぼうとしない現代人はゼロサムの経済世界をつくり破綻への道を歩んでいる」という話をしました。
③ 現在の社会問題は貧富の二極化した世界
・現代社会は貧富の差が二極化した世界です。
・金持ちは「お金儲けにまっしぐら」です。
・ゼロサムの世界でお金持ちになるには、弱いものを倒すしかありません。
・富裕層は、権力を使い法律を動かし、お金の力を使い人びとを動かし、メディアの力を使い情報を動かし、人びとの欲をあおりたてて、弱者を倒そうとしています。
・貧乏な人は「自分が生き残ること」で精一杯です。
・お金をもらおうと思って、ポピュリストの政治家に投票します。
・お金を得るために、メディアの情報やAI産業にとびつきます。
・自分が傷つくことを恐れて、ひっそりと生きる世界を求めます。
2 「貧」「病」「争」は一体である
① 無理をする人
・お金持ちになりたく無理をしている人は病気になります。
・ゼロサムの世界ですので、戦い相手から憎まれます。
(戦い相手を憎みます。)
② 現実から逃げる人
・現実から逃避したい人も病気になります。
・現実から逃避すれば、貧乏になります。
(現実から逃避して、お金儲けをしようとすれば、お金持ちの餌食になります。)
・仏教の説く中道の教えに関しては、次回にお話をします。
◇ 編集後記
・今回の話は「苦しみ」の原因の話ですので、耳に痛い話です。
・最後までお読みくださった方には心からの感謝をささげたいと思います。
