【🇩🇪文化】ドイツ人が全精力を注ぐイベント、バイエルンのファッシング(カーニバル)とは…
1月の頭、公現祭が終わりバイエルンのクリスマスが幕を閉じると、町は一気にファッシング/カーニバル(謝肉祭)の雰囲気へ移っていきます。
バイエルンのみならず、ドイツで全国的に「第5の季節」とも呼ばれるカーニバルシーズン。大人は仮装をして街に繰り出し、夜な夜なパーティーに足を運び、子供たちも思い思いのコスチュームでパーティーやパレードを楽しみます。
老若男女、誰もがこれを"生き甲斐"と言わんばかりに本気で羽目を外します。
今回はそんなドイツの、中でもバイエルンの謝肉祭にスポットを当ててお話したいと思います。
【カーニバルとは】
カトリック信仰の地域ではこの時期、「カーニバル」のイベントが各地で行われます。
◆カーニバルとは…
「Karnevalカーニバル」の語源はイタリア語の「carne vale(肉を取り除く)」と言われています。
カトリック国ではイースター(復活祭)の46日前に断食期間(お肉や嗜好品を控えてお行儀よく過ごそう)があります。その前に肉やお酒などを楽しみ、はっちゃけよう!というものです。
カーニバルの終わる日はAschermittwoch(灰の水曜日)と呼ばれます。
◆カーニバルの期間
🤡カーニバルの本場・ケルン・デュッセルドルフ・マインツなど
ドイツでは一般的に、カーニバルは
「11月11日11時11分から始まり、灰の水曜日で終わる」
となっています。
なぜカーニバルの始まりが11月11日なのかと言うと、クリスマスの6週間前からクリスマスまでの間にも断食期間があったためです。
しかし実際のところ、11月11日から1月6日の公現祭までの間は、カーニバル中心地(ライン川沿いの地域)でさえも、ほぼカーニバル行事は行われません。
【ファッシングとは】
ドイツ国内では一般的に、謝肉祭のことを「カーニバル」と呼びますが、ここバイエルンでは「ファッシング」と呼びます。
◆ファッシングとは…
「Faschingファッシング」の語源は高地ドイツ語のvaschanやvaschangからきており、13世紀から使われています。
元々は "邪悪な冬の霊を追い払い春の迎える" というものでした。しかし後に、断食前に最後のお肉や酒を楽しむ文化として定着しました。「ファッシング」という言葉は主にバイエルン、ザクセン、オーストリアなどで伝統的に使われています。
◆ファッシングの期間
🤡バイエルン州
バイエルンでのファッシングは、ファッシングが終わる灰の水曜日の40日前から始まるとされています。日にちは毎年異なりますが、1月6日の公現祭の直後から始まります。
🍖ファッシングの開始🍖
1月6日の少し後
↓
~40日後~
🐡灰の水曜日🐡
↓
~46日後~
🥚イースター🥚
+++++++++++
※その他、地域によって謝肉祭はFastnacht、Fastelovend、Fasteleerなどとも呼ばれます。詳細はこちら…
【ファッシングのピーク】
ファッシングが終わる灰の水曜日の直前になると、ファッシングは最高潮を迎えます。ピークのスタートは灰の水曜日の6日前に当たる木曜日、「ヴァイバーファッシング(女性のファッシング)」の日から始まります。
大きなパレードがファッシングの土曜日からファッシングの火曜日にかけて各地で開催されます。
🥳Weiberfasching ヴァイバーファッシング(女性のファッシング)・・・この日は女性が男性のネクタイを切るなどのパフォーマンスが各地で見られます。
※地域によっては ヴァイバーファストナハト、アルトヴァイバー、または シュムッツィガー・ドンナーシュターク(脂の木曜日) とも呼ばれます。
🥳Rußiger Freitag ルースィガー・フライターク(煤の金曜日)
※ カーニバルの金曜日とも呼ばれます。
🥳Faschingsamstag ファッシングの土曜日
※カーニバルの土曜日、シュマルツィガー・ザムスターク(脂の土曜日) とも呼ばれます。
🥳Faschingssonntag ファッシングの日曜日
※ローゼンゾンターク(バラの日曜日)、チューリップ日曜日、カーニバルの日曜日などとも呼ばれます。
🥳Rosenmontag ローゼンモンターク(バラの月曜日)
🥳Faschingsdienstag ファッシングの火曜日
※カーニバルの火曜日、ファストナハト火曜日、ヴァイオレット火曜日 とも呼ばれます。
🥳Aschermittwoch(灰の水曜日)・・・カーニバルが終わり、仲間内で集まって魚を食べます。
【ファッシングの魅力】
①"Faschingsumzüge ファッシングパレード"
ファッシングの一番の目玉と言えば、ファッシングパレードです。
個性的に装飾された巨大な山車、仮装したパフォーマーたちのパレードは、初めて目の当たりにしたときは衝撃でした。
多くは、パレードごとに「テーマ」が決められており、山車の装飾や人々のコスチューム含めて、参加者の一体感を感じることができます。

カーニバルでは参加者たちは挨拶として「道化の掛け声」という言葉を交わし合います。これは地域によって異なりますが、バイエルンでは大方「ヘラウ(Helau)」や「アホイ(Ahoi) 」が使われています。
その他、南ドイツの仮面行列では仮面をつけた参加者が 「ナリ!(Narri)」 と叫び、沿道の観客が 「ナロ!(Narro)」と返す掛け声などもあります。
これ以外にもバイエルンだけでも場所によってかなり多くの掛け声が存在します。詳しくはこちら。
※ただ、私が今まで参加したバイエルンのパレードではこのような掛け声を聞いたことはありませんでした。必ず掛け声が必要と言うわけではなさそうです。
そして山車からはお菓子が観衆に向かって投げられるため、子供たちは帽子やバッグを手にパレードを見守ります。


注意点をお伝えすると、山車から流れる音楽がとにかく大きいことです。また、政治的な内容の山車や子供には不適切な内容の物も多く見られます。
そしてパレードの見学エリアは大混雑していますので、お子様連れは特に注意が必要です。
②"Faschingsbälle ファッシングパーティー"
バイエルンのファッシングの中でもファッシングパーティーは、パレードに並ぶ最大の魅力です。
大きな都市のみならず、小さな町でも各地で本格的なダンスパーティーが開催されます。多くがチケット制で、入場チケットを購入してパーティーに参加します。
パーティーにもパレード同様に「テーマ」が団体ごとに毎年設けられるため、参加者もそのテーマに合わせて仮装します。
イベントを主催する団体によるパフォーマンスはどれも本格的で、圧倒されます。パフォーマーは皆、数カ月前から練習を重ねて本番に臨みます。
参加者も一緒に踊るダンスタイムやその他の企画など、参加する場所によって色々な楽しみ方ができます。
🤡Kinderfasching-Bälle(子供のファッシングパーティー)
大人向けのパーティーだけでなく、町ごとに子供を対象としたファッシングパーティーも開かれます。子供をメインにしているので、焼き菓子の販売やゲーム、遊べるエリアなどもあり、親子で楽しむことができます。
🤡Weiberfasching-Bälle(女性限定のファッシングパーティー)
ケルンなどラインラント地方のWeiberfastnacht同様、バイエルンの女性達もこの日は「女性による女性のためのパーティー」を思い切り楽しみます。
女性限定のパーティーについてはこちらの記事で紹介しています。
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【ファッシング休み in バイエルン】
◆学校が休み
ファッシングのピークとなる灰の水曜日のある週は、バイエルンの学校では一週間のお休みとなります。
※今年2026年のファッシング休暇は2月16日~20日 (5日間)
―ドイツ国内では州によって学校が休みになる所とならない所があります。
◆仕事も休み?
ファッシングがピークとなる時期は一般的には祝日ではありません。しかし企業によってはお休みになる所もあり、個人で休暇を申請する人も多いです。
※私の周りではバラの月曜日、ファッシングの火曜日は休みを取っている人が多いです。
【終わりに】
1月も中旬を過ぎ、いよいよファッシングが本格的に盛り上がってまいります。
バイエルンではニュルンベルク、ミュンヘン、レーゲンスブルクなど大都市のファッシングイベントが有名です。
しかし、他にも伝統的なマスクを纏った人達のパレードが見所のアルペンエリア、バイエルンの森など、個性的なパレードを見る事ができる場所が沢山あります。
その他、バイエルンらしいファッシングの様子を皆様にお届けできるよう、今後ともアンテナを張っていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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