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筋トレと和歌の話 ~京極派スペース抄~

「心のままにことばの匂ひゆく」ように歌を詠む――鎌倉・南北朝時代の和歌文脈において異色であったこの歌論を、京極派という和歌グループは選択しました。
そんな京極派について、X(旧Twitter)にて毎週お話しています。

この記事は、そんな京極派スペースの音声を読み物として整えた京極派スペーステキスト版の一部を抜粋したものです。



2026年1月7日放送スペース「京極派の旅歌」、1月24日テキスト化した「為兼は、なぜ旅の歌がうまいのか」より。

為兼の旅の歌は、なぜあれほど印象に残るのか。
テキスト版の一部を抜粋しご紹介します。


全文を読みたい方はこちら(テキスト版)
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筋トレと和歌の話 ~京極派スペース抄~

実体験の有無にかかわらず、心が込められるならばやっぱりそれは良い歌になる可能性が大きくなる。

まして、京極派というのは当時の伝統的な二条派とは違って
「心のままに詞の匂ひ行くことが良いことだ」
「詞ありきでありもしない心を作った気になって、歌の形にしてドヤみたいな、そんなの違うんだ」
という、当時としては結構異色な歌論を信奉していた人たちですよね。

なので、京極派和歌には
「実際に作者たちの心がどこに向いているか」
「その作者の最もリアルに考えたり感じたりできる分野がどこなのか」
というのが反映されます。


イメージだけで筋トレしたら筋肉が◯パーセント大きくなる、という話があるじゃないですか?
あれ、普段から筋トレしている人としていない人とがやったら、普段から筋トレしている人の方が大きくなるんですよ。

残念ながら、この世の法則って人間の都合で動いていない、ただ法則で動いてるだけだから、「普段やっていない人に対して、お情けで大きく働いてよ」と思うのは人間の都合で。

なぜイメトレだけで筋肥大が可能なのかというと、普段から筋トレしている人は
「ここの筋肉とここの筋肉をこう動かした時にこういう風になって、こういう痛みがこのぐらい生じて、この頻度だとこうなって」
みたいなのを、体で経験してるから。だから筋トレしていない時でもイメージしようと思ったらある程度精密に再現できる。イメージの中で。
イメージが精密だから筋肉が大きくなるんですよ。

普段やっていない人は把握の仕方が雑だから、「イメトレで筋肉が大きくなると言っても、まあこの範囲だよね」ぐらいの変化しかない、というのあるじゃないですか。

全然私の専門分野じゃないので、ざっくりとした喋り方になりましたけど、そういうことが歌でもあるわけですよ。


少なくとも京極派の和歌を見ていて為兼は旅の歌が上手いというか、良いんですね。良いんですよ。
でも恋の歌はそんなに……という感じなんですよね。
いま私、為兼の恋の歌でなんかいいやつパッと浮かんで暗誦して……って出てこないもんね。
本引っ張り出せば「ああ、そうだ。この人こんな歌も詠んでいた」というのは出せるけど、今パッと出てこないです。

でも旅の歌だったら為兼は「あんな歌詠んでいたな。こんな歌詠んでいたな」というのが言える。
完璧には言えなくても、特徴的な三句とか四句とか、歌の一部が言えるぐらいには、彼の旅の歌というのはすごく印象的なんですね。


というのは、為兼は実際に何度か旅をしている。


「京極派スペース抄」は以上です。ありがとうございました。


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京極派スペース抄


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この記事を書いた人

photo by ミカアンドロイド

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