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【南アルプス】笊ヶ岳|椹島から往復36km・最高の南アルプス展望台を歩く2日間

静かな稜線を歩く時間が好きです。

今回歩いたのは白峰南嶺の笊ヶ岳。

山梨百名山四天王の一座として知られる山ですが、どこから登っても簡単には登らせてくれません。

今回は沼平から自転車で椹島へ入り、テント泊をして笊ヶ岳を往復する計画。

苦労の先に待っていたのは、聖岳・赤石岳・荒川三山が目の前に並ぶ、南アルプス屈指の大展望でした。


はじめに

笊ヶ岳は白峰南嶺南端に位置する標高2,629mの山です。
山梨百名山四天王にも数えられ、長いアプローチと急登で知られています。

静岡県側から登る場合は椹島を起点とするルートが一般的ですが、その椹島へ到着するまでにも林道歩きや自転車移動が必要になります。

今回は沼平から自転車で椹島へ入りテント泊。
翌日に笊ヶ岳を往復しました。

この記事では

・沼平〜椹島の自転車アクセス
・椹島テント場の様子
・笊ヶ岳ルートの状況
・山頂からの展望

についてまとめています。

これから椹島ルートで笊ヶ岳を計画している方の参考になれば幸いです。


山行概要

山名:笊ヶ岳・小笊ヶ岳・鳥森山
山域:南アルプス南部・白峰南嶺
日付:2022年8月26日〜27日
天候:晴れ

1日目:
沼平ゲート→(自転車)→椹島→鳥森山→椹島テント場

2日目:
椹島→笊ヶ岳登山口→笊ヶ岳→小笊ヶ岳→笊ヶ岳→椹島→(自転車)→沼平ゲート

行動データ

距離:58.4km
累積標高:5,526m
行動時間:18時間58分

体力度:★★★★★(ロング縦走経験者向け)
※自転車区間を含めるとかなり長い行程になります。


コース全体図

YAMAPより抜粋

沼平から椹島まで自転車で移動し、翌日に笊ヶ岳を往復するルート。

移動距離は長いですが、椹島に泊まることで日帰りより余裕を持って歩くことができます。


この山を選んだ理由

笊ヶ岳は以前に老平ルートから登っています。
その時も強く印象に残った山でしたが、椹島から登るルートはまだ未踏でした。

静岡の山を歩いていると、聖岳や赤石岳の背後に笊ヶ岳が見えることがあります。

いつか椹島側からも歩いてみたい。

そう思っていたところ、お誘いをいただき今回の計画が実現しました。


コースの様子と感想

沼平〜椹島(自転車)

今回の特徴のひとつが自転車移動です。

沼平から椹島までは片道約17km。
往復では約34kmになります。

以前より舗装区間が増えており、体感では7〜8割ほどが舗装路でした。

ただし完全な平坦路ではなく、小さなアップダウンが続きます。
乗れるところは乗り、急な場所は押して歩く。
そんな繰り返しです。

途中には赤石ダムや赤石岳展望ポイントもあり、移動そのものが楽しい時間でした。

自転車移動で途中には赤石ダム

椹島と鳥森山

椹島に到着後はテントを設営。

せっかく椹島に泊まる機会なので、鳥森山へ寄り道することにしました。
正直なところ、おまけ程度のつもりでした。

ところが山頂に立つと予想外の絶景。
振り返れば聖岳と赤石岳。
椹島を見下ろす展望も素晴らしく、想像以上に満足度の高い山でした。

椹島に泊まるならおすすめしたい一座です。

鳥森山山頂から

笊ヶ岳登山口〜270分標柱

翌日は午前3時台に出発。

まだ暗い時間帯だったため、一度確認していた登山口を通り過ぎるという小さな失敗もありました。

登山口からはひたすら登り。
270分標柱までは急登が続きます。
目印のリボンやペンキはありますが、暗いうちは見落としやすく感じました。

特に早朝スタートの場合は慎重に進みたい区間です。

笊ヶ岳登山口

トラバース区間と沢歩き

270分標柱を過ぎるとルートの雰囲気が変わります。
長いトラバース道が始まり、その途中で何度も沢を横断します。

道幅が狭い場所もあり、ロープ補助が設置されている箇所もあります。

対岸の赤テープを確認しながら進めば問題ありませんが、疲れている下山時は特に注意したい区間でした。

道幅が狭い場所もあり、ロープ補助が設置されている箇所

途中には大きな涸れ沢もあります。

ルートが不明瞭に感じる場所もありましたが、赤テープやペンキを丁寧に追えば通過できます。

沢から登山道へ戻るポイントを見逃さないことが重要です。

大きな涸れ沢でマーキングに注意

白峰南嶺の稜線へ

沢沿いの区間を抜けると、南アルプスらしい深い樹林帯になります。

そして最後の登り。

樹林帯を抜けた瞬間、白峰南嶺の稜線に飛び出しました。

左を見ると赤石岳、小赤石岳、荒川前岳、中岳、悪沢岳。
反対側には富士山。

ここまでの苦労が一気に報われる瞬間でした。

聖岳、赤石岳、小赤石岳

笊ヶ岳山頂

そして笊ヶ岳山頂へ。

やはりここは特別な場所です。

目の前には聖岳。
その隣に赤石岳。
さらに荒川三山。

南アルプス南部の主役たちが真正面に並びます。

南アルプス南部の主役たち

個人的には、
「鳳凰三山から眺める北岳」
に少し似ていると感じました。

距離感が近く、山の大きさを圧倒的な存在感で感じられる景色です。

さらに上河内岳、茶臼岳、信濃俣、大根沢山、大無間山。
反対側には富士山。

まさに南アルプス屈指の展望台でした。

上河内岳、茶臼岳、信濃俣、大根沢山、大無間山

小笊ヶ岳へ

せっかくなので小笊ヶ岳まで足を延ばします。

一度大きく下り、再び登り返す必要がありますが、小笊ヶ岳から振り返る笊ヶ岳は見応え十分。

定番の「小笊ヶ岳と富士山」の景色も楽しむことができました。

小笊ヶ岳と富士山

下山

下山は再び沢沿いとトラバース道を通過。
疲労が出る時間帯だけに慎重に歩きます。

椹島へ戻った頃には頭の中はカレーのことでいっぱいでした。
しかし到着した時にはランチ営業終了。
少し残念でしたが、テント場で昨日の残りを食べる時間もまた良い思い出です。

テント場で昨日の残りを食べる

その後は再び自転車で沼平へ。
長い2日間が終わりました。


コース状況・注意点

沼平〜椹島

自転車利用の場合は往復約34km。
舗装区間は増えていますがアップダウンがあります。


笊ヶ岳登山口

暗い時間帯は見落としやすいです。
ヘッドライトの明るさに余裕を持ちたいところです。


トラバース区間

狭い箇所や沢横断があります。
雨天後は特に注意が必要です。


涸れ沢区間

ルートが分かりにくい場所があります。
赤テープやペンキを確認しながら進みます。


椹島テント場

予約制。
お風呂、水場、電源、売店が利用できる快適なテン場です。


※2022年8月時点の情報です。


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振り返り

笊ヶ岳は何度登っても簡単な山ではありません。
けれど、その苦労に見合う景色があります。

椹島からの長いアプローチ。
沢沿いのルート。
白峰南嶺の静かな森。
そして山頂からの圧倒的な展望。

歩いた距離や標高差以上に、記憶に残る山行になりました。
また季節を変えて、この景色を見に来たいと思います。


おわりに

静岡の山を中心に、
毎週末、稜線を歩いています。

派手な山よりも、
静かな山・深い山・条件を読む山行が好きです。

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