【ワイヤレス充電とは?】Qi・Qi2・MagSafeの違いを初心者向けに解説
置くだけで充電できる仕組みとは?
Qi・Qi2・MagSafeの特徴や充電速度、磁石の有無、対応スマートフォン、選び方の注意点を分かりやすく紹介します。
知っている人にはおさらいを、まだ知らない人には新しい発見を。知っているようで知らない!テクたんのガジェット豆知識。
スマートフォンの充電方法には、ケーブルを接続する有線充電だけでなく、充電器の上へ置くだけで使える「ワイヤレス充電」があります。
最近では、充電器やスマートフォンの商品説明で、次のような言葉を見かけるようになりました。
Qi
Qi2
Qi2 25W
MagSafe
マグネット式ワイヤレス充電
どれもワイヤレス充電に関係する言葉ですが、対応機種や磁石の有無、充電速度などに違いがあります。
特に「Qi2とMagSafeは同じもの?」「磁石で付けばQi2なの?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
今回は、ワイヤレス充電の仕組みと、Qi・Qi2・MagSafeの違いを初心者向けに分かりやすく解説します。
1.ワイヤレス充電とは?
ワイヤレス充電とは、スマートフォンへ充電ケーブルを直接接続せず、対応する充電器へ置くだけで充電できる仕組みです。
一般的なスマートフォン用ワイヤレス充電器では「電磁誘導」という仕組みが使われています。
充電器とスマートフォンの内部には、それぞれコイルが搭載されています。充電器側のコイルへ電気を流すと磁界が発生し、スマートフォン側のコイルへ電力が伝わります。
そのため、スマートフォンの充電端子へケーブルを差し込まなくても、バッテリーを充電できます。
ワイヤレス充電のメリット
充電器へ置くだけで使える
ケーブルを毎回抜き差しする必要がない
充電端子への負担を減らせる
デスクやベッド周りを整理しやすい
スタンド型なら画面を見ながら充電できる
ワイヤレス充電のデメリット
有線充電より遅い場合がある
充電中にスマートフォンが発熱しやすい
置く位置がずれると充電されないことがある
厚いケースや金属製ケースでは使えない場合がある
充電しながらスマートフォンを持って使いにくい
便利さを重視するならワイヤレス充電、速さや効率を重視するなら有線充電が向いています。
2.Qiとは?
Qiは「チー」と読みます。
Wireless Power Consortium(WPC)が策定している、世界共通のワイヤレス充電規格です。
Appleだけの規格ではなく、iPhoneやAndroidスマートフォン、ワイヤレスイヤホンなど、さまざまなメーカーの製品に採用されています。
Qiに対応するスマートフォンなら、基本的にはQi認証を受けた充電器を利用できます。
Qiの特徴
多くのスマートフォンやイヤホンに採用されている
メーカーを問わず利用しやすい
平置き型やスタンド型など製品が豊富
比較的安い充電器も選びやすい
磁石による位置合わせは基本的にない
Qi充電器は、スマートフォン内部のコイルと充電器側のコイルが重なるように置く必要があります。
位置がずれると、充電速度が低下したり、充電できなかったりすることがあります。
3.Qi2とは?
Qi2は、従来のQiを発展させた新しいワイヤレス充電規格です。
大きな特徴は、磁石を使ってスマートフォンと充電器の位置を合わせられることです。
Qi2では「Magnetic Power Profile(MPP)」と呼ばれる仕組みによって、スマートフォンと充電器のコイルを適切な位置へ固定しやすくなりました。
AppleのMagSafe技術を基礎に開発されており、Apple以外のメーカーも利用できる共通規格となっています。
Qi2の特徴
磁石でスマートフォンと充電器を固定できる
充電コイルの位置がずれにくい
従来のQiより効率的に充電しやすい
iPhoneだけでなくAndroidにも対応が広がっている
マグネット式スタンドやモバイルバッテリーを使いやすい
磁石によって適切な位置へ固定されるため、「置いたつもりなのに充電できていなかった」という失敗を減らせます。
WPCによると、最初のQi2は最大15Wに対応し、現在は最大25Wの「Qi2 25W」も登場しています。
4.Qi2 25Wとは?
Qi2 25Wは、従来の最大15WだったQi2を高速化した規格です。
規格上は最大25Wのワイヤレス充電に対応しており、WPCは2025年7月に「Qi2 25W」として正式発表しました。
従来のQi2と比べて、充電出力が約70%高くなっています。
ただし、Qi2 25W充電器を購入すれば、すべてのスマートフォンを25Wで充電できるわけではありません。
25Wで充電するには、次の組み合わせが必要です。
スマートフォンがQi2 25Wに対応している
充電器がQi2 25W認証を取得している
必要な出力を供給できるUSB充電器を使用する
対応するUSBケーブルを使用する
本体温度などの充電条件を満たしている
スマートフォン側が最大15Wまでの対応なら、Qi2 25W充電器を使っても基本的には15W以下で充電されます。
5.MagSafeとは?
MagSafeは、Appleが提供している磁石を利用した充電・アクセサリーシステムです。
iPhone 12シリーズ以降の対応モデルでは、本体背面に磁石が内蔵されており、MagSafe充電器を適切な位置へ固定できます。
MagSafeの特徴
磁石で充電位置を合わせられる
対応iPhoneへ簡単に取り付けられる
最大15Wまたは25Wの充電に対応する製品がある
充電器以外のアクセサリーも利用できる
iPhoneとの連携を前提に設計されている
MagSafeは充電だけを表す言葉ではありません。
次のようなアクセサリーも、MagSafeの磁石を利用しています。
スマートフォンスタンド
モバイルバッテリー
ウォレット
車載ホルダー
三脚
スマートフォンリング
カードケース
MagSafeは、ワイヤレス充電とアクセサリーの取り付けを組み合わせたAppleの仕組みと考えると分かりやすいでしょう。
6.Qi・Qi2・MagSafeの違いを比較
※最大出力は規格上の数値です。実際の充電速度は、スマートフォン、充電器、電源アダプター、温度などによって変わります。

7.Qi2とMagSafeは何が違う?
Qi2とMagSafeは、どちらも磁石を使って充電位置を合わせられるため、見た目や使い方がよく似ています。
しかし、完全に同じ意味ではありません。
Qi2
Qi2は、WPCが策定した業界共通のワイヤレス充電規格です。
Apple以外のメーカーも、認証を取得したQi2対応スマートフォンや充電器を開発できます。
MagSafe
MagSafeはAppleが展開する名称で、iPhoneの磁石を利用した充電器やアクセサリーを含む仕組みです。
つまり、次のように考えると分かりやすくなります。
Qi2:メーカーを超えて使える共通規格
MagSafe:AppleのiPhone向けシステム
Qi2はAppleのMagSafe技術を基礎に開発されているため、両者には高い共通性があります。
Appleの現行MagSafe充電器には、Qi2 25WとQiの認証を受けた製品もあります。Apple公式
8.「マグネット式」ならQi2対応?
磁石で付くワイヤレス充電器が、すべてQi2対応とは限りません。
製品の中には、従来のQi充電器へ独自に磁石を追加したものや、「MagSafe互換」「マグネット対応」とだけ表示されたものもあります。
このような製品は、磁石で固定できても、Qi2の認証を取得しているとは限りません。
商品説明で確認したい表記
Qi認証
Qi2認証
Qi2 25W認証
最大ワイヤレス出力
対応スマートフォン
必要な電源アダプター
ケースを装着した状態で使えるか
QiやQi2の認証を確実に確認したい場合は、WPCの認証製品データベースで製品名や型番を検索できます。
9.Androidスマートフォンではどれを選ぶ?
Androidスマートフォンでは、メーカーや機種によって対応状況が大きく異なります。
Qiのみ対応
Qi2へ標準対応
専用ケースとの組み合わせでQi2を利用
メーカー独自の高速ワイヤレス充電に対応
ワイヤレス充電そのものに非対応
Qi2対応機種では、磁石を本体に内蔵している場合と、対応ケースを装着する「Qi2 Ready」の場合があります。
また、メーカー独自規格では高出力に対応していても、汎用のQi充電器を使うと出力が低くなる可能性があります。
Android用の充電器を選ぶ場合は、スマートフォンと充電器の両方が同じ規格・出力に対応しているか確認することが大切です。
10.ワイヤレス充電器の選び方
置くだけの手軽さを重視する
安価でシンプルなQi対応充電器が候補になります。
イヤホンやサブ端末を充電する場合にも便利です。
位置ずれを防ぎたい
Qi2またはMagSafe対応のマグネット式充電器がおすすめです。
磁石で固定されるため、置き場所がずれにくく、充電の失敗を減らせます。
対応スマートフォンを速く充電したい
Qi2 25Wまたは対応するMagSafe充電器を検討しましょう。
ただし、スマートフォン側の最大入力と、必要なUSB電源アダプターも確認してください。
デスクで画面を確認したい
スタンド型の充電器が便利です。
縦向きや横向きで固定できる製品なら、通知の確認や動画視聴にも使えます。
旅行へ持って行きたい
折りたたみ式や、スマートフォン・イヤホン・スマートウォッチを同時に充電できる製品が便利です。
ただし、複数台を同時に充電すると、それぞれの出力が低下する場合があります。
11.ケースを付けたまま充電できる?
薄い樹脂製ケースなどであれば、装着したままワイヤレス充電できる場合があります。
ただし、次のようなケースやアクセサリーは充電を妨げる可能性があります。
厚みのあるケース
金属製ケース
背面に金属板を貼り付けたケース
カードを収納するケース
大きなスマートフォンリング
Qi2やMagSafeに対応していないケース
マグネット式充電を使う場合は、Qi2またはMagSafe対応の磁気リングを内蔵したケースを選ぶと固定しやすくなります。
充電器とスマートフォンの間にクレジットカードや交通系ICカードなどを挟むのは避けましょう。
12.ワイヤレス充電が遅くなる原因
最大15Wや最大25Wと書かれた充電器でも、常に最大出力で充電されるわけではありません。
次のような状況では、充電速度が低下することがあります。
スマートフォンと充電器の位置がずれている
USB電源アダプターの出力が不足している
ケースが厚い
本体や充電器が熱くなっている
ゲームや動画を利用しながら充電している
バッテリー残量が満充電に近い
スマートフォン側が高出力に対応していない
複数台を同時に充電している
バッテリーを保護するため、本体温度が高いと自動的に充電速度を落としたり、一時的に充電を停止したりする場合があります。
13.有線充電とワイヤレス充電はどちらがおすすめ?

急いで充電したいときは有線充電、デスクや就寝前など手軽さを重視する場面ではワイヤレス充電が便利です。
どちらか一方に決めるのではなく、状況に合わせて使い分ける方法がおすすめです。
まとめ|Qi2は磁石で使いやすくなった共通のワイヤレス充電規格
ワイヤレス充電は、スマートフォンへケーブルを直接接続せず、充電器へ置くだけで充電できる便利な仕組みです。
Qiは幅広い機器で利用できる共通のワイヤレス充電規格
Qi2は磁石による位置合わせに対応した新しい共通規格
従来のQi2は最大15Wに対応
Qi2 25Wは規格上最大25Wに対応
MagSafeはAppleが展開する充電・アクセサリーシステム
Qi2はAppleのMagSafe技術を基礎に開発されている
磁石で付く製品が、すべてQi2認証製品とは限らない
最大速度にはスマートフォン・充電器・電源アダプターの対応が必要
速さなら有線充電、手軽さならワイヤレス充電が便利
これからワイヤレス充電器を購入するなら、価格だけでなく「使用するスマートフォンがどの規格と最大出力に対応しているか」を確認しましょう。
位置ずれを防いで快適に使いたいならQi2やMagSafe、高速充電まで重視するならQi2 25W対応製品が候補になります。
ただし、対応していないスマートフォンへ高出力の充電器を組み合わせても、最大速度で充電できるわけではありません。充電器だけでなく、スマートフォン・電源アダプター・ケースまで含めて選ぶことが大切です。
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