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「世界中でずっと使われ続ける自動運転サービスにする」WHILLのソフトウェアエンジニアが挑む将来を見据えたシステム開発

まえがき

人を乗せて歩行領域を自動走行するサービスとして、世界で初めて羽田空港で社会実装された「WHILL自動運転サービス」。今では、国内を代表する主要空港や病院をはじめ、ロサンゼルス空港やバルセロナ空港、コペンハーゲン空港など世界の主要ハブ空港で多点展開されるほど安定成長を遂げています。

そんなWHILL自動運転サービスは世界的な高齢化や多様化に伴い、あらゆる人が安心快適に移動できるとともに、これまでその介助を担っていたスタッフの身体負担を軽減できるインクルーシブかつアクセシブルな移動インフラとして、グローバル全体で一層求められつつあります。

スマートかつスムーズな運用を支えているのが自動運転の開発エンジニアたち。この記事では、ちょっぴりベールに包まれたWHILLのソフトウェアエンジニアたちにフォーカスします。

シリーズ形式でお送りしており、他のエンジニアの記事もお読みいただけます。(末尾に記載)

今回は、自動運転サービスを長期的に安定運用できるシステムづくりに邁進する佐藤に聞きました。

グローバルな仕事に関わりたい!
自分が開発したサービスをじっくり育てながらスケールさせたい!
そう考える方々へ、必読です。

プロフィール
大学・大学院でロボティクスを専攻。在学中からインターンをしていたロボティクス系ベンチャーに新卒入社し、ソフトウェアエンジニアとしてロボットの開発や受託案件、教育向けの教材開発やセミナー講師など、技術支援的な業務全般に幅広く関わる。同時に、社内のITや開発環境の整備なども兼務。2024年4月 WHILL社に入社。現在は、自動運転システムの中でも機体ソフトウェアの領域に携わり、さらなる安定運用や現場サイドが使いやすくなる仕組みづくりを目指した研究開発に注力している。

概要説明も多いので、佐藤の登場ページまで一足飛びしたい方は「目次」より読みたい見出しをクリックして先へお進みください。


世界共通の近距離移動インフラ、WHILL自動運転サービスとは?

WHILL社は「すべての人の移動を楽しくスマートにする」をミッションに、近距離移動のモビリティ・ソリューションでグローバルNo.1を目指しています。展開事業はモビリティ販売事業とモビリティサービス事業で、ハードウェアとソフトウェアを融合させたサービス体験を提供しています。

WHILL自動運転サービスは後者のモビリティサービス事業のひとつ。決まったルートを、人を乗せて自動走行することで、安心快適かつ効率よく遠い先の搭乗ゲートまで楽々移動することができます。

まさに施設に欠かせない移動インフラ。国内外の主要ハブ空港や大型病院などで続々導入され、サービス提供実績は累計70万件を超えます。

採用実績は、前出の羽田空港をはじめ成田国際空港、関西国際空港など国内主要5空港にとどまらず、世界中の人が行き交う巨大空港。ローマ・フィウミチーノ空港で稼働する様子はNHK「弾丸!空港トンボがえりツアー」でも紹介されています!

WHILL自動運転サービスには、センサー群が搭載され、ほぼ全方位の障害物を検知・回避(場合によっては一時停止)しながら、人が行き交う歩行空間を自動走行。歩きづらさを抱える方々の移動を安心快適にサポートすると同時に、これまで人力で介助していたスタッフの負担を軽減しています。

WHILL入社は「長い目で製品を育てていく経験を積みたい」と思ったから

(前置きが長くなりましたがここからが本題。佐藤さん目線で紹介します)

小さい頃からロボットが身近な存在にある環境下で育ったこともあり、ロボティクス領域に強い興味をずっと持っていました。前職のロボティクス系ベンチャー企業では、ソフトウェアエンジニアがメインでありつつも社内SE的な役割も担いながら、幅広くさまざまな業務を経験しました。その中で、自社の製品開発では会社の環境的に、主にゼロイチで何かを立ち上げたり検証したりといったフェーズに関わることが多かったです。

私は昔から、ロボットを単に動かしたり開発したりするだけでなく、それらが安定して運用し続けられる状態をどう作るか?どう保守していくか?に対して深い関心を持っていました。

前職でも、試行錯誤しながら将来的な安定運用を見据えた改善に取り組んでいたのですが、受託開発業務の割合が高まり、開発の一部にのみ携わることが増えていくように。そのような環境下では、自身が手掛けたものがその後どうなっていくのかわかりません。

自分の作ったものがしっかり世の中に出ていくことを見届けたい。最終的なユーザーにまでサービスを使ってもらうところまで知りたい。

もっと運用フェーズも含めて長期的に関わりながら、継続的に製品を育てていくような経験を積むことを望むようになり、自社のサービスを世の中に実装し、さらなる世界規模での拡張を目指すWHILLに入社しました。

WHILLの存在は学生時代から知っていましたが、転職活動中に改めて調べてみたら、ずっと変わらず、歩行領域の移動に特化したプロダクト・サービスを展開していたんです。

できること/できないことはありますが、WHILLはさらに、できることの中でもやらないことをはっきり決めて目的をシンプルに、初志貫徹の姿勢を持っていました。継続的に物事を進めていく上で、この方針はとても重要で、そこに魅力を感じましたね。

安定運用のため、現場メンバーがその場で対応できる仕組みづくりはエンジニアの役割

私たちエンジニアは、ハードウェアやソフトウェアを用意して終わりではありません。

CS(カスタマーサポート)/CX(カスタマーサクセス)/フィールドエンジニアの現場メンバーが、クライアントと連携しているのと同様、私たちエンジニアチームは現場メンバーと密にやりとりしながら、サービスの安定運用に努めています。

機体の設定を調整する様子

エンジニアとしての役割は、現場で何かしたいとなった際、現場メンバーがその場で対応できる仕組みを整えること。

例えば、WHILL自動運転モビリティ(機体)の設定は各国・各所の空港環境に応じて異なります。従来は、現場サイドが実証やクライアントからの要望などで何かしら設定を変更したいと思っても、私たちエンジニアチームが、依頼を受けて対応するというプロセスを踏んでいました。

しかし、WHILL自動運転サービスは北米・欧州・APACなど世界中で毎日稼働しており、日本以外の拠点から要望をもらっても時差などの関係ですぐに反応できない場面もあります。また、日本であってもちょっと試したいだけなのに、気軽に試しづらい・頼みづらいという課題感もありました。

そこで、一部だけでも現場メンバーが自ら設定変更やアクセスをできるとともに、その変更が機体にちゃんと反映されるようサーバーとも連携させながたら、現場である程度完結できる仕組みを整えました。

設定変更のプロセス(例)

  • before:クライアントが現場メンバーに要望 → 現場メンバーがエンジニアに依頼 → エンジニアが対応し、機体にも反映 → エンジニアが現場メンバーに対応完了を報告 → 現場で新しい設定で運用

  • after:クライアントが現場メンバーに要望 → 現場メンバーが自ら設定変更(サーバー連携で機体に自動反映) → 現場で新しい設定で運用

現場メンバーとは「ここの部分は自動化できそう」と、現実的にできる/できないを話し合い、お任せできる部分を少しずつ増やしながら、主体的かつ効率的に現場が回り続けられる状態をつくっています。この点では、前職の受託開発で得た要件ヒアリングなどの経験も活きているように感じます。

将来的な便益も見据えて意思決定できるのはWHILLだからこそ

WHILL自動運転サービスは、すでにサービスを長く運用しており、これからも世界中に広げながら続けていくサービス。WHILLならではの貴重な環境だからこそ、短期的な目線だけでなく、長期的なメリット・デメリットも検討・議論しながら、ダイナミックに自社にとって最適な開発の意思決定を踏むことができます。

私自身、いますぐには役に立たないかもしれないけれど、「将来的にこういう機能があったら便利だよね」「WHILLが世界中で稼働している体制になっていくと、こんな仕組みが必要なのではないか?」といった議論が日常的にチームメンバーとできることは楽しく、WHILLならではの環境だと実感しています。

例えば私は現在、ROS 1からROS 2への移行をリードしているのですが、この判断も長期的に見て必要だとチーム全体で考えた結果です。

ROS 1はこれまで「ロボット開発の標準プラットフォーム」で、WHILLも世界に先駆けWHILL自動運転サービスの開発・社会実装にあたり、当時スタンダードなROS 1を採用してきました。

そうした中、ROS 1の短所を補う格好でROS 2が登場。ROS 2の採用により、以下のような面でプロダクトとしての「設計の自由度」や「将来的な拡張性」がより強固に確保されることが想定されました。

  • リアルタイム性や通信安定性を考慮した、確実性の高い機体制御の実現

  • 機体内外におけるデータ連携の堅牢化と、将来的な機能拡張への対応

  • 商用利用を前提としたセキュリティやライセンス管理の適正化

ただ、ROS 1とROS 2の間には互換性がありません。つまり、移行は抜本的な変更となり、積み上げてきた部分もまるっと替える必要が生じ、かなりの労力が割かれます。現状のサービスを維持・拡大するだけなら、ROS 1で開発を続けることもでき、実際にその決定をするプレーヤーもいます。

しかし、WHILLではあえて短期的には工数がかかるけれど、長期的に見た上記の便益に加え、チームメンバーのスキルアップ、ROS 2がこれからのロボティクス業界のスタンダードとなることなどを考慮し、ROS 2への移行に踏み切る判断をしました。

機体同士がすれ違う機能はすでに実装されているが、さらなる質の向上を目指して検証する様子

チーム全員でこの判断ができたこと、また全員で移行作業に関われていることはとても嬉しく、WHILLのエンジニアチームには、向上心を持ってチャレンジングなことに取り組める人が集まっていると感じます。

サービス拡張の同じ未来を共有するWHILLのエンジニア組織では「したい」を受け入れてくれる

WHILLには、主体的に自分で提案し、自分が中心になってメンバーの協力も仰ぎながらプロジェクトを動かしていける体制が整っています。

会議ではメンバー同士でさまざまな議論が飛び交う

また、具体的な進め方はわからないけれど何かやりたいと思った時にも、相談したら聞いてくれたり、面白いと思って議論に付き合ってくれたりするメンバーの存在も非常に大きいです。重複しますが、それは全員がきっと同じようにWHILLのサービスがスケールする未来を見据えているからで、同じ目標を共有できる方と一緒に取り組めたら嬉しいです。

機体を実際に囲みながら、チームで議論する機会は多い

WHILL自動運転サービスを世界中の空港に何百台・何千台規模で走らせていく世界を実現させるには、手のかかる我が子みたいなところがまだあります。それらにじっくりと向き合って育てていけるプロセスを楽しみながら、また自社開発するハードウェアの開発チームとも連携を深めながら、WHILLだから創れる唯一無二のサービスの社会浸透を目指していきます。

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近距離モビリティ・ソリューションを構築する仲間を、積極募集中!

WHILL社では上述の通り、今後も新機能やより高度で安定した自動運転サービスをグローバルトップランナーとして提供していきたいと考えています。そんなサービスの拡大を一緒に支えてくれるソフトウェアエンジニアに加え、電気設計エンジニアも積極募集中です。

興味を持っていただけたら嬉しい限りです。

合うポジションがわからない方も、ぜひオープンエントリーからご応募ください。WHILLに興味がある!という方は、一度「求人一覧」をチェック。

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