うさぎの牧草(チモシー)の選び方・食いつき改善|うさぎと暮らす
はじめに
「牧草なんて、どれも同じでしょ? とりあえず安いのでいいや」
うさぎを飼い始めたころの私が、まさにこう思っていました。
でも、これは大きな間違いだったんです。
牧草は、うさぎにとって食事の約8割を占める「いちばん大事な主食」で、重要な命綱です。
繊維をしっかりとって腸を動かし続けることが、うっ滞(腸が止まる)という命に関わる病気を防ぎます。
さらに硬い牧草をモグモグ噛むことで、伸び続けるうさぎの歯をすり減らし、不正咬合を予防までしてくれます。
お腹と歯の両方を守るなくてはならない存在。
それが「牧草」なんです。
だからこそ、選び方も食いつきの工夫についても知っておいてほしい。
今回は、チモシーの選び方と「うちの子、牧草を食べてくれない…」への対策をお話しします。

そもそもチモシーって?
うさぎの主食として、いちばんおすすめされている牧草です。

イネ科の牧草の中で最も栄養バランスがよく、繊維が豊富(硬い)。
歯のすり減らしにも一番よく、ペットショップやネットでも手に入りやすい定番中の定番です。
ここで、ひとつ知っておくと選び方がぐっとラクになる知識があります。
実はチモシーには、「刈り取りの時期」によって3つの種類があるんです。
同じチモシーでもいつ刈ったかで、硬さも栄養も食べやすさも変わります。

チモシーの「3つの刈り取り」を知る
チモシーは1年のうちに最大3回、収穫されます。
それぞれ「1番刈り」「2番刈り」「3番刈り」と呼ばれ、性質がまるで違います。
1番刈り(いちばんがり)
その年、最初に刈り取るチモシーです。
茎が多くて、太くて硬いのが特徴。
繊維がいちばん豊富で、その分噛みごたえがあります。
繊維が多いということは「腸をよく動かしてくれる」ということ。
硬い茎をしっかり噛むので、歯のすり減らしにも効果的です。
健康な成うさぎには、この高繊維の1番刈りが基本になります。
2番刈り(にばんがり)
1番刈りのあとに刈り取るチモシーです。
茎は1番刈りより柔らかく、葉が増えてきます。
繊維と栄養(タンパク質)のバランスがちょうどよく、ここまでは「主食」として扱うことができます。
子どもだと「1番刈りは硬すぎてあまり食べられない」という子も多いので、そういう子が一番刈りを食べられるようになるまでの繋ぎに向いています。
主食として扱える牧草の中で「一番嗜好性が高い」牧草なので、偏食であったり体調を崩している子にはこちらを用意してあげてください。
3番刈り(さんばんがり)
最後に刈り取るチモシーで、いちばん柔らかく葉っぱが多いのが特徴。
繊維は少なめで、その分タンパク質と脂肪が多めです。
(天候に恵まれないと収穫できず、数が少なめ)
とても柔らかいので、偏食の激しい子・高齢の子・やせ気味で体重を増やしたい子に向いています。
ただし繊維が少ないので、健康な成うさぎの「主食」にすることはできません。
どれを選べばいい?
健康な成うさぎ:1番刈りが基本。バランス重視なら2番刈りも◎
歯が伸びやすい子:噛みごたえのある1番刈り
偏食・高齢・やせ気味の子:柔らかい3番刈り
とは言え一番いちばん大事なのは、
「その子が、たくさん食べてくれるかどうか」
どんなに繊維が多くても、食べてくれなければ意味がありません。
食べない一番刈りより、食べる三番刈りや他の牧草(オーツヘイなど)です。
まずは1番刈りを基本に、食べないようなら2番刈りや3番刈りも試して、その子の「好み」を見つけてあげてください。

良い牧草の「見分け方」
刈り取りの種類とは別に、牧草そのものの「質」も大切です。
新鮮で質のいい牧草は、食いつきがまるで違います。
お店やネットで選ぶとき、そして届いたときに次の点をチェックしてみてください。
色:みずみずしい緑色。茶色っぽく変色しているものは古いサイン
香り:青々とした、いい草の香りがする
ホコリ:ホコリっぽくない。粉が舞うものは、品質が落ちていたりカビのサインのことも
乾き具合:しっかり乾いている。湿っていたり、固まっているものはNG
特にホコリの少なさは大事です。
ホコリっぽい牧草はうさぎの食いつきが落ちるだけでなく、呼吸器にもよくありません。
うさぎは基本的に鼻でしか呼吸しない生物なので、鼻を詰まらせないように日頃から気をつけましょう。
口呼吸は緊急サインです。
「牧草を食べてくれない…」の改善策
さて、ここからが本題。
「うちの子、牧草に見向きもしないんです」
これ、本当によく聞くお悩みです。
でも、あきらめないでください。
工夫しだいで、食べてくれるようになることは多いです。
詳細は以下の記事で書いていますが、こちらでも簡単に紹介します。

①新鮮なものに変えてみる
まず疑ってほしいのが、牧草の鮮度。
封を開けてから時間が経った牧草は香りが飛んで、うさぎが飽きてしまいます。新しい袋に変えただけで急に食べ出した、というのはよくある話です。
また、牧草は乾燥して腐らないからと数日分を一度に与えている人はやめましょう。
毎日牧草を変えると、それだけで食べるようになったりします。
②刈り取りや種類を変えてみる
先ほどの「3つの刈り取り」の出番です。
1番刈りの硬さが苦手なら、2番刈りや柔らかい3番刈りを試す。
それでもダメなら、チモシー以外の牧草を試すのも手です。
たとえばオーチャードグラスはうさぎにとって少し甘めの味で、チモシーを無視する子でも食べてくれることがあります。
③ペレットやおやつを減らす
見落としがちなのがこれ。
ペレットやおやつでお腹がいっぱいだと当然、牧草を食べません。
ペレットの量を見直すだけで、牧草の食いつきが戻ることはよくあります。
ペレットの適量については、こちらの記事でお話ししています。
④食べ方に変化をつける
最後に、ちょっとした工夫を紹介します。
牧草の中におやつを隠して「探させる」
ドライハーブを少し振りかけて香りで誘う
置き場所を変えてみる
うさぎは遊びながら食べるのが好きなので、こうした変化が食いつきにつながります。
そしてここで、シリーズでずっとお伝えしてきたことにも触れさせてください。
一番大事なことは、
牧草を『いつでも・好きなだけ食べられる環境』を作ること。
ケージに閉じ込めず、うさぎが自然と過ごす場所に牧草を置いておく。
そうすればうさぎは一日中、好きなときに牧草をついばめます。
気軽に走れることで腸内活動が刺激され、食欲も湧きます。
これも、ケージフリー(放し飼い)の大きな利点なんです。
私が使っているチモシー
ここまで偉そうに語ってきましたが、
参考までに私が使ってているチモシーも紹介させてください。
我が家では牧草市場というメーカーの「スーパープレミアムチモシー 一番刈り」を使っています。
梅雨時期は小分けパック、それ以外の時期は10kgの大量パックを買ってます。
色も香りも良く、ホコリも少ないのでオススメです。
海外産のチモシーは価格は安いですが、ゴミが入っていたり穂が多かったり(糖質が多くおなかに悪い)するので、私はおすすめしません。

もちろん、これが正解というわけではありません。
うさぎには好みがあって、同じチモシーの一番刈りでも産地によって食いつきが変わったりもします。面白いですよね。
いろいろ試して、あなたのうさぎさんがいちばん食べてくれるものを見つけてあげてください。
牧草の保存方法(特に梅雨どきのカビ対策)については【梅雨・湿気対策編】でも詳しくお話ししているので、あわせて読んでみてください。

おわりに
牧草選びは、最初はちょっとめんどうに感じるかもしれません。
でも、うさぎの健康寿命を延ばす秘訣はサプリでもペレットでもなく、
「どれだけチモシーを食べているか」です。
うさぎさんのことが好きなら、必死になってチモシー選びをするべきなんです。
家にある牧草をちょっと手に取って、香りをかいでみてください。
青々としたいい香りがしますか?
ホコリっぽくないですか?
穂がたくさん入ってないですか?
その小さな確認が、うさぎさんの寿命をぐっと引き伸ばしてくれるはずです。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

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