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122.2 基礎編 / 言語 / 貴手 ate と 満手 mate vol.3

右手と左手について漢字の成り立ちを調べたら何げに面白い…。

こんにちは、加来各論です。
そんな訳で今日は古の手の呼び名にまつわる話の続編です。過去の項はこちら…

一旦おさらいです。

貴手 ate あて / 右手、貴い手、器用な手。
→ 動 / 行先ありきで動かす🎯・外向的アプローチ
満手 mate まて / 左手、満たす手、押さえる、補助
→ 静 / 動かない・動かさない🪨・内向的アプローチ

左右の手に対する現代の呼称としては右/左手を使いますね。一見機能由来の文字の印象がありませんがさにあらずってことに気づいたので一項設けます。

まずは左右の漢字の成り立ちについて確認しましょう。

右 / 古代文字では「右」の形で、上部が手(又・𠂇)、下部が口(器)の形を表しています。
右手の形(又=「𠂇」)と、祝詞(神への祈りの文)を入れる器(口)を組み合わせた会意文字

右は神聖なイメージですね、なので 貴手 ate に繋がるんですね。てっきり食べ物を口に入れるから右かと思ってました。

インドでは、右手は「浄(食事・握手)」、左手は「不浄(トイレ用)」とされますが、日本の風習はインド仏教と共にやって来たのか?

右目から月読、左目から天照が生まれる。となると月が上位のはず…。うきは市の月岡古墳、日岡古墳の成り立ちも月が先行してる。後追いで日。面白くなって来ますが変化点はまたそのうち掘ります。座敷の上座も床間を背に右手が上手、左手の庭が正面に見えるゲストサイド。

左 /  古代文字では「左」は、左手を示す「𠂇」の下に、神に仕える人がまじないの道具を持つ「工」の形を示しています。左手の形(𠂇)と、神に祈る際に用いる呪具(工)を組み合わせた形に由来する会意文字

工 / ものづくりに使う道具(さしがね、おの、呪具など)の形をかたどった象形文字

何となく思うのですが後出しで加持祈祷に寄せた印象です。直感的に思うのが単純に右は口が付いてるから食べ物を口に運ぶ手、左手は工、器を持つ手かと思います。生物の基本行動である食事を取る行動、手の役割を文字に。工形の器もよく古墳系博物館に展示してあります。

九州歴史博物館にて
軸部はグリップ形状してます。
この形でお椀の持ち方は逆に難しい。

朱に塗ってありますから儀式用ではありますが一般の物は素焼き品を使っていた様です。この形から連想するのが仏具、形として残ったという事でしょうか。仏教伝来の時期から踏襲された造形という事?

高杯ですね。
小長井仏具本店HPより。

日本の文化は独自のものに外来の物を織り込んで、または大陸で織り込まれたものを吸収して育ちますから切り分けが出来ませんが時代の切り口で見ていくとどんな影響を受けたかが読み解けます。この辺が歴史美術の面白みかも知れませんね。

恐らく...

原初解釈(直感的アプローチ)としては
右 / 食べ物を口に運ぶ手
左 / 器を持つ手

仏教伝来後(概念的アプローチ)は
右 / 祝詞を持ち、下には置く器
左 / 呪具を持つ手

学史を絡めたものづくり視点の解釈(技術的アプローチ)として
右 / 木工で重要な四角形を記す手
左 / 直角を生み出す定規を持つ手

左は女媧 Jyoka、右は伏羲 Fukugi
中国ではヒトを作った女神とされる。
出典 https://bellis.sakura.ne.jp/mediawiki3/女媧

女媧たちは半人半獣で描いてありますが以前紹介した通りでヒトと獣のハーフに統治されたい願望が古代中国にありまして…。自国はヒトでそれ以外の国は獣扱いなので鮮卑とか倭の奴国とか下に見た呼び名を付ける傾向があります。そう言いつつも結婚したがります、特に日本人と。ツンデレです。その現れが女媧と伏犧の姿です。これは各論解説なので信じない、信じない。

五重塔の様な高層建築技法も仏教と共に伝来します。それを担ったのが船大工集団かと思います。各論仮説としては船の上物構造物を移築したものが神社ですから分解式が前提。当時の一般住宅も分解式、江戸の街も分解式。滝を越える小舟も運びやすい分解式。移動を基本に考えた生活様式です。考えると和服も分解式ですね、同じ思想。糸を取れば元の反物に戻りますし丈も折り曲げの調整式です。

現在の服は甲冑から派生していますから分解して戻すことは西洋思想にはありません。甲冑→スーツ→洋服の流れ、共通するのは1枚の鉄板/布からどうパーツ/布地を切り出せば端材/ゴミが出ないか。

仏教建築の円柱は角材(四角形)から生み出されます。主流は角柱なので角で大工に納品。大工の仕事として中心点と直線を元に多角柱から徐々に円に寄せていく作業流れ。

面の積み上げで円を作る。
竹中大工道具館にて

右手は道具を持ち、左手で補助をする。
のこぎり、木づち、のみ、かんな

竹中大工道具館にて

共通するのは右が動、左が静。

天照大御神 / 左目から生まれる
月読命 / 右目から生まれる

左京区、右京区は日月の概念かな。調べると神道や陰陽道、宮廷文化に...
左大臣 / 東・天照大御神
右大臣 / 西・月読命

左右と連動してますね。ちなみに太陽は生命の象徴なので左大臣が上位になります。

左目の情報は視神経を通って右脳へ
右目の情報は視神経を通って左脳へ

確かにゴルゴ13も照準を構える時は右目、弓道も基本右目使いですね。アクリルスタンド売ってます。

左手の情報は神経を通って右脳へ
右手の情報は神経を通って左脳へ

こうなるとやはり月が動、太陽が静の解釈になりますが...

月は潮の干満を司りますから破壊の動、
太陽は緑を育みますから静かな成長で静。

とそんな解釈でしょうか。

月は静かにそこにありますが女性に影響しますし古の時は月の満ち欠けを基準に構成されています。動きを生む月。

月は28日で1サイクル。

なので古のひと月は28日、1年は13ヶ月でした。これを象徴するのが亀の甲羅で外周が28分割、内側が13分割なため亀を時の象徴として利用したという事です。これについてはいくつか数えてみたのですが例外もある様です。

実のところ例外あり…。

以前も書きましたが月に関して英語の2ヶ月ズレ問題。英語はラテン語派生の言語。
  英語の月     / ラテン語
9月 September / sepetem 7
10月 October   / octo    8
11月 November  / novem   9
12月 December  / decem  10

ラテン語圏では元々1年10か月制(ロムルス暦/農業用カレンダー)だったものを頭に2ヶ月追加したのでズレが生じたという事です。冬は雪が積もって農作業が出来ないので2ヶ月の空白期間があった訳です。なので月日の概念は便宜的なもので普遍的なものではないんですね。

なのでそのうちまた都合で変わるのか(笑

西暦についても時の皇帝が年代を端折るという出来事も起こります。神聖ローマ帝国のオットー3世、日本だと神武天皇。他所が変わると世界的に調整を掛けないといけなくなります。

オットー3世は記念すべき西暦1000年まで統治した実績を作るためローマ教皇シルウェステル2世と結託して300年上乗せしたという説、ファントム・タイム仮説です。日本の場合、十干十二支で表現するので年代・年号で突き合わせるとバレるシステムになっていますから現在は不可能かと思ったりします。

結論 / Conclusion
都合で月日は変わるもの。

最近1週間が速いのですが夜中に1時間端折ってないかなぁ...?🤔

注意  スキ大歓迎、リンク歓迎、禁不許可転載複製、応相談、少人数出張座学承ります。

*写真は岩戸山歴史文化交流館 いわいの郷にて。馬に乗った埴輪です。右手については馬手とか鞍手とかいう表現もあります。西洋式は左騎手、左乗り込みですが古代日本では逆だったそうです。と言う事は右刀?背負い刀か?

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