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人生という作品とワイズについて( #あきやさん講演会 感想)

若干蒸し暑い(なんでまだこんなに暑いんでしょうね……)家の中に引きこもりながら、幻冬舎カルチャー第一回・あきやあさみさんの講演会のオンライン配信を聴きました。

講演冒頭「今回は行動のお話です」と始まって、えっ前回も行動の話だったのでは……更にあるの!? とびっくりしたところから始まりました。
以下、感想など。いつもにも増してぐだぐだです。



勝手力=自分に許可を出す力=主語を自分にする力

三つの力を身に着けてほしいと思っている、という言葉とともに最初に提示された「勝手力」。ファッションチェックは信頼関係のある人から求められた上でするもの、許可を取らなくても需要があったらやろう! あたりの話はああこれ同人創作でも同じだなーとにこにこ聞いていたのですが、洋服を制限することは行動を制限すること、 洋服は他者との境界線、というくだりでぞわっとしました。
わたしは去年遭遇した人間関係トラブルについて、あれは一体何だったんだといろいろ本を読んでいるんですが、そうすると自他境界線というキーワードがすごく出てきます。勝手力、同人創作でなら使えてるけど人生全般では全然使えてなかった。なのでお洋服の問題に年齢と家族の問題が出てくるというのも身につまされました。

先日Twitterでホストのえぐい技術! みたいな話として、小さい要求を出して相手に叶えさせること、自分はこれが好き、と言ったものを相手にも触れさせて自分の存在を思い出させること、その2つを繰り返すんだと男性が語っている動画が流れてきて、すごくぞっとしたのを思い出しました。
いわゆる、フットインザドアテクニックと呼ばれるもので、わたしも概念としては学生時代から知っていたのですが、いやこれ全然身近にある話じゃないか、何ならわたしもここ数年やられてたようなものじゃないか……と思ったら本当に怖くて。
洋服くらいならいいじゃん、とか、楽だからいいじゃん、とか。
良くない。境界線侵襲、全然よくない。

……と、ダークサイドに落ちかけながら講演を聞いていたので、あきやさんの、(好きな人から服装について何か言われたら)あなたのことは愛してるんだよと言ったうえで好きな服を着ればいいんです、という言葉に、いやそうだよな、自他境界って本来はそういうものだったよなーと速やかにライトサイドへ還ったのでした。侵襲はよくないけれど、こちらがちゃんと境界線を引けば(本当は)防げるはずの話でもあるわけで。
とはいえあくまで、自分の好きな人からされた場合には、というのが前提の話ではあります。あきやさんも仰ってましたが、好きでもない人からされるのはまじで傷害ですよ……!(過去の諸々を思い出してぷんすか)
そんなわけで、わたしも未だ親からお下がりとしてやってくる沢山の服を愛してるよと言いながら引き続き容赦なく、しかしこっそりと処分しようと思いました。(参考

……と同時に思ったのが、わたしはTwitterではJJG専用アカウントを作っておらず、ファッション関係のことをあまり話題に出していないのですが、今後多少は出してもいいかも、ということでした。
正直今のTwitterはわたしにとって、長時間滞在や沢山の発信をしたいとは思えないカオス具合なのですが(おすすめタブにプラスチックが多すぎる)、そもそも具体的に、誰を気にしてわたしは隠してたんだ? と、講演後改めて考えてしまったのでした。
ファッションが苦手ぎみの友人とぎくしゃくしたりしたら嫌だな、とか、ファッションに興味がなかった自分がいきなりファッションについて語りだしてびっくりされるのもな……とか思っていたけれど、「所謂オタク(=自分)はそういうこと(=ファッションを楽しむこと)はしない」とか、そういう自分に対するネガティブな考えがあったから隠そうとした部分もあるのではないか、と。
そもそも、わたしがファッションについて話してぎくしゃくするような友人なるものは本当にいるのか。おしゃれで(あるが故に内心では嫉妬してた)創作もする人は沢山いるのに。
お財布事情がわかりそうなことは避けようとは思いますが、今後はもうちょっとファッションの話を発信しようかな、と思いました。その方が変な人が来ない気がしますし。ファッション・ウォールマリアを作りたい。

装いの哲学

……といったことを踏まえると、洋服で境界線が作れてないと、そもそも自分の哲学は作りにくいし実現もしにくいんだな、と。
服の色んな愛し方、わたしはシャネル(厳選された数着)派が理想、次点でジルサンダー(曜日で変える)派でした。

ただ、あきやさんのミキサーの話(3回使えったら元は取れたことにする)を聞いて思ったのですが、自分の場合「買った物は全て、壊れたりしない限りずっと持ってなきゃいけないし活用しなければならない」という考えが強いかも、と思いました。前よりはましになってきたと思うのですが、アイテム別に考える、という意識が無いんだ! と気付きました。
それは哲学でなくただの自縄自縛ですね……。

装いの哲学とあきやさんは言われてましたが、所有の哲学、自分の財産というものをどう捉えるか、という話なのだと思います。恐らく今までのわたしは溜め込む行為のみが財産であると思っていたのですが、今はとにかく経験にベットしたい。

自作自演力とワイズと

自作自演力が高い人としてあきやさんが例としてあげていたウォルト・ディズニーやさくらももこ、ピン芸人さん達はいずれも世の中の需要とか考えないでやりたいことをやった結果としてファンが付いた人……つまり「勝手力」が抜きん出て高く、その結果世に出た人達だなと思いながら聞いていました。
つまり、勝手力と自作自演力は裏表なのか、と。考えてみれば当たり前ではあるんですがこのあたり、昔読んだエンデの物語(参考)を思い出します。

で、講演中にあった、「四分間、人の視線を集中させるなら何をするか」という問い。

今年の春、コロナの後遺症から回復して仲間内の場で朗読をしました。
主催ではないから「コンセプト会」ではないし、好きなことを突き詰めたかと言われると違う気がするけれど、でもやっぱり、コンセプト会的な何かだったんじゃないか……という気がしています。少なくとも視線は奪えた、と思う。
本番一週間前くらいにふと、そうだ朗読なら以前別の場所でやったテキストがあるし一人で朗読やるか! と出ることにした……のですが、当日は人間関係で色々あった人達も出ると知っていたのでアウェイ感は半端なく。
これまで仲良くしてくれた人たちが自分を見捨ててもわたしは此処で一人で朗読するんだ……という悲壮な覚悟とともにワイズのスカートにミューラルのトップス、チカキサダのチュールを付けて乗り込んだわたしは、この場にいる全員黙らせてやる、と思いながら朗読をしたのでした。

所要時間、およそ10分。
朗読テキストは自作ではないのですが、観客の反応は大変良かったです。

(なお内容については当方、教室ではアリ・アスターについてあきやさんとお話ししたなあ……というところからお察しいただければ)

わたしはワイズに対してあきやさんのような憧れはなかったしデザイナーの本も読んではいません。が、あきやさんの言う、ワイズはすっぴんで着れるしそのまま寝れる、人目を意識しない服、というのはわかる……ものすごくわかる……と思いながら聞いていました。
着心地が良いという意味でも「わかる」のですが、わたしにとって去年買ったワイズのスカートは「執筆時に着るもの」であり「舞台に立つ時に着るもの」だからです。シルエットが綺麗だから買ったのに、気が付いたらそうなっていた。
多くの人が書いていますがワイズの黒は黒子の色だな、と思います。プリマドンナの服ではない。でも場は支配することはできる、とも思う。これを着て舞台に出るのは叩き上げの、一人で何でも演じられる役者なんじゃないか、と思っています。
(ここまで書いていて気が付きましたが、ヨウジヤマモトがパリコレモデルにベテラン俳優を使ったのはわたし的にはすごく解釈一致のような)

ちなみに自問自答ファッションを知って最初にわたしが買ったtrippenの靴のデザイナーのエーラーさんは、ブランドサイト等ではリハビリ用の靴を作っていたとよく書かれているのですが、ベルリンの壁崩壊以前は劇場で出演者のための靴を作る仕事をしていたと最近知って驚きました。

舞台に立つ、ということ。
比喩的な意味でも、文字通りの意味でも。

でもそれがわたしのコンセプト(作家)会の服か、銅像の服か、というと正直ちょっとよくわからない。
コンセプト会、長期でやりたいものと一回でやりたいものなど複数走らせましょうというお話もあったので、朗読でなく人前で歌うなら、楽器を演奏するなら……あるいは作家ぽさということで読書会とか、いろいろ考えてみたのですが、正直銅像も含めてみんなワイズのスカートでいい、気もしてしまう。

……たぶん、朗読にしろ歌にしろ楽器演奏にしろ、それはわたし個人ではなく表現される作品が主役だとわたしは思っているのだと思います。
だから自分は黒子で構わない。

創作についての(二次創作とか萌えを含む)ライトな会や我が家のぬいぐるみについて延々と紹介する会を主催するなら服が変わるかな……と思って講演後にもご質問したのですが、それは承認欲求的ですね、というあきやさんのお答えにあっはい、となりました。ですよねー。
となるとワイズのスカートは殿堂入りさせたうえで、授賞記念パーティーとかを妄想したほうがいいのかなあ……と思ったりもします。

自画自賛力とやり直す力と

長らく謙遜を美徳とする価値観の強い世界で、しかも周囲から浮かないことをばかり重要視して生きていたので三つの力の三番目、自画自賛力は高くない自覚があります。
今回この記事を書くにあたって前回講演の際に書いたnoteを読み返したのですが、あきやさん一家の、失敗しても挑戦したってことだからすごいねいぇーい!ってなるという話に改めていいなあ……! となりつつ、自画自賛力ってこれだよなあ……と思いました。

元気な時に自分の中で常に自分を褒め続けるのはできる、と思うのです。他者の前で出力調整もできると思う。でも元気じゃなくなったときになお、doをした自分をひとりでも讃えることができるか、というといやまだまだだなあ、と。

わたしの場合、自画自賛力が低いのは単純に、doの数が少ないのだと思います。母数が小さければ失敗は目立ちやすい。

きっとお前は10年後に、せめて10年でいいからもどって、やり直したいと思っているのだろう。今やり直せよ。 未来を。10年後か、20年後か、50年後から戻ってきたんだよ今。

2003年、2chのどこかの書き込み。

記憶が正しければこの言葉、わたしは『八本脚の蝶』の二階堂奥歯さん経由で知ったのですが(奥歯さんの知人で日記にも登場する雪雪さんが、これは自分が2chに書き込んだ言葉だとネットのどこかで書かれていた筈)、あきやさんの講演を聞いた後、ふとこの言葉を思い出しました。

やり直せよ、と言いながら一人暮らしを始め歌うことを始めたのにべしゃっとなってそのままコロナ後遺症になって対人関係でぼろぼろになって気を抜くと何度でもうじうじしてしまう(夏バテで)。どうしてこんなに自分の人生を無駄にしていたんだろうと言いたくなってしまう。
今年はずっと人を嫌うこと(を自分に許すこと)を学んでいる気がします。
わたしの場合、やりたい、と決めたことをやる勝手力はあるけれど、やりたいことを否定してきた人に、へーそうなんだじゃあわたしとは縁がなかったね、バイバイ!と言える勝手力はまだまだ低い気がします。
こんなに挑戦してすごーいイェーイだし、よく死んだ!(mediocre)だよと何度でもわたしはわたしに言っていいし、言えた方がかっこいい。
人生を無駄にしたなんて自分に言っちゃ駄目だし、ここに至るまでの自分を常に褒めてやれる自分でありたいと思う。

笑え。
戦え。
舞台に立て。

ウィッシュリストで生卵やゆで卵を書いた際も、今回のキーワード探しでも思ったのですが、今のわたしの動詞はこのあたりだろうなと思っています。

講演の後、夏バテでぐったりとしつつ通りがかりの星占いの配信を見ていたら、トップに立ちたいとか権力が欲しいとかそういうことをちゃんとやらなきゃ駄目だよ、面倒だと思うかもしれないけどだからこそやった方がいいと思うよ、と言われて、あきやさんの講演と併せて「あーーー」となっていました。なんというか本当に、言い訳せずに獲りに行くしかない、それしかないんだなあ……と。
それで獲れても獲れなくてもその後のことはまたその時に考えればいい。その過程で何を得るかが大事だと米津玄師も言ってたらしいし。

とりあえず年内は走り切りたいなと思います。公募とかを。


立ち上がろう、立ちあがることができるなら。続けよう、続けることができるなら。今まで綴られてきたあまたの物語は、まだ焼かれてはいなかったのだ。本当は。

atarusasaki.net / いとうせいこう・佐々木 中 Back 2 Back 書籍情報

講演後に思い出したもうひとつの言葉。
あきやさん、講演おつかれさまでした。のんびりされてくださいね。
(以下はおまけ。生クリーム、これ便利でしたよ!)


おまけ0(追記)

どうしても過去の自分はダメだった!と自分の尻を叩きがちなんですが、いやまずはこの視線を持つのが大事だな、と書き終わって暫くしてから気が付きました。
ファッション、変な人に侵襲されないウォールマリアであり、かわいいお守りなんでしょうね。

おまけ1・勝手にやってたこと探し

好きなもの
香水、映画、歌、楽器、旅、舞台、詩歌、翻訳、ことば、イギリス、ファンタジー、お茶

動詞
書く、歌う、散歩する、編集する、伝える、訳す、奏でる、祈る、考え続ける、演じる、戦う、立ち向かう、守る、見つめる、舞台に立つ、ぶつける、憑依する

どんな気持ちになってほしいか
衝撃を与える、考えさせる、魔法をかける

おまけ2・二択コーナー

・人間/人間以外
 人外だけどいつか人間に戻りそうな気もしています。
・体を使う/頭を使いますか
 頭を使う
・朝/昼/夜
 夜
・日常/非日常
 非日常
・人と関わる/関わらない
 関わらない
・人を高揚させたい/動揺させたい
 動揺させたい
・何かを受け取りたい/与えたい
 与えたい
・ファッションは重要か
 コンセプトのメインではないけれどまだ重要
・柔らかい雰囲気/強めの雰囲気
 柔らかいけど強い
・お洋服はたくさん/少数精鋭
 少数精鋭

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